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審決分類 |
審判 全部無効 称呼類似 無効とする(請求一部成立)取り消す(申し立て一部成立) 018 |
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管理番号 | 1058457 |
審判番号 | 無効2000-35684 |
総通号数 | 30 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2002-06-28 |
種別 | 無効の審決 |
審判請求日 | 2000-12-20 |
確定日 | 2002-04-10 |
事件の表示 | 上記当事者間の登録第3209630号商標の商標登録無効審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 登録第3209630号の指定商品中「かばん類,袋物,携帯用化粧道具入れ」についての登録を無効とする。 その余の指定商品についての審判請求は成り立たない。 審判費用は、被請求人の負担とする。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第3209630号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、第18類「かばん類,袋物,革ひも,携帯用化粧道具入れ,かばん金具,がま口口金」を指定商品として、平成5年11月8日登録出願、同8年10月31日設定登録されたものである。 2 引用商標 請求人が本件商標の登録無効の理由に引用する登録第1342698号商標(以下「引用A商標」という。)は、「gap」の欧文字を横書きしてなり、第21類「装身具,袋物,その他本類に属する商品」を指定商品として、昭和49年9月26日登録出願、同53年8月25日設定登録、その後、平成1年3月29日、同10年5月6日の2回に亘り商標権存続期間の更新登録がなされているものである。同じく、登録第2237980号商標(以下「引用B商標」という。)は、「GAP」の欧文字を横書きしてなり、第21類「皮製ベルト,布製ベルト,その他本類に属する商品」を指定商品として、昭和62年10月2日登録出願、平成2年6月28日設定登録、その後、平成12年4月11日に商標権存続期間の更新登録がなされているものである。 3 請求人の主張 請求人は、「商標登録第3209630号の登録はこれを無効とする、審判費用は被請求人の負担とする。」との審決を求め、その理由を概略次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし同第5号証を提出している。 理由 本件商標は、「GAP」、「DE」、「GARCONS」の各文字が3段に分けられ、このうち「GAP」の文字が一際大きく記されており、他の「DE」、「GARCONS」の文字から独立して認識されるものとみるのが相当であり、したがって、「ギャップ」の称呼も生ずるものである。 これに対し、引用A、B商標からは、その態様よりして「ギャップ」の称呼が生ずるものであることは明らかである。 さらに請求人は、自己の商標登録出願(商願平11ー73108号、「baby」と「GAP」の文字を二段に書してなるもの)」に対し、本件商標を引例とする拒絶理由通知を受けた。拒絶理由は、本件商標から「ギャップ」の称呼が生じることを前提としていることは明らかである。 以上よりして、「ギャップ」の称呼が生ずること明らかな本件商標は、引用A、B商標と同一又は類似であり、かつ、これらと同一又は類似の商標について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。 4 被請求人の主張 被請求人は、何等答弁していない。 5 当審の判断 本件商標は、別掲のとおりであって、「GAP」、「DE」、「GARCONS」の欧文字を上中下三段に横書きしてなるものであるところ、各文字は大きさを異にして表わし、かつ上段の「GAP」文字は、他の文字に較べて大きく、太めに書されており、視覚上他の文字と分離して看取され易いものである。また、本件商標は、「GAP」の文字と他の文字とが一体となって特定の観念を生じるものとも認められないものである。 そうとすれば、本件商標に接する取引者・需要者は、構成中最も顕著に表わされている「GAP」の文字のみを捉えて、これより生ずる「ギャップ」の称呼をもって、取引に当たる場合も決して少なくないものと認められる。 したがって、本件商標よりは、「GAP」の文字部分より単に「ギャップ」の称呼をも生ずるものである。 一方、引用A、B商標は、上記のとおり、それぞれ「gap」、「GAP」の欧文字よりなるので、いずれも「ギャップ」の称呼を生ずるというのが相当である。 してみれば、本件商標と引用A、B商標とは、外観及び観念上相違する点があるとしても、「ギャップ」の称呼を共通にする類似の商標といわざるを得ない。 また、本件商標の指定商品中「かばん類,袋物,携帯用化粧道具入れ」と、引用A、B商標の指定商品とは、同一又は類似のものである。 したがって、本件商標の指定商品中、上記商品については、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであり、商標法第46条第1項の規定により、その登録を無効とすべきである。 しかしながら、本件商標の指定商品中「かばん類,袋物,携帯用化粧道具入れ」以外の商品は、引用A、B商標の指定商品と非類似の商品であるから、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではなく、その登録を無効とすることはできない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
本 件 商 標 |
審理終結日 | 2001-11-05 |
結審通知日 | 2001-11-08 |
審決日 | 2001-11-29 |
出願番号 | 商願平5-112651 |
審決分類 |
T
1
11・
262-
ZC
(018)
|
最終処分 | 一部成立 |
前審関与審査官 | 芦葉 松美、津金 純子 |
特許庁審判長 |
寺島 義則 |
特許庁審判官 |
山下 孝子 上村 勉 |
登録日 | 1996-10-31 |
登録番号 | 商標登録第3209630号(T3209630) |
商標の称呼 | ギャップドゥギャルソン、ギャップドゥギャルコンズ、ガップドガルソン、ガップドギャルソン |
代理人 | 川又 澄雄 |
代理人 | 三好 保男 |
代理人 | 三好 秀和 |
代理人 | 山下 賢二 |
代理人 | 岩崎 幸邦 |