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審決分類 |
審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 取り消して登録 010 審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 取り消して登録 010 |
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管理番号 | 1061440 |
審判番号 | 審判1999-16513 |
総通号数 | 32 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2002-08-30 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 1999-10-13 |
確定日 | 2002-06-26 |
事件の表示 | 平成7年商標登録願第41539号拒絶査定に対する審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、商標の構成を「POCKET MASK」の欧文字を横書きしてなり、第10類に属する願書記載の商品を指定商品として、平成7年4月24日に登録出願されたものである。その後、指定商品については、平成11年5月21日付手続補正書により「救急蘇生用人工呼吸マスクおよび救急蘇生指導及び練習用人工呼吸マスク並びにこれらの付属品」と縮減補正しているものである。 2 原査定の拒絶理由 原査定において請求人(出願人)に示した拒絶の理由は、要旨つぎのとおりである。 《拒絶の理由》 本願商標は、「ポケットサイズ」の意味合いで商品の形状を表示するものとして一般に使用されている英語「POCKET」の欧文字と商品の品質「マスク」を表す英語「MASK」の欧文字を普通に用いられる方法で「POCKET MASK」と書してなるから、これをその指定商品中「ポケットサイズの医療用マスク」に使用するときは、単に商品の品質、形状を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。 3 当審の判断 本願商標は、前記に示すとおりの構成よりなるところ、これを構成する「POCKET」と「MASK」の各文字間には一文字程度の間隙を有するとはいえ、同じ書体、同じ大きさにより一連に表されているものであり、視覚上一体的に看取し得るものである。 また、意味上においてみれば、構成前半の「POCKET」の文字(語)が、かかる意味から派生して、「ポケットサイズ(型)」「ポケットブック」及び「ポケットベル」等、ポケットに入れて持ち運びできる型(大きさ)の商品を、同後半の「MASK」の文字(語)が「面、仮面、病菌の侵入やほこりなどをさえぎるために鼻・口をおおう布」等をそれぞれ想起するものであり、原審説示の如き上記意味合いを暗示させる場合がある。 しかしながら、本願商標の指定商品は上記のとおり「救急蘇生用人工呼吸マスクおよび救急蘇生指導及び練習用人工呼吸マスク並びにこれらの付属品」に減縮補正されたものであって、請求人(出願人)提出に係る証拠によれば、これらは専ら急病人の救急活動にあたる、いわゆる救急隊員などが使用する器材の一といえるものであり、かつ、救急蘇生用人工呼吸マスクは、酸素ボンベ、ポイズンリムバー、ギブス等多数の器材とセットにして携帯し使用するもので、器材全体がその便に供するために軽量・スリム化される現状があるとしても、「POCKET MASK」の文字からなる本願商標をその減縮補正後の商品について使用した場合、直ちに商品の機能・品質等を具体的に把握し得るものともいい難いものである。 そして、「POCKET MASK(ポケットマスク)」の文字が、該指定商品の品質等を表示する語として使用されている事実について調査するも、品質等を表示する語として係る用語の使用例は見出せず、インターネット上において「ポケットマスク」の用語を検索するに各企業の取扱い商品を紹介しているホームページ情報において、出願人(アスムンド エス ラエルダール アーエス)又は関連会社とみられる「レールダルメディカルジャパン株式会社」の取り扱いに係る商品といえる「救急蘇生用人工呼吸マスク」が救急活動に携わる需要者間に商品名「ポケットマスク」として相当程度知られていることを窺わせる情報を認め得るが、これを越えての使用例は見出せない。 そうとすれば、本願商標「POCKET MASK」をその指定商品「救急蘇生用人工呼吸マスクおよび救急蘇生指導及び練習用人工呼吸マスク並びにこれらの付属品」について使用する場合にあっては、その構成各文字全体をもって不可分一体の造語を表したものとみるのが相当であり、自他商品の識別機能を果たし得ないものということはできない。また、本願のいずれの指定商品について使用しても商品の品質について誤認を生じさせるおそれはない。 したがって、本願商標を商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして、拒絶すべきものとすることはできない。 その他、本願について拒絶をすべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2002-06-06 |
出願番号 | 商願平7-41539 |
審決分類 |
T
1
8・
13-
WY
(010)
T 1 8・ 272- WY (010) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 佐藤 達夫、山田 忠司 |
特許庁審判長 |
宮下 正之 |
特許庁審判官 |
高橋 厚子 高野 義三 |
商標の称呼 | ポケットマスク、ホケット |
代理人 | 佐久間 剛 |
代理人 | 柳田 征史 |