• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 Z25
審判 全部申立て  登録を維持 Z25
審判 全部申立て  登録を維持 Z25
審判 全部申立て  登録を維持 Z25
審判 全部申立て  登録を維持 Z25
管理番号 1054066 
異議申立番号 異議2000-91216 
総通号数 27 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2002-03-29 
種別 異議の決定 
異議申立日 2000-11-17 
確定日 2002-01-16 
異議申立件数
事件の表示 登録第4410723号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第4410723号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第4410723号商標(以下「本件商標」という。)は、平成11年10月1日に登録出願され、「エスカーナ」の文字と「ESCARNA」の文字を2段に横書きしてなり、第25類「被服(ただし、和服・ずきん・すげがさ・ナイトキャップ・ヘルメット・帽子を除く。),靴類(「靴合わせくぎ・靴くぎ・靴の引き手・靴びょう・靴保護金具」を除く。),げた,草履類,運動用特殊衣服,運動用特殊靴(「乗馬靴」を除く。)」を指定商品として、同12年8月18日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由の要点
本件商標は、登録異議申立人(以下、「申立人」という。)の引用に係る登録第4157562号商標(「エスカーダ」の文字を横書きしてなり、平成8年12月27日に登録出願、第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品として、平成10年6月19日に設定登録されたもの。)、登録第1896451号商標(別掲に示すとおりの構成よりなり、昭和59年9月5日に登録出願、第17類「被服、布製身回品、寝具類(但し、ネクタイ及びその類似商品を除く)」を指定商品として、昭和61年9月29日に設定登録されたもの。)他32件の登録商標(以下、これらを一括して「引用商標」という。)と類似する商標であり、また、本件商標の指定商品と引用商標(33件中の7件)の指定商品は同一又は類似のものである。(なお、引用商標中の他の32件の登録商標は、いずれも「エスカーダ」又は「ESCADA」の文字を構成中に有している。)
さらに、引用商標は、需要者に広く知られている商標であり、これと類似する本件商標をその指定商品に使用したときは、申立人又は同人と関係のある者の業務に係る商品であるかのように、商品の出所について混同を生ずるおそれがあり、かつ、本件商標をその指定商品に使用すると、それらの商品が申立人又は同人と関係のある者の製造等に係るものと誤認されるおそれがある。さらに、本件商標の使用は、引用各商標の著名性にただ乗りし、不当に利益を得ようとするものであり、引用各商標の識別力を稀釈化する行為であるから、本件商標は、商標法第4条第1項第10号、同第11号、同第15号、同第16号及び同第7号に該当する。
したがって、本件商標の登録は取り消されるべきである。

3 当審の判断
本件商標と引用商標とは、前記及び別掲に示すとおりの構成よりなるものであるから、外観においては十分に区別し得る差異を有するもので両商標を見誤るおそれはないと認められる。
次に、称呼及び観念について比較すると、本件商標は、その構成文字に相応して「エスカーナ」の称呼を生ずる造語よりなるものと認められる。
他方、引用商標は、それぞれの構成文字「エスカーダ」及び「ESCADA」に相応して「エスカーダ」の称呼を生ずるものであり、造語よりなるものと認めるのが相当である。
そこで、本件商標より生ずる「エスカーナ」の称呼と引用商標より生ずる「エスカーダ」の両称呼を比較すると、両称呼は共に4音(長音を含む)よりなるところ、前者は「エス・カーナ」、後者は「エス・カーダ」の如く発音上2音節をもって明確に称呼されるといえるもので、後半部の「カーナ」と「カーダ」の内の相違音の「ナ」(na)は、調音方法を有声の通鼻音とし、比較的弱く聴取される音であるのに対し、「ダ」(da)は、調音方法を有声の破裂音とする強く聴取される音であるから、「カーナ」と「カーダ」の音の差が比較的短い音数よりなる両称呼全体に与える影響は決して小さいものということはできず、それぞれを一連に称呼した場合には、聴感を異にし、彼此相紛れるおそれのないものといわなければならない。そして、他に両商標を類似のものとすべき事由は見出せない。
してみれば、本件商標と引用商標は、その外観、称呼及び観念のいずれからしても非類似の商標といえるものである。
そして、引用商標が申立人の業務に係る商品「被服」等に使用され、相当程度知られているとしても、本件商標と引用商標とは別異のものであること前記したとおりであって、他に両者が出所の混同を生ずるとする事由も見出せないから、本件商標をその指定商品に使用しても、引用商標を想起し、申立人又は申立人と関係のある者の業務に係るものであるかの如く、商品の出所について混同を生ずるおそれはなく、又、商品の品質について誤認を生ずるおそれもないものといわなければならない。
さらに、本件商標と引用商標とは別異のものであるから、本件商標をその指定商品に使用しても、引用商標を想起させるおそれはなく、本件商標は、引用商標の著名性にただ乗りし、不当な利益を取得し、引用商標の出所表示機能を稀釈化するものとはいえず、公序良俗を害するおそれがある商標とは認められない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号、同第11号、同第15号、同第16号及び同第7号に違反して登録されたものということはできない。
よって、商標法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定する。
別掲 別 掲
引用商標(登録第1896451号)


異議決定日 2001-12-25 
出願番号 商願平11-88349 
審決分類 T 1 651・ 25- Y (Z25)
T 1 651・ 22- Y (Z25)
T 1 651・ 272- Y (Z25)
T 1 651・ 26- Y (Z25)
T 1 651・ 271- Y (Z25)
最終処分 維持  
前審関与審査官 加園 英明 
特許庁審判長 三浦 芳夫
特許庁審判官 滝沢 智夫
中嶋 容伸
登録日 2000-08-18 
登録番号 商標登録第4410723号(T4410723) 
権利者 三菱レイヨン株式会社
商標の称呼 エスカーナ、エスカルナ 
代理人 谷 義一 
代理人 阿部 和夫 
代理人 安澤 眞美子 

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ