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審決分類 審判 査定不服 商4条1項15号出所の混同 登録しない 025
管理番号 1061687 
審判番号 審判1998-8056 
総通号数 32 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2002-08-30 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 1998-05-13 
確定日 2002-05-30 
事件の表示 平成 8年商標登録願第106702号拒絶査定に対する審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
この商標登録出願に係る商標(以下「本願商標」という。)は、「UNOA VALENTINO」の欧文字よりなり、平成8年9月20日登録出願、第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品をとするものである。

2 原査定における拒絶の理由
原査定は、商標法第4条第1項第15号該当を理由に本願を拒絶したものである。

3 当審の判断 (1)当審において示した審尋の内容
本願商標は、商標の構成並びに指定商品については、それぞれ前記のとおりである。そして、本願商標をその指定商品について使用した場合、需要者をして、他人の業務に係る商品の如く、その出所について混同を惹起させるものであることは、当審において、請求人(登録出願人)に対し、意見を述べるための期間を指定して発した、要旨下記文面による平成13年11月16日付審尋書に示すとおりである。
<審尋書>
1.本願商標は、「UNOA VALENTINO」の欧文字よりなるところ、その構成中に、後述する、イタリア国在住のデザイナー「VALENTINO GARAVANI」又はその関連企業であるオランダ国在の「バレンチノ グローブ ベスローテン フェンノートシャップ社」が「紳士服・婦人服」等に使用して著名な商標「VALENTINO」(ヴァレンチノ)の文字を含むものである。また、本願商標(「UNOA VALENTINO」)が一般に親しまれた特定の意味合いの熟語的文字であるとか、一般によく知られた特定の者の名称であるとかいう事情は認められない。そして、本願商標はその指定商品を「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」とするものであって、上記「VALENTINO」に係る商品とは、いずれもいわゆるファッション分野に関わる商品という点において需要者を共通にし、或いは、共に身体に着用するという点において用途的に密接に関連するものといわなければならない。
2.「VALENTINO GARAVANI」(ヴァレンティノ ガラヴァーニ)の文字(標章)について職権により証拠調べを行ったところ、下記の事実を発見した。 (ア)「ライフカタログVOL.1 世界の一流品大図鑑」(昭和51年6月5日株式会社講談社発行)の「ヴァレンティノ ガラバーニ」の欄において、「イタリアファッション界の旗手と呼ばれ、女性を最高に美しく見せるデザイナーとして高く評価されています。(中略)ヴァレンティノは、1952年、ジャン・デシーのアトリエ主任をした後(中略)ファッションオスカー賞を獲得し、国際的な名声を得ました。(中略)今シーズンのヴァレンティノのデザイン傾向はクラシック。」との記述内容(第44頁)、「ヴァレンティノ」の見出しの下「ブラウス、セーター」(第54頁)、「ネクタイ」(第91頁)の各商品欄及び「一流ブランド物語 ヴァレンティノ・ガラバーニ」の欄において「(前略)ヴァレンティノ・ブティックには(後略)」(183頁)との記述内容が掲載されていること。
(イ)「EUROPE一流ブランドの本」(講談社MOOK第2巻第5号)(昭和52年12月1日株式会社講談社発行)において、「ヴァレンティノ ガラバーニ」の所有する店舗の紹介(ローマだけでも四店、世界中だと100店を超えるとする記述等)と簡単な経歴が当該「婦人服」と共に掲載(95頁)されていること。
(ウ)「ライフカタログVOL.8 世界の一流品大図鑑’78年版(昭和53年5月10日株式会社講談社発行)において、「ヴァレンティノ」の見出しの下、「ネクタイ」(第32頁)、「シャツ」(第134頁)の各商品紹介及び「ヴァレンティノ・ガラバーニ(中略)イタリアで『王様』の称号を与えられる世界一のプレタ・ポルテ界の第一人者」(第134頁)とする旨解説されていること。
(エ)「服飾辞典」(昭和54年3月5日第1刷文化出版局発行)の「ヴァレンティーノ(valentino)」の項において、イタリアのデザイナーと記載され(第64頁)、また、「イタリア ヴァレンチィーノ ガラヴァーニ『Valentino Garabani、1932?』」の項において、「イタリア北部の都市(ヴォゲラ)に生まれる。17才でリセオ(中学)を中退、パリに行く。スチリストになるため、パリのサンジカ(パリ高級衣装店組合の学校)で技術を身につける。1951年、ジャン・デッセ(オート・クチュール)のもとで5年間アシスタントとして仕事をする。その後2年間、ギ・ラローシュのアシスタントをし、1958年独立、ヴァレンティーノ・クチュールの名でローマに店を開いた。(中略)彼の最初の仕事は、フィレンツェのピッティ宮殿でのコレクションである。このコレクションは、〈白だけの服〉という珍しい演出であったが、その美しさはジャーナリストの間で評判となり、『ニューズ・ウィーク』『ライフ』『タイム』『ウィメンズ・ウェア・デイリー』各誌紙で取材、モードのオスカー賞を獲得した。1967年、ヴァレンティーノの名は世界に知れわたった。1972年には紳士物も始め、その他アクセサリー、バッグ、宝石類、香水、化粧品、家具、布地、インテリアと、その仕事の幅はたいへん広いが、すべてヴァレンティーノ独特のセンスを保っているのはみごとである。ヴァレンティーノの洋服に対する考えは、まず個性が第一で、彼のコレクションからは、デテールでなくそのエスプリをくみ取ってもらうことに重きをおく。(中略)ヴァレンティーノは現在、ローマのオート・クチュール界で最も好調なデザイナーといえる。以前から東洋風なエキゾティシズムが好きで、時によってトルコ風、アラブ風の特色がみられるが、最近はキモノのセクシーさを1950年代のハリウッドの雰囲気に表現、あやしく美しいヴァレンティーノの世界をつくり出している。」旨の紹介記事が掲載されていること(第29頁及び第30頁)。
(オ)「朝日新聞」(昭和57年11月20日夕刊第3頁)において、世界の服をリードする3人のうちの1人として「バレンチノ」の紹介記事が掲載されていること。
(カ)「ライフカタログVOL.22 男の一流品大図鑑’85年版」(昭和59年12月1日株式会社講談社発行)において、「VALENTINO GARAVANI」「ヴァレンティノ・ガラヴァーニ」の文字と共に「スーツ、ブルゾン、シャツ、ネクタイ、ベルト及びバッグ」の各商品が掲載されていること(第13頁、第37頁、第49頁、第75頁及び第83頁)。
(キ)雑誌「nonーno’89No23」(平成元年12月5日株式会社集英社発行)において、「ヴァレンティノ ガラバーニ」が単に「ヴァレンティノ」と略称され、商品「婦人服」等と共に掲載されていること(173頁)。
(ク)雑誌「marie claire」(1996年2月1日中央公論社発行)において、今月の大特集/ファッション界最大のスター「ヴァレンティノ」の文字が表紙に大きく表示され、「ヴァレンティノの赤」、「ヴァレンティノを着た女性」、「ヴァレンティノをめぐる美しき女神たち」の文字とともに24頁にわたって紹介されていること(第66頁ないし第89頁)。
(ケ)「英和商品名辞典」(1990年株式会社研究社発行)の[Valentino Garavani]の項において、「イタリア RomaのデザイナーValentino Garavani(1932?)のデザインした婦人・紳士物の衣料品・毛皮・革製バッグ・革小物・ベルト・ネクタイ・アクセサリー・婦人靴・香水・ライター・インテリア用品など。Roma,Firenze,Milanoなどにあるその店の名称はValentino(vは小文字でかくこともある)。・・・」との記述及びデザイナーとしての解説記事が掲載されていること(第447頁)。
(コ)「世界の一流品大図鑑’93年版」(平成5年5月20日株式会社講談社発行)において、「VALENTINO」ブランドの香水が掲載されていること(第278頁)。
(サ)「岩波 ケンブリッジ世界人名辞典」(1997年11月21日株式会社岩波書店発行)の[ガラヴァーニ]の項において「ヴァレンティノ Garavani,Valentino通称ヴァレンティノ Valentino(伊1933〜)服飾デザイナー・・・・」との紹介記事が掲載されていること(223頁)。同じく、[ヴァレンティノ Valentino]の項において、「ガラヴァーニ、ヴァレンティノを見よ」との指示見出しがあること(84頁)。
(シ)「別冊チャネラー ファッション・ブランド年鑑2001」(2001年1月20日株式会社チャネラー発行)において、インポート「株式会社ヴァレンティノブティックジャパンの『ヴァレンティノ(VALETINO)、直輸入(後略)』」(第550頁)、アクセサリー&ファッション雑貨「ヴァレンティノ(VALENTEINO)」の『(品目)紳士ベルト、(商品特徴)イタリア、ファッション界の大御所的存在のヴァレンティノ・ガラバーニ(後略)』」との解説が掲載されていること(第739頁)。
(ス)雑誌「JJジェイジェイ1月号」(2001年1月1日光文社発行)において、「VALENTINO、小物が評判のヴァレンティノ、実は洋服も上品なセンスで注目」とする記事及び「Vのロゴ」の背景入りの写真が掲載されていること(第99頁)。
3.以上の(ア)ないし(ス)の各事実よりすると、「VALENTINO」「valentino」(ヴァレンティノ)「VALENTINO GARAVANI」「valentino garavani」(ヴァレンティノ・ガラヴァーニ)よりなる商標(以下「引用商標」という。)は、ヴァレンティノ・ガラヴァーニ(VALENTINO GARAVANI)氏がデザインした婦人服、紳士服、アクセサリー、バッグ等のファッション関連の商品におけるデザイナーブランドとして、少なくとも本願商標の登録出願(平成8年9月20日)前において、わが国の取引者、需要者の間に広く認識せられたいわゆる著名商標と認められる。
4.ところで、本願商標は、その構成中に「VALENTINO」の文字を有するものであるところ、前記3.において認定したとおり、「VALENTINO」の文字は、周知、著名なものであるから、これに接する取引者、需要者は、その構成中の「VALENTINO」の文字部分に自ずと注意を惹かれ強く印象づけられるものと認められる。そして、本願商標の指定商品と引用商標に係る商品とは、その用途、品質又は流通・販売過程よりしてともにファッション関連分野に属する商品であって、需要者を共通にするものといえる。
そうすると、「VALENTINO」の文字を含む本願商標をその指定商品について使用した場合、これに接する取引者、需要者は、引用商標「VALENTINO」を容易に連想、想起し、その商品が前記デザイナーブランドに係る商品の一種ないしその兄弟ブランド、ファミリーブランドであるかの如く誤認し、また、その商品があたかも上記デザイナーあるいは同人と何らかの関係にある者の業務に係る商品であるかの如く、その出所について混同を生じさせるおそれが少なからずあるといわなければならない。
したがって、本願商標は商標法第4条第1項第15号に該当する。
(2)請求人(登録出願人)の対応
請求人は、上記審尋に対して、所定の期間を経過するも、何ら意見を述べていない。
(3)結語
上記審尋の内容は妥当であって、本願商標は、これをその指定商品について使用した場合、他人の業務に係る商品の如く、その出所について混同を生ずるものといわざるを得ないから、これと同旨の理由をもって本願を前記法条の規定に該当するものとして拒絶した原査定は妥当であって、取り消す限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 2002-03-04 
結審通知日 2002-03-15 
審決日 2002-04-09 
出願番号 商願平8-106702 
審決分類 T 1 8・ 271- Z (025)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 箕輪 秀人 
特許庁審判長 原 隆
特許庁審判官 泉田 智宏
鈴木 新五
商標の称呼 ウノアバレンティノ、ウノアバレンチノ 
代理人 竹内 卓 
代理人 岡本 昭二 
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