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審決分類 審判 全部取消 商50条不使用による取り消し 無効としない 121
管理番号 1058462 
審判番号 取消2000-31151 
総通号数 30 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2002-06-28 
種別 商標取消の審決 
審判請求日 2000-09-28 
確定日 2002-04-18 
事件の表示 上記当事者間の登録第2329285号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。
理由 1 本件商標
本件登録第2329285号商標(以下、「本件商標」という。)は、「SHOSHANA」の欧文字を書してなり、平成1年4月21日に登録出願、第21類「装身具、ボタン類、かばん類、袋物、宝玉およびその模造品、造花、化粧用具」を指定商品として、同3年8月30日に設定登録、その後、平成13年4月3日に商標権の存続期間の更新登録がされ、さらに、同13年11月7日に指定商品について、第14類「身飾品(「カフスボタン」を除く。),カフスボタン,貴金属製のがま口及び財布,宝玉及びその模造品,貴金属製コンパクト」、第18類「かばん類,袋物,携帯用化粧道具入れ」及び第25類「ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト」とする書き換えの登録がされているものである。

2 請求人の主張
請求人は、本件商標の登録を取り消す、との審決を求め、その理由(1)及び被請求人の答弁に対する弁駁(2)を要旨次のように述べた。
(1)請求の理由
被請求人は本件商標をその指定商品について過去3年に渡って日本国内で使用していない。よって、商標法第50条の規定により請求人の主張どおりの審決を求める。
(2)被請求人の答弁に対する弁駁
(a)乙第3号証の納品書に付されている『SHOSHANA SG-3642』なるコードは、商品の製造票であると考えられ、そうであれば通常ハンドバッグの内部又はサイドの持ち手の付け根の部分などにも刻印、表示される筈であるが、これらの部分を示す写真が示されていないから、この写真は本件商標が使用されているという客観的状況を示すには不充分である。
(b)乙第3号証の写真に示すハンドバッグは、個人が撮影年月日のほぼ11ヶ月前に購入したものを、タグをつけたままで保存し、取消審判請求の証拠資料として提示したとするのは、不自然である。
また、普通、皮革または合成皮革製のハンドバッグの販売に際しては、品質を表わす表示(皮革製品であることを示すラベル・夕グ等)や、取り扱い説明書等が付随するものであるが、それらの紙製備品が写真の上に見うけられないのは不自然である。
(c)ハンドバッグを販売する場合には、極めてしばしば専用のバッグ用の箱や、布製の袋が準備される。これらにも、通常は、ハンドバッグの商標が付されている。本件商標を付したハンドバッグが販売されているならば、このようなハンドバツグに不可欠の付属的物品の写真等も示されるべきである。
(d)乙第2号証の写真の商品には、普通に販売に供されている商品に当然付されている定価(販売価格)を示すタグや定価票等が付いていない。更に、乙第3号証として示された納品書(写)なる書証にも、販売価格等が示されておらず、これらの点からも、本件商標を付した商品ハンドバッグが販売された事実が明確に示されているとは言い難い。
また、購入対象商品が1個だけであり、この状況で、商標法に予定する適正な商標の使用があったのかどうかは、極めて疑問である。
(3)叙上の通り、被請求人が提出した証拠は本件商標が本件審判請求の予告登録日前3年以内に使用されたという事実を証明するには不十分であって、本件商標の商標法上における適切な使用はなかったものと考えるので、本件商標の登録は取消されるべきである。

3 被請求人の答弁
被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし同第3号証を提出した。
被請求人は、本件商標と社会通念上同一といえる商標をその指定商品中「ハンドバッグ」について、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において使用しているから、本件審判請求は成り立たない。

4 当審の判断
本件商標は、上記したとおり、「SHOSHANA」の欧文字よりなるところ、被請求人は、これをその指定商品中の「ハンドバッグ」に使用しているとして乙各号証を提出しているので、以下、検討する。
商品「ハンドバッグ」の写真(乙第2号証)には、本件商標とやや書体を異にするものの、本件商標と同じ綴りの「SHOSHANA」の文字及び被請求人である株式会社モンリーブの略称を表したものと理解し得る「MONTRIVE」の文字を表示したタグが付されている。
つぎに、証明書(乙第3号証)には、添付の納品書について、それが「彦山サロンこと彦山章子」氏が平成12年2月14日に株式会社モンリーブよりハンドバッグ1個を購入した際受け取った納品書の写しであり、同納品書の商品名欄に記載された「SHOSHANA SGー3642 ハンドバッグ」の文字は、写真の商品「ハンドバッグ」を表すものである旨が記載されている。そして、納品書(乙第3号証)には、「株式会社モンリーブ」、「発行日0.2.14」、「納品先 彦山サロン」及び「商品 SHOSHANA SGー3642 ハンドバッグ」の各文字が記載され、それらの各文字は証明書の記載と符合することが確認できる。
そして、上記商品「ハンドバッグ」の写真(乙第2号証)、証明書及び納品書(乙第3号証)を総合すれば、被請求人が、本件審判請求の予告登録日の8月程前に、本件商標と同じ綴りの「SHOSHANA」の文字よりなる商標を付した商品「ハンドバッグ」1個を取引先である「彦山サロン」に販売したことを認め得るものである。
以上の認定によれば、本件商標と社会通念上同一と認め得る商標が、その指定商品中の「かばん類」に含まれる「ハンドバッグ」について、被請求人により、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において使用されたものと認めることができる
してみれば、本件商標の登録は、商標法第50条の規定によりこれを取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 2001-11-20 
結審通知日 2001-11-26 
審決日 2001-12-07 
出願番号 商願平1-46307 
審決分類 T 1 31・ 1- Y (121)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 中村 謙三浜島 一孔 
特許庁審判長 涌井 幸一
特許庁審判官 小川 敏
野上 サトル
登録日 1991-08-30 
登録番号 商標登録第2329285号(T2329285) 
商標の称呼 ショーシャナ 
代理人 中田 和博 
代理人 足立 泉 
代理人 柳生 征男 
代理人 千葉 太一 
代理人 青木 博通 

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