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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 Z0941
審判 全部申立て  登録を維持 Z0941
管理番号 1078577 
異議申立番号 異議2002-90732 
総通号数 43 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2003-07-25 
種別 異議の決定 
異議申立日 2002-10-11 
確定日 2003-05-26 
異議申立件数
事件の表示 登録第4585390号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第4585390号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第4585390号商標(以下、「本件商標」という。)は、後掲のとおりの構成よりなり、平成12年12月14日に登録出願され、第9類及び第41類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品、指定役務として、同14年7月12日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
(1)引用商標
登録異議申立人(以下、「申立人」という。)の引用する登録第4339368号商標(以下、「引用商標」という。)は、「NOW」の文字を標準文字により横書きしてなり、平成9年7月17日に登録出願、第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同11年11月26日に設定登録されたものである。
(2)商標法第4条第1項第11号の該当性について
本件商標は、その構成上、「PlayStation」と「Now」とに分離して認識し得るものであり、全体として特定の観念を生ずるものでもなく、一連に称呼した場合にはやや冗長なものである。また、「Playstation」が家庭用ゲーム機の商標として広く一般に知られていることに鑑みれば、本件商標は、常に一体不可分に認識されるものとは言い難く、「Now」の文字部分に相応して「ナウ」の称呼を生ずる場合もあるものといわなければならない。
他方、引用商標からも「ナウ」の称呼を生ずる。
したがって、本件商標と引用商標とは、「ナウ」の称呼を同じくする類似の商標であり、指定商品も同一又は類似のものである。
(3)商標法第4条第1項第15号の該当性について
引用商標は、申立人の関連会社である東芝イーエムアイ株式会社の販売に係る「NOW」シリーズの洋楽アルバム(CD)の商標として広く一般に知られているから(甲第3号証ないし甲第12号証のオリコン年鑑等)、本件商標がその指定商品又は指定役務に使用された場合には、申立人と経済的・組織的に何らかの関係のある者の業務に係る商品又は役務であるかの如く、その出所について混同を生ずるおそれがある。
(4)したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。

3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、後掲に示したとおり、一連に書した「PlayStation」と「Now」の欧文字を主たる構成要素とするものであるところ、「Now」の文字は、「今、目下、現在」等の意味を表す英語として一般になじみが深い、極めて親しまれて用いられるものであることから、他の識別力の強い語と結合して使用された場合には、「〇〇〇の今」のごとき記述的な意味合いを表したものと理解し、認識され、その一連の称呼をもって取引きされるものというべきであって、これが略称される場合も、識別力の強い語から生ずる称呼をもって取引きされることはあっても、「Now」の文字部分のみを分離抽出して、単に「ナウ」の称呼をもって取引に資されることはないものというのが相当である。
そうとすれば、本件商標は、「プレイステーションの今」のごとき意味合いを認識させるものであり、これよりは「プレイステーションナウ」又は「プレイステーション」の称呼のみを生ずるものであって、単に「ナウ」の称呼が生ずることはないものといわなければならない。
してみれば、本件商標から単に「ナウ」の称呼をも生ずるものとし、その上で、本件商標と引用商標とが称呼において類似するとする申立人の主張は採用することができない。
その他、本件商標と引用商標とを類似のものとすべき理由は見出せない。
したがって、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても紛れるおそれのない、非類似の商標である。
(2)商標法第4条第1項第15号について
申立人の提出した甲各号証によれば、申立人及びその関連会社である請求外「東芝イーエムアイ株式会社」が洋楽を収録したコンパクトディスクのタイトル名として、引用商標を「NOW1、NOW2、NOW3、・・・NOW2001」のように使用し、洋楽の分野において、一定程度知られていたことは認められるとしても、「Now」の語が上記のように解される成語であることとも相まって、「Now」の語を含む他の商標との関係において、直ちに出所の混同を生じさせる程までに周知、著名なものとまではいい得ないものである。
加えて、申立人も認めているように、本件商標の構成中の「PlayStation」の文字部分は、商標権者の業務に係る家庭用ゲーム機の商標として広く一般に知られている商標であることをも併せ勘案すれば、商標権者が、本件商標をその指定商品及び指定役務に使用しても、これに接する取引者、需要者をして、引用商標を連想又は想起させるものとは認められず、その商品あるいは役務が申立人又は同人と経済的又は組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのごとく、その商品又は役務の出所について混同を生じさせるおそれはないものといわなければならない。
(3)むすび
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものとする。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 本件商標


異議決定日 2003-05-06 
出願番号 商願2000-134691(T2000-134691) 
審決分類 T 1 651・ 272- Y (Z0941)
T 1 651・ 26- Y (Z0941)
最終処分 維持  
前審関与審査官 齋藤 貴博 
特許庁審判長 田辺 秀三
特許庁審判官 柳原 雪身
井岡 賢一
登録日 2002-07-12 
登録番号 商標登録第4585390号(T4585390) 
権利者 株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント
商標の称呼 プレーステーションナウ、プレーステーション、ナウ、エヌオオダブリュウ 
代理人 山崎 行造 
代理人 杉山 直人 
代理人 山崎 行造 
代理人 杉山 直人 

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