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審決分類 審判 全部申立て  登録を取消(申立全部取消) Z25
審判 全部申立て  登録を取消(申立全部取消) Z25
管理番号 1055636 
異議申立番号 異議1998-90128 
総通号数 28 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2002-04-26 
種別 異議の決定 
異議申立日 1998-01-20 
確定日 2002-02-26 
異議申立件数
事件の表示 登録第4053440号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第4053440号商標の商標登録を取り消す。
理由 1 本件商標
本件登録第4053440号商標(以下「本件商標」という。)は、「JーPING」の欧文字を横書きしてなり、平成8年3月22日登録出願、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成9年9月5日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立て理由
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、以下の(A)ないし(I)に示す登録商標(以下これらをまとめて「引用商標」という。)を引用し、本件商標と引用商標とは商標において類似し、本件商標の指定商品と引用商標の指定商品とは同一又は類似する商品に使用するものであるから、本件商標は商標法第4条第1項第11号に該当する。
また、引用A商標ないし引用E商標は、申立人の商標として広く知られているから、これと類似する本件商標がこの指定商品と非類似の商品に使用された場合には、申立人の業務に係る商品と出所の混同を生ずるあそれがあるから、同第15号に該当する。
したがって、本件商標は、取り消されるべきである。
(A)登録第1449583号商標(以下「引用A商標」という。)は、「PING」の欧文字を横書きしてなり、昭和49年4月30日登録出願、第17類に属する商標登録原簿に記載したとおりの商品を指定商品として、昭和55年12月25日に設定登録されているものである。
(B)登録第2216342号商標(以下「引用B商標」という。)は、「PING」の欧文字を横書きしてなり、昭和62年4月27日登録出願、第17類に属する商標登録原簿に記載したとおりの商品を指定商品として、平成2年3月27日に設定登録されているものである。
(C)登録第1385292号商標(以下「引用C商標」という。)は、「ピング」の片仮名文字を横書きしてなり、昭和50年11月19日登録出願、第24類に属する商標登録原簿に記載したとおりの商品を指定商品として、昭和54年7月31日に設定登録されているものである。
(D)登録第1536738号商標(以下「引用D商標」という。)は、「PING」の欧文字を横書きしてなり、昭和53年12月8日登録出願、第24類に属する商標登録原簿に記載したとおりの商品を指定商品として、昭和57年8月27日に設定登録されているものである。
(E)登録第1779463号商標(以下「引用E商標」という。)は、別記(1)に表示したとおりの構成よりなり、昭和57年11月29日登録出願、第24類に属する商標登録原簿に記載したとおりの商品を指定商品として、昭和60年6月25日に設定登録されているものである。
(F)登録第2628091号商標(以下「引用F商標」という。)は、「PING」の欧文字と「ピング」の片仮名文字とを二段に横書きしてなり、平成4年1月10日登録出願、第21類に属する商標登録原簿に記載したとおりの商品を指定商品として、平成6年2月28日に設定登録されているものである。
(G)登録第2628092号商標(以下「引用G商標」という。)は、別記(2)に表示したとおりの構成よりなり、平成4年1月10日登録出願、第21類に属する商標登録原簿に記載したとおりの商品を指定商品として、平成6年2月28日に設定登録されているものである。
(H)登録第2611612号商標(以下「引用H商標」という。)は、「PINGU」の欧文字と「ピング」の片仮名文字とを二段に横書きしてなり、平成3年7月15日登録出願、第22類に属する商標登録原簿に記載したとおりの商品を指定商品として、平成5年12月24日に設定登録されているものである。
(I)登録第2611613号商標(以下「引用I商標」という。)は、別記(3)に示すとおりの構成よりなり、平成3年7月15日登録出願、第22類に属する商標登録原簿に記載したとおりの商品を指定商品として、平成5年12月14日に設定登録されているものである。

3 本件商標に対する取消理由
本件登録異議の申立てがあった結果、本件商標は、商標法第4条第1項第15号及び同第11号に該当するとして通知した取消理由は、次のとおりである。
(1) 本件商標は、「JーPING」を欧文字を普通に用いられる方法で横書きしてなるところ、構成中の「J」の文字は商品の品番、規格等に商品の記号、符号として類型的に一般に採択使用され得る欧文字の一字を表示してなるにすぎないものであるから、本件商標中で自他商品の識別標識としての機能を有する部分は、その構成中の「PING」の文字にあるものとみるのが相当である。
しかるところ、「PING」の文字は、アメリカ合衆国在の「カーステン・マニュファクチュアリング・コーポレーション」が商品「ゴルフクラブ」に使用し、本件商標の出願時においては既に取引者・需要者間に広く知られていたものである。
そして、この商標は「ゴルフクラブ」のみならず、ゴルフ用品一般にも広く使用されている現状であり、本件商標の指定商品中「運動用特殊衣服,運動用特殊靴,はき物,ベルト」等とは密接な関係にあるものとみるのが相当である。
してみれば、「PING」と類似する商標をその一部に有する本件商標は、これをその指定商品について使用するときは。該商品が恰も申立人若しくは同人と何らかの関係を有する者の商品であるかの如く、その商品の出所について混同を生ずるおそれがあるものとみるのが相当である。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。
(2)本件商標は、「PING」の文字よりなる引用B商標及び引用D商標と、「ピン」の称呼において称呼上類似する商標であり、かつ、本件商標の指定商品中「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,和服,エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋,足袋かばー,手袋,布製幼児用おしめ,ネクタイ,ネッカチーフ,マフラー,耳覆い,ずきん,すげがさ,ナイトキャップ,ヘルメット,帽子,運動用特殊衣服,運動用特殊靴,乗馬靴」と引用B商標及び引用D商標の指定商品とは同一または類似の商品について使用するものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。

4 商標権者は、上記3の取消理由に対して指定期間内に何ら意見を述べていない。

5 当審の判断
本件商標は、上記3の理由のとおり、商標法第4条第1項第15号及び同第11号に違反して登録されたものと認められるから、同法第43条の3第2項の規定により、その登録を取り消すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲
(1)引用E商標
(登録第1779463号商標)



(色彩については原本参照)

(2)引用G商標
(登録第2628092号商標)




(3)引用I商標
(登録第2611613号商標)


異議決定日 2001-10-10 
出願番号 商願平8-29590 
審決分類 T 1 651・ 271- Z (Z25)
T 1 651・ 262- Z (Z25)
最終処分 取消  
前審関与審査官 飯島 袈裟夫 
特許庁審判長 廣田 米男
特許庁審判官 宮下 行雄
野本 登美男
登録日 1997-09-05 
登録番号 商標登録第4053440号(T4053440) 
権利者 株式会社三鈴
商標の称呼 ジェイピング、ジェイピン 
代理人 菊池 武胤 
代理人 池田 敏行 
復代理人 岡田 英彦 
代理人 岩田 哲幸 
代理人 長谷川 哲哉 

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