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この審決には、下記の判例・審決が関連していると思われます。
審判番号(事件番号) データベース 権利
無効200589076 審決 商標
無効200489106 審決 商標
無効200589039 審決 商標
無効200589025 審決 商標
取消200530508 審決 商標

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審決分類 審判 一部取消 商50条不使用による取り消し 無効とする(請求全部成立)取り消す(申し立て全部成立) 101
管理番号 1086853 
審判番号 取消2002-30492 
総通号数 48 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2003-12-26 
種別 商標取消の審決 
審判請求日 2002-05-08 
確定日 2003-10-31 
事件の表示 上記当事者間の登録第2119323号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 登録第2119323号商標の指定商品「薬剤」についての登録を取り消す。 審判費用は、被請求人の負担とする。
理由 1 本件商標
本件登録第2119323号商標(以下「本件商標」という。)は、昭和61年8月4日に登録出願され、「プレルゲン」の文字を横書きしてなり、第1類「化学品(他の類に属するものを除く)薬剤、医療補助品、その他本類に属するもの」を指定商品として、平成元年3月27日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

2 請求人の主張
請求人は、本件商標の指定商品中「薬剤」についての登録を取り消す旨の審決を求め、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第2号証(枝番号を含む。)を提出した。
(1)請求の理由
本件商標は、その指定商品中「薬剤」について、少くとも本件審判請求の日前3年間継続して、商標権者又はその使用権者の何れによっても使用されていない。
よって、商標法第50条第1項の規定により取消さるべきである。
(2)答弁に対する弁駁
被請求人は、製薬事業に携わる会社であるから、新規に医薬品の製造又は販売をするときは薬事法に基づく許可が必要なことは重々承知している筈である。本件の場合、薬事法に基づく許可申請を早くに行っていたにも拘わらず、申請者の責に帰すことのできない事情によって、許可が得られるまでに予想外に長期間を要したなどの特別の事情があったわけではなく、被請求人の責に帰すべき被請求人自体の事由により、商標の不使用の状況が十数年にも及ぶ長期間に亘り継続しており、その様な状態においてようやく許可申請が行われたのである。
被請求人は、薬事法に基づく許可申請が上記した時期になぜ行われなければならなかったのかについて理由を述べていないが、そのような時期に申請が行われなければならなかったこと自体、商標権者の責に帰すべき事実であるから、不使用取消しを免れる正当の事由には該当しないと判断されるべきものである。
上述した請求人の主張は、東京高等裁判所昭和55年(行ケ)第329号の判決(甲第2号証)によって支持されている。
よって、被請求人の答弁は、理由のないものである。

3 被請求人の答弁
被請求人は、本件審判の請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とする、との審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第8号証を提出した。
本件商標は、本件審判の請求の登録前3年以内に、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者の何れによっても、その指定商品中の「薬剤」について使用されていない。
しかしながら、本件商標の指定商品「薬剤」についての不使用には、商標法第50条第2項ただし書に規定されている「正当な理由」がある。
すなわち、医薬品の製造及び販売をするに際しては、薬事法により国及び都道府県知事の許認可を受けることが義務付けられている。そのため、被請求人は、本件審判の請求の登録前である平成14年5月22日付けで厚生労働省に対し、葛根湯チュアブルについて「プレルゲン葛根湯チュアブル」(販売名)の医薬品製造承認申請書を提出している。その医薬品製造承認申請書を乙第2号証として、医薬品製造承認申請中であることの厚生労働省の証明書を乙第8号証として提出する。
以上のように、薬事法による医薬品製造承認の許可待ちの状態であったため、商標権者である被請求人は、本件審判の請求の登録前に、指定商品「薬剤」について本件商標を使用できなかった。
商標法第50条に規定されている不使用取消審判に係る指定商品が「薬剤」の場合、審判の請求の登録前に「薬剤」に属すると認められる商品に関して医薬品製造承認申請が行われ、その許可待ちの状態であれば、商標法第50条第2項ただし書に規定されている「正当な理由」に該当することは、平成11年審判第30221号審決(乙第6号証)及び2000年審判第30897号審決(乙第7号証)から明らかである。
したがって、商標法第50条第2項ただし書の規定に基づき、本件商標は、指定商品「薬剤」について、その登録の取消を免れるものである。

4 当審の判断
商標法第50条による商標登録の取消審判の請求があったときは、被請求人は、同条第2項に規定されているとおり、その取消請求に係る指定商品について当該商標を使用していることを証明し、又は使用をしていないことについて正当な理由があることを明らかにしない限り、その指定商品に係る商標登録の取消を免れない。
ところで、商標制度は、商標の使用をする者の業務上の信用の維持を図り、もって産業の発達に寄与し、あわせて需要者の利益を保護することを目的とし、設定された商標権を通じて、商品流通の過程、競争関係に一定の秩序をもたらそうとするものである。そして、商標権が設定された後であっても、この目的ないし要請に積極的に応えるに足りない事実、例えば、当該商標の一定期間の継続した不使用の事実が現にあれば、この事実によって、その商標権は、商標制度存在の趣旨に沿わず、かえって、他人による同一又は類似の商標の使用を阻み、ひいては、他人の流通秩序への寄与を妨げることになり、消極的な意味しか有しないものとして否定さるべきものとするのが、現行不使用による商標登録取消制度の趣旨と解される。
そして、東京高等裁判所 昭和55年(行ケ)第329号判決によれば、商標法第50条に基づく登録取消審判において、同条第2項ただし書に規定する正当な理由を判断するにあたっては、当該登録商標が登録後、引続き長期間に亘る不使用の状態にあるときは、その不使用の事実ないし状況は、不使用についての正当な理由の存否の判断に当って、考慮されるべきものである旨判示されている。
これを本件についてみるに、被請求人は、取消請求に係る「薬剤」について、薬事法による医薬品製造承認の許可待ちの状態にあったものであるから、「薬剤」についての不使用には、商標法第50条第2項但書に規定されている「正当な理由」があった旨主張している。
確かに、乙第2号証(医薬品製造承認申請書)によれば、被請求人は、本件審判の請求の登録(平成14年5月29日)前である平成14年5月22日付けで、厚生労働省に対し、葛根湯チュアブルについて「プレルゲン葛根湯チュアブル(販売名)」の医薬品製造承認申請書を提出している。そして、乙第8号証(厚生労働省医薬局審査管理課長の証明書)によれば、同年7月4日現在、該品目について薬事法に基づく医薬品の製造承認申請中の状態にあったものであり、製造承認がなされるまでの間は、本件商標の使用ができなかったことは、被請求人主張のとおりである。
しかしながら、被請求人は、薬品の製造・販売を業とする者であるから、医薬品について商標を使用しようとする場合、その前提として、薬事法上、上記のような規制を受けるものであることは、十分承知していた筈である。そして、被請求人が医薬品の製造承認申請をした後、被請求人の責に帰すべからざる事情によって、承認が得られるまでに予想外の長期間を要したなど特別の事情があればともかくも、本件については、そのような事情は認めらない。しかも、当該承認申請は、本件商標の設定登録後13年余もの長期間にわたる商標の不使用の状況が続いた後にようやくなされたものである。
そうとすれば、商標制度及び不使用による商標登録取消制度の趣旨と上記した状況を併せ考えると、被請求人の主張する事情のみをもってしては、直ちに、本件商標の「薬剤」についての不使用について、正当な理由があったものということはできず、他に本件商標の使用をすることについて特段の障害があったとする主張及び立証もなされていない。
したがって、被請求人の答弁及びその提出した乙各号証のみによっては、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかがその請求に係る指定商品「薬剤」について本件商標の使用をしている事実は認められないばかりでなく、その請求に係る指定商品「薬剤」について本件商標の使用をしないことについての正当な理由があったものとも認められないものであるから、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、指定商品中の「薬剤」について取り消すべきものとする。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 2003-09-01 
結審通知日 2003-09-04 
審決日 2003-09-19 
出願番号 商願昭61-81940 
審決分類 T 1 32・ 1- Z (101)
最終処分 成立  
前審関与審査官 伊藤 実熊谷 道夫 
特許庁審判長 田辺 秀三
特許庁審判官 井岡 賢一
柳原 雪身
登録日 1989-03-27 
登録番号 商標登録第2119323号(T2119323) 
商標の称呼 プレルゲン 
代理人 大村 昇 
代理人 岩谷 龍 
代理人 小林 久夫 
代理人 木村 三朗 
代理人 佐々木 宗治 
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