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審決分類 |
審判 査定不服 称呼類似 登録しない 005 |
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管理番号 | 1083616 |
審判番号 | 不服2000-19103 |
総通号数 | 46 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2003-10-31 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2000-10-26 |
確定日 | 2003-08-14 |
事件の表示 | 平成 8年商標登録願第103115号拒絶査定に対する審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「MULTIX」の欧文字を横書きしてなり、第5類「薬剤」を指定商品として、パリ条約に基づくドイツ連邦共和国を最初の出願(1996年3月15日)とする優先権の主張を伴うものとして、平成8年9月13日に登録出願されたものである。 2 原査定の引用商標 原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第1078611号商標は、「マルテックス」の片仮名文字を横書きしてなり、昭和45年10月20日登録出願、第1類「化学品(他の類に属するものを除く)薬剤及び医療補助品」を指定商品として同49年7月19日に設定登録されたものであるが、その後、同59年9月17日及び平成6年10月28日の2回にわたり、存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。 3 当審の判断 本願商標は、前記のとおり「MULTIX」の欧文字よりなるものであるから、これより生ずる自然の称呼は、「マルチックス」というのが相当であり、構成文字全体として特定の観念を想起させない造語よりなるものと認められる。 これに対して、引用商標は、「マルテックス」の片仮名文字よりなるものであるから、該文字に相応して「マルテックス」の称呼を生ずるものであって、特定の観念を想起させない造語よりなるものである。 そこで、本願商標より生ずる「マルチックス」と引用商標より生ずる「マルテックス」の称呼を比較検討するに、両者は、第3音における「チ」と「テ」の音に差異を有するにすぎず、他の構成音をすべて共通にするものである。そして「チ」と「テ」の音は、五十音順の同行に属する比較的近似した音であり、その差が全体の称呼に及ぼす影響は決して大きいとものとはいえない。 してみれば、両称呼は、これをそれぞれ一連に称呼するときは、全体の語感、語調が近似したものとなり、称呼上互いに紛らわしいものといわなければならない。 そうすると、本願商標と引用商標とは、外観において差異が認められ、観念においては比較することができないとしても、上記のとおり、称呼において類似する商標であって、本願商標の指定商品は、引用商標の指定商品に包含されているものである。 したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すべき限りでない。 なお、本件審判の請求の理由において、請求人は、「拒絶理由通知で引用された登録商標の商標権者と譲渡交渉中であるから本件の審理を猶予してほしい」旨述べていたが、その後相当の期間が経過しても何の手続もされていないので、この件に関し、審判長は、平成14年11月11日付けの審尋書をもって、上記に関し回答を求めたところ、相当の期間を経過するも、何らの応答もないものであり、前記認定のとおり、本願商標と引用商標とは、商標及び指定商品において類似するものである。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2003-03-07 |
結審通知日 | 2003-03-14 |
審決日 | 2003-03-25 |
出願番号 | 商願平8-103115 |
審決分類 |
T
1
8・
262-
Z
(005)
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最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 野上 サトル、鈴木 幸一 |
特許庁審判長 |
茂木 静代 |
特許庁審判官 |
井岡 賢一 瀧本 佐代子 |
商標の称呼 | マルチックス、ムルティクス |
代理人 | 葛和 清司 |