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審決分類 審判 査定不服 商4条1項11号一般他人の登録商標 取り消して登録 Z19
審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 取り消して登録 Z19
審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 取り消して登録 Z19
管理番号 1056987 
審判番号 審判1999-17709 
総通号数 29 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2002-05-31 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 1999-11-01 
確定日 2002-04-03 
事件の表示 平成10年商標登録願第 52116号拒絶査定に対する審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、商標の構成を標準文字による「アーチドウォール」の片仮名とし、指定商品を第19類「法面保護用コンクリート製品,コンクリート製土留擁壁板,コンクリート製植栽用擁壁板,その他のセメント及びその製品,建築用又は構築用の非金属鉱物,陶磁製建築専用材料・れんが及び耐火物,リノリューム製建築専用材料,プラスチック製建築専用材料,合成建築専用材料,アスファルト及びアスファルト製の建築用又は構築用の専用材料,ゴム製の建築用又は構築用の専用材料,しっくい,石灰製の建築用又は構築用の専用材料,石こう製の建築用又は構築用の専用材料,繊維製の落石防止網,建造物組立てセット(金属製のものを除く。),木材,石材,建築用ガラス,建具(金属製のものを除く。),無機繊維の板及び粉(石綿製のものを除く。),石こうの板,鉱さい,タール類及びピッチ類,可搬式家庭用温室(金属製のものを除く。),人工魚礁(金属製のものを除く。),セメント製品製造用型枠(金属製のものを除く。),吹き付け塗装用ブース(金属製のものを除く。),養鶏用かご(金属製のものを除く。),区画表示帯,土砂崩壊防止用植生板,窓口風防通話板,航路標識(金属製又は発光式のものを除く。),道路標識(金属製又は発光式のものを除く。),石製液体貯蔵槽,石製工業用水槽,石製家庭用水槽,送水管用バルブ(金属製又はプラスチック製のものを除く。),ビット及びボラード(金属製のものを除く。),石製彫刻,コンクリート製彫刻,大理石製彫刻,石製郵便受け,灯ろう,飛び込み台(金属製のものを除く。),墓標および墓碑用銘板(金属製のものを除く。)」として、平成10年6月22日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶理由
原査定において請求人(出願人)に示した拒絶の理由は、要旨つぎのとおりである。
《拒絶の理由》
(1)本願商標は、「アーチ形の壁、弓形の壁」等の意を容易に想起させる「アーチドウォール」の文字を普通に用いられる方法で横書きしてなるから、これをその指定商品中前記に照応する壁材について使用するときは、単に商品の品質、形状を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。
(2)仮に、出願人が上述の拒絶理由に不服で,本願商標が自他商品識別標識として機能し得るとするならば,本願商標は、下記の商標と同一又は類似であって、その商標に係る指定商品と同一又は類似の商品について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。

昭和62年4月22日に登録出願、商標の構成を「アーティド」と「ARTIED」の各文字を上下二段にし、指定商品を第7類「建築又は構築専用材料、セメント、木材、石材、ガラス」として、平成1年12月25日に設定登録された登録第2194146号商標。

3 当審の判断
(1)本願商標は、前記に示すとおり「アーチドウォール」の文字により構成されてなるところ、たといこれを「アーチド」と「ウォール」とに分離し考察しても、前者の「アーチド」の文字が指定商品との関係において「アーチ形の、弓形の」等の意味を有するものとして、或いは、商品の品質、形状を表示するものとして、例えば、アーチ橋(arch bridge)、アーチダム(arch dam)、アーチ窓(arch window)、アーチリブ(arch rib)等の如くに、円弧・放物線・懸垂曲線などの曲線形状で架構された構造物を指称する「アーチ(arch)」の語のように、この種業界において理解ないしは使用がされている点を見出せない。むしろ、その構成文字全体をもって不可分一体の造語を表したものとみるのが自然であり、原審説示の如き上記意味合いを理解、認識するものと俄に認め難く、また、前記文字がその指定商品のいずれの商品についても、その品質を表示するものとして取引者・需要者の間に認識されているものとは認められない。
また、本願商標がその指定商品について使用された場合、商品の品質について誤認を生ずるおそれがあるものとする実情もない。
したがって、本願商標を商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当すると認定した原査定の拒絶理由1は妥当でなく、その理由をもって拒絶することはできない。
(2)さらに、引用された登録第2194146号商標の当該登録原簿を徴するに、平成11年12月25日に存続期間満了により、本商標権の登録は抹消されていることを確認し得た。
そうすると、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するものとする原査定の拒絶理由2は、その類否について判断するまでもなく、これに該当するものとすることはできない。
その他、本願について拒絶をすべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決日 2002-03-13 
出願番号 商願平10-52116 
審決分類 T 1 8・ 272- WY (Z19)
T 1 8・ 26- WY (Z19)
T 1 8・ 13- WY (Z19)
最終処分 成立  
前審関与審査官 柳原 雪身 
特許庁審判長 為谷 博
特許庁審判官 高橋 厚子
高野 義三
商標の称呼 アーチドウオール、アーチド 
代理人 海津 保三 
代理人 平山 一幸 

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