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審決分類 |
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 Z09 |
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管理番号 | 1090255 |
審判番号 | 審判1999-20987 |
総通号数 | 50 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2004-02-27 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 1999-12-24 |
確定日 | 2004-01-14 |
事件の表示 | 平成10年商標登録願第 38306号拒絶査定に対する審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、別掲(1)のとおりの構成からなり、第9類「電子計算機用中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路、磁気ディスク、磁気テープその他の周辺機器」及び第37類「電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスクその他の周辺機器を含む。)の処理又は保守」を指定商品及び指定役務として、平成10年5月8日に登録出願され、その後、指定商品及び指定役務については、平成11年12月24日付けの手続補正書をもって、第9類「電子計算機用中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路、磁気ディスク、磁気テープその他の周辺機器」に減縮補正されたものである。 2 原審における引用商標 原審において本願の拒絶の理由に引用された登録第4107681号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲(2)のとおりの構成からなり、平成7年6月12日に登録出願、第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として同10年1月30日に設定登録されたものである。 3 当審の判断 本願商標と引用商標との類否について検討するに、本願商標は、別掲(1)のとおり、大きく書された「THE」の文字中の「H」の文字に懸かるように円を細線で描き、その円周に沿って「SERIES」の文字を配してなるものであって、全体がまとまりよく一体的に表されたものであるのに加え、その構成中の「SERIES」の文字は、本願商標及び引用商標の指定商品の分野においては、機器やコンピュータプログラムのソフト等が連続性を有するないしは同一系列の「一連のシリーズもの」を表すために一般に使用されている語であり、それ自体としては自他商品の識別力がないか又は極めて弱いものであることからすれば、この「SERIES」の文字部分のみを抽出して自他商品の識別標識たる要部として単に「シリーズ」と称呼されることはないとみるのが相当である。敢えて本願商標から称呼が生ずるとすれば、全体として「ザシリーズ」の称呼を生ずるというべきである。 同様に、引用商標も、その構成中の「SERIES」の文字部分のみを抽出して単に「シリーズ」と称呼されるようなことはなく、全体の構成をもって自他商品の識別標識としての機能を果たすものとみるのが相当であり、敢えて称呼が生ずるとすれば、図形部分を「X」の文字を図案化したものとみて、全体として「エックスシリーズ」の如き称呼が生ずるというべきである。 しかして、この「ザシリーズ」の称呼と「エックスシリーズ」の称呼にしても、「ザ」と「エックス」の音の差異により、両者は明瞭に区別できるものである。 さらに、本願商標と引用商標とは、それぞれの構成に照らし、外観上判然と区別し得る差異を有しており、また、両者は全体として既成の観念を有するものとして親しまれているものともいえないから、観念上比較すべくもない。 そうすると、本願商標と引用商標とは、称呼、外観及び観念のいずれからみても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。 したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものではなく、取消を免れない。 その他、本願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別 掲 (1)本願商標 (2)引用商標 |
審決日 | 2003-12-19 |
出願番号 | 商願平10-38306 |
審決分類 |
T
1
8・
262-
WY
(Z09)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 柳原 雪身 |
特許庁審判長 |
佐藤 正雄 |
特許庁審判官 |
宮川 久成 山本 良廣 |
商標の称呼 | ザシリーズ、シリーズ |
代理人 | 小川 眞一 |