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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 Z25
審判 全部申立て  登録を維持 Z25
管理番号 1058717 
異議申立番号 異議2001-90451 
総通号数 30 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2002-06-28 
種別 異議の決定 
異議申立日 2001-06-15 
確定日 2002-04-24 
異議申立件数
事件の表示 登録第4459618号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第4459618号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
登録第4459618号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)に示すとおりの構成よりなり、平成11年11月16日に登録出願、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成13年3月16日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由
本件商標は、登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用に係る、別掲(2)に示すとおりの構成よりなり、平成1年11月14日に登録出願、第17類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成4年10月30日に設定登録された登録第2466748号商標(以下「引用A商標」という。)と類似の商標であり、指定商品も抵触関係にある。また、引用A商標、及び、別掲(3)に示すとおり、「DUCK HEAD」の文字を横書きしてなり、平成1年11月14日に登録出願、第17類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成5年12月24日に設定登録された登録第2609996号商標(以下「引用B商標」という。)は、アメリカ合衆国のみならず日本国内においても広く使用され販売されているものであり、本件商標は、商品の出所の混同を生ずるおそれがある。したがって、本件商標は、その指定商品中「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,スカーフ,手袋,ネクタイ,ずきん,帽子,靴類」については商標法第4条第1項第11号及び同第15号の規定に違反して登録されたものであるから、その登録は取り消されるべきである。

3 当審の判断
(1)本件商標は、別掲(1)に示すとおり、「達克公爵」及び「GentlemanDuck」の両文字と、左に向けたある種の鳥の首から上の頭部図形(以下「本件頭部図形」という。)よりなるものであって、該図形の特徴は、全体を黒色とし、頭部のくちばしの付け根部に相当する部分を斜線と横線をもって、目に相当する部分を上部に凹凸を有する図形をもって、それぞれ白抜きに表し、また、首の最下部には蝶ネクタイ様の波型の図形を黒色の線ないし白抜き形状で表したものである。
これに対し、引用A商標は、薄黄色に着色した長方形のほぼ中央に赤色の線をもって内部を白抜きした正円内に、左向きの肩部から上を描いた水鳥の一種と思しき頭部図形(以下「引用頭部図形」という。)を配してなるものであって、引用頭部図形の特徴は、肩より首の付け根までを赤色とし、首輪状の白抜き細線を介して、その上部の首から頭部を深緑色に、くちばし及び目を黄色に、それぞれに陰影を付けるなどしてやや写実的に描いてなるものである。
そこで本件商標における本件頭部図形と引用A商標における引用頭部図形とを比較すると、本件頭部図形は、シルエット的に描かれているために、ある種の鳥の頭部という程度の極めて抽象的な図形であって、くちばしの付け根部、上部に凹凸をもって描かれた目、首部の蝶ネクタイ様の図形を特徴とし、上下の文字とも相俟って、擬人的図形との印象を強く受けるのに対し、引用頭部図形は、上述のように着色されており、くちばし、目などの各部の描き方からして、全体としてやや写実的に描かれた図形であって、アヒル、鴨など水鳥の類の頭部よりなるものという印象を強く受けるものである。
以上よりすると、本件頭部図形と引用頭部図形とは、共に左向きの鳥の図形という点において共通しているものの、その描き方、形象、配色等の構成上の特徴を著しく異にし、全体から受ける印象も自ずと異なるものといわざるを得ないから、これらを離隔的に観察しても、彼此見誤るおそれはないものというべきであり、他に両商標が外観において紛れ得るとする点は見出せない。
また、両商標は、それぞれの構成よりして、称呼及び観念においても類似するものではない。
(2)上述のとおり、本件商標は、引用A商標と外観、称呼及び観念のいずれの点においても類似する商標ではなく、また、請求人の提出に係る証拠は我が国における、引用A商標を付した商品の販売期間、販売数量などの販売実績及び広告・宣伝の手段、その期間、回数、内容など、その実績を示すものは見出せないから、これらの証拠によっては、引用A商標が取引者・需要者の間に広く知られ著名性を獲得しているものとは到底判断することができない。
また、本件商標は、擬人的図柄というべきものであって、これと引用B商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても類似するものでない。
このほか、本件商標と引用各商標とが紛れ得るとする事由は見出せない。
してみれば、本件商標をその指定商品に使用した場合、その商品が申立人又は申立人と関係のある者の業務に係る商品であるかの如く、その出所について混同を生ずるおそれはないものといわなければならない。
(3)以上のとおりであり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号の規定に違反して登録されたものということはできない。
したがって、本件商標は、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 別掲
(1)本件商標

(2)引用A商標

注:色彩については原本を参照されたい。
(3)引用B商標

異議決定日 2002-04-08 
出願番号 商願平11-104376 
審決分類 T 1 651・ 271- Y (Z25)
T 1 651・ 26- Y (Z25)
最終処分 維持  
前審関与審査官 野口 光 
特許庁審判長 原 隆
特許庁審判官 小池 隆
鈴木 新五
登録日 2001-03-16 
登録番号 商標登録第4459618号(T4459618) 
権利者 日常皮飾開発有限公司
商標の称呼 タッコクコーシャク、ジェントルマンダック、ダクーコンジュエ 
代理人 秋元 輝雄 
代理人 小原 英一 

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