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審決分類 審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 登録しない Z36
管理番号 1075264 
審判番号 不服2001-13172 
総通号数 41 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2003-05-30 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2001-07-26 
確定日 2003-03-26 
事件の表示 商願2000-16489拒絶査定に対する審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、「エコマンション」の文字を書してなり、第36類「金銭・有価証券・金銭債権・動産・土地若しくはその定著物又は地上権若しくは土地の賃借権の信託の引受け,ガス料金又は電気料金の徴収の代行,生命保険契約の締結の媒介,生命保険の引受け,損害保険契約の締結の代理,損害保険に係る損害の査定,損害保険の引受け,保険料率の算出,建物の管理,建物の貸借の代理又は媒介,建物の貸与,建物の売買,建物の売買の代理又は媒介,建物又は土地の鑑定評価,土地の管理,土地の貸借の代理又は媒介,土地の貸与,土地の売買,土地の売買の代理又は媒介,建物又は土地の情報の提供」を指定役務として、平成12年2月25日に登録出願されたものである。

2 原査定における拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、『エコマンション』の文字を普通に用いられる方法をもって書してなるところ、ダイオキシンの発生源になる塩化ビニールや、有害とされる化学物質を含んだ建材を使わず、リサイクルできる材料にこだわったマンション建築物を『エコマンション』と称している事実が多数あることより、これをその指定役務中『エコマンションに関する金銭・有価証券・金銭債権・動産・土地若しくはその定著物又は地上権若しくは土地の賃借権の信託の引受け,エコマンションに関する建物の管理,エコマンションに関する建物の貸借の代理又は媒介,エコマンションに関する建物の貸与,エコマンションに関する建物の売買,エコマンションに関する建物の売買の代理又は媒介,エコマンションに関する建物又は土地の鑑定評価,エコマンションに関する土地の管理,エコマンションに関する土地の貸借の代理又は媒介,エコマンションに関する土地の貸与,エコマンションに関する土地の売買,エコマンションに関する土地の売買の代理又は媒介,エコマンションに関する建物又は土地の情報の提供』等に使用するときは、単に役務の質を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断
本願商標は、「エコマンション」の文字よりなるところ、構成中の「エコ」の文字部分は、「生態学、社会生態学、環境保護、自然保護運動」の意味を有する「ecology」の略語として、また、「マンション」の文字は、「民間の賃貸方式、分譲方式の中高層アパート」を意味する語として良く知られているものであり、これより「自然環境に配慮したマンション」の意味合いが直ちに理解されるものと認められる。
そのことは、住宅関連のインターネットホームページ情報によれば、
(1)「エコマンション」化学物質を極力排除し、太陽光などの自然エネルギーを積極的に活用する、との発想に基づいた環境配慮型の新たな集合居住施設。東京都日野市にすでに建設されているほか、福岡市の環境団体「西日本リサイクル運動市民の会」も来年中の完成を目指し、同市近郊に3千平方メートル程度の土地を探している。(2002年2月28日付け 東奧日報(http://www.toonippo.co.jp/news_hyakka/hyakka2002/20020228.html))、
(2)松下電器グループの環境保全活動、集合住居全体で環境負荷削減に取り組む「エコマンション」内での生活にターゲット設定(http://www.matsushita.co.jp/environment/2000/ecolife/jyukankyo.html)、
(3)名古屋で、環境共生住宅マンション!「ライオンズガーデン野並」は、平成12年度の「愛知県環境共生住宅市街地モデル事業コンペ」において、優秀案として受賞したものです。◆自然エネルギー等の活用、環境負荷を抑える設計・仕様を標準化した次世代型エコマンション。・・後略(http://www.daikyo.co.jp/news/2001/20010914.html)、
(4)三光ソフラン株式会社 ベルシェーナ大宮盆栽町、屋上には太陽光発電システムを装備し、共用部に供給。生ゴミをキッチンで処理。ゴミを減量化するディスポーザー。町の風景に調和する、豊富な植栽で包むランドプラン。地球にやさしいエコマンションを目指します。(http://www.sanko-soflan.co.jp/belscena/bonsaicho/main.html)、
(5)APAガーデンプレイス〈兼六元町〉壱番館、加賀百万石情緒溢れる名勝「兼六園」のお膝元、〈兼六元町〉界隈。多くの歴史的文化財に恵まれ、近江町市場、片町繁華街へも徒歩圏内の好立地を得て 今、人と環境に、限りなくやさしい「エコ」マンションが誕生します。(http://www.apa.co.jp/estate/kenroku1/kenroku1top.html)との記載からも裏付けられるものである。
そうとすると、「エコマンション」の文字よりなる本願商標を、指定役務中「建物の管理,建物の貸借の代理又は媒介,建物の貸与,建物の売買,建物の売買の代理又は媒介,建物又は土地の鑑定評価,建物又は土地の情報の提供」に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、上記のような事情よりすれば、「自然環境に配慮したマンション」に関する役務であること、すなわち、役務の提供の用に供する物を表したものと理解するに止まり、自他役務を識別する標識としての商標とは認識し得ないものとみるのが相当である。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとした原査定は妥当なものであって、取り消すべき限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 2003-01-07 
結審通知日 2003-01-17 
審決日 2003-01-30 
出願番号 商願2000-16489(T2000-16489) 
審決分類 T 1 8・ 13- Z (Z36)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 前山 るり子 
特許庁審判長 上村 勉
特許庁審判官 梶原 良子
鈴木 新五
商標の称呼 エコマンション 
代理人 飯田 堅太郎 
代理人 飯田 昭夫 

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