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審決分類 審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 登録しない Z29
管理番号 1070927 
審判番号 不服2001-11758 
総通号数 38 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2003-02-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2001-07-06 
確定日 2003-01-06 
事件の表示 商願2000-33101拒絶査定に対する審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、「夏鍋」の文字を横書きしてなり(標準文字による商標)、第29類「食肉,食用魚介類(生きているものを除く。),肉製品,加工水産物,加工野菜及び加工果実,油揚げ,こんにゃく,豆腐,鍋料理用材料の詰め合わせ」を指定商品として、平成12年3月31日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、夏食する鍋料理、夏向きの鍋料理であることを認識させる「夏鍋」の文字を表してなりますから、これを本願指定商品に使用するときは、単に商品の用途、使用の時期を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標といえる。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断
本願商標は、「夏鍋」の文字よりなるところ、鍋料理は、冬の風物詩といわれているが、夏の暑い時期においても、スタミナをつけて夏バテを防止するために、夏向けの各種鍋料理が供されていること、また、それを夏鍋、夏の鍋と称していることは、以下の新聞情報及びインターネットホームページ情報により確認することができる。
(ア)1996.08.23付け日本食糧新聞には、「日本水産、素材生かした逸品「さかな屋さんの惣菜」など発売へ、日本水産(株)(東京都千代田区、03・3244・7101)は、・・・南国のスタミナ料理はピリ辛な鍋料理。ヘルシーでおいしい魚介と本格的なピリ辛特製スープで夏バテ解消に。好みの野菜を加え、バランスのとれたスタミナ満点の夏の鍋。「タイのトムヤンクン風味鍋」「ベトナムのココナッツ風味鍋」は二品とも三人前×四パック。」とあること。
(イ)1999.02.26付け東京朝刊4頁には、「[みんなの広場]重宝しています「キムチ鍋」=会社員・中山えい子・33(東京都杉並区)疲れて食事の支度が面倒な時に、私は「キムチ鍋(なべ)」をよく作る。ハクサイ、ネギ、ニラなどあり合わせの野菜や、豆腐をざくざく刻み、鶏肉でも白身の魚でも放り込む。「キムチの素(もと)」をひと瓶ザアッと空ける。あとは勝手に煮えてもらうだけ。実に簡単だ。体のしんから冷えこむ冬の寒い日にはぽかぽか温まり、夏バテの暑い日にはスタミナがつく。カーッと汗を流しながら食べる「夏の鍋」もいいものだ。」とあること。
(ウ)インターネットホームページ(http://www2.plala.or.jp/mofumofu/plalaboard/message/203.html)には、「夏鍋レシピ求む!」とあること。
(エ)インターネットホームページ(http://www5.plala.or.jp/TO-VI/nini.files/niti/niti06.html)には「夏鍋」今年の夏のマイブームはキムチ鍋でした。キムチ鍋を食すと異常な発汗をもよおします。おかげで2キロ痩せました。」とあること。
(オ)インターネットホームページ(http://mbs.jp/mahou/restaurant/020808.html)には、「街の魔法のレストラン 【夏の鍋】有名人がすすめる夏の鍋スペシャル!」とあること。
(カ)インターネットホームページ(http://az.nifty.com/cgi-bin/shopgoods.cgi?PM_SHPCOD=AZ000117_GDSNO=00000333)には、「商品:京・春日の夏鍋鱧しゃぶ 商品型番:5140 販売価格:5,300円(消費税別)、京都発 暑い夏だからこそ味わいたい京風仕立ての夏のイチオシ鍋鱧は、京都をはじめ関西の夏を代表する旬の魚。身はやわらかく、舌触りもあっ京都の夏鍋といえば、鱧しゃぶです。身をひたして、ひと煮立ちさせたくらいで、サッと引き上げて、もみじおろしのポン酢でどうぞ。鱧の旨み、醍醐味が味わえる鱧しゃぶは、暑気払いによし。夏バテ防止に最適な夏のイチオシのメニューです。)」とあること。
(キ)インターネットホームページ(http://nagoyatv.com/bella/php/genre.php3?gcd=50=5060)には、「タイスキレストランの美味しい夏鍋はこれ!!住所 名古屋市中区栄3インペリアルプラザ1F、電話052ー238ー2722」とあること。
(ク)インターネットホームページ(http://www2.plala.or.jp/mofumofu/plalaboard/message/385.html)には、「これぞ夏鍋! 鍋サミット2000・夏」とあること。
以上によれば、本願商標「夏鍋」より、「夏の鍋料理、夏向きの鍋料理」の意味合いが容易に理解されるものである。
そして、本願商標をその指定商品について使用した場合、これに接する需要者は、上記事情よりして、夏の鍋料理の材料(食材)であることを表示したものと理解するにとどまり、自他商品を識別する標識としての商標を表したものと認識し得ないとみるのが相当である。
そうとすれば、本願商標は、その指定商品の用途を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標といわざるを得ない。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すべき限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 2002-10-10 
結審通知日 2002-10-18 
審決日 2002-11-07 
出願番号 商願2000-33101(T2000-33101) 
審決分類 T 1 8・ 13- Z (Z29)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 高山 勝治澁谷 良雄 
特許庁審判長 上村 勉
特許庁審判官 鈴木 新五
中田みよ子
商標の称呼 ナツナベ 
代理人 醍醐 邦弘 
代理人 清水 徹男 

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