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審決分類 |
審判 査定不服 称呼類似 登録しない Z25 |
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管理番号 | 1055458 |
審判番号 | 審判1999-19142 |
総通号数 | 28 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2002-04-26 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 1999-12-02 |
確定日 | 2002-02-12 |
事件の表示 | 平成10年商標登録願第40127号拒絶査定に対する審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
1.本願商標 本願商標は、「POUR UN HOMME DE CARON」の文字(標準文字)を横書きしてなり、第25類「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,ショール,スカーフ,手袋,ネクタイ,ネッカチーフ,バンダナ,保温用サポーター,マフラー,耳覆い,帽子」を指定商品として、平成10年5月15日に登録出願されたものである。 2.引用商標 これに対し、原査定において本願の拒絶の理由に引用した登録第464810号商標(以下、「引用A商標」という。)は、「CARON」及び「キャロン」の文字を二段に書してなり、昭和29年4月2日に登録出願され、第36類「被服、手巾、釦鈕及び装身用『ピン』の類」を指定商品として、昭和30年4月25日に設定登録され、その後、3回に亘り商標権の存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。 同じく登録第596681号商標(以下、「引用B商標」という。)は、「CARON」の文字を筆記体で横書きし、その下段に「キャロン」の文字を書してなり、昭和35年3月31日に登録出願され、第36類「肌衣類」を指定商品として、昭和37年9月11日に設定登録され、その後、2回に亘り商標権の存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。 同じく登録第2527181号商標(以下、「引用C商標」という。)は、「CARON」及び「COOL&DRY」の文字を二段に書してなり、昭和63年12月27日に登録出願され、第17類「被服,布製身回品,寝具類」を指定商品として、平成5年4月28日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。 同じく登録第4056113号商標(以下、「引用D商標」という。)は、「CARON」、「WARM AND HEALTHY」及び「ウォ-ム アンド ヘルシー」の各文字を三段に横書きしてなり、平成8年3月6日に登録出願され、第25類「被服」を指定商品として、平成9年9月12日に設定登録されたものである。 3.当審の判断 本願商標は、「POUR UN HOMME DE CARON」の文字を横書きしてなるところ、これらはフランス語と認められるものであり、フランス語読みの「プーランノムドゥキャロン」の称呼を生ずるものと認められる。 また、本願指定商品である被服等を取り扱う業界においては、フランスが洋服等の流行の発信地として古くから注目されており、現代用語の基礎知識(2001年1月1日、株式会社自由国民社発行)においても「パリ・コレクション」の見出しのもと「パリは、ファッションのメッカ。コレクションの歴史も長い・・・」との記事や、「コレクション」の見出しのもと「ミラノとパリのファッション協会の結びつきが強くなり、・・・・・東京とパリも、2000年11月に日仏若手デザイナーの合同ファッション・ショーを行うなど、双方のデザイナーへのバックアップを含め、ますます交流を深めつつある。」という解説が掲載されていることからも、被服等に関連するフランスとの関係は、非常に深く、少なくとも被服等の用途、機能等を表す実用的なフランス語に関連した表示であれば、英語と同程度に親しまれているとみるのが相当と認められる。 その場合、全体を一連に称呼すると、長音を含めて、10音という常に一連にのみ称呼されるほど短くもなく、構成中の「POUR UN HOMME」がフランス語で「男性用の」という、指定商品との関係では、その用途表示としての意味合いを理解させる文字部分であることから、その構成中、それ自体、自他商品識別機能を果たし得る「CARON」の文字部分に注目し、これに相応して「キャロン」の称呼をもって取引に当たる場合も決して少なくないものと認められる。 してみれば、本願商標は、その構成文字全体に相応して「プーランノムドゥキャロン」の一連の称呼を生ずるほか、単に「キャロン」の称呼をも生ずるものといわざるを得ない。 他方、引用A、B商標は、それぞれの構成文字に相応して「キャロン」の称呼を生ずるものである。 また、引用C、D商標は、それぞれの文字構成より上段に表された「CARON」の文字部分のみをもって取引に資されるとみるのが相当であるから、単に「キャロン」の称呼をも生ずるものと認められる。 そうしてみると、本願商標と引用各商標は、「キャロン」の称呼を共通にする場合のある、称呼上類似の商標というべきである。 してみれば、本願商標と引用各商標とは外観、観念の点について考慮したとしても、電話等口頭による取引が普通に行われている取引社会の実情よりすると、称呼において類似する商標と認められ、かつ、指定商品も同一又は類似するものであるから、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2001-08-30 |
結審通知日 | 2001-09-11 |
審決日 | 2001-09-26 |
出願番号 | 商願平10-40127 |
審決分類 |
T
1
8・
262-
Z
(Z25)
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最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 椎名 実 |
特許庁審判長 |
三浦 芳夫 |
特許庁審判官 |
中嶋 容伸 今田 三男 |
商標の称呼 | プールアノームドゥカロン、プールアノームドゥキャロン、プールアンオームドゥカロン、カロン、キャロン |
代理人 | 太田 恵一 |