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審決分類 |
審判 査定不服 商3条1項6号 1号から5号以外のもの 登録しない Z21 |
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管理番号 | 1053909 |
審判番号 | 不服2000-5765 |
総通号数 | 27 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2002-03-29 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2000-04-21 |
確定日 | 2002-01-04 |
事件の表示 | 平成11年商標登録願第 43589号拒絶査定に対する審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標(標準文字による商標)は、「備長炭焼」の文字を書してなり、第21類「調理用竹製くし,竹製魚ぐし,その他の魚ぐし」を指定商品として、平成11年5月20日に登録出願されものである。 2 原査定の拒絶の理由 原査定は、「本願商標は、『備長炭焼』の文字を書してなるものであるところ、『備長炭』は火力が強く火持ちが良いことから焼き物料理の燃料として最適であることが知られている一方、『焼』の文字は焼き物料理を示す語として料理名の一部等に普通に使用されている語であるから、全体としては『備長炭を用いた焼き物料理』といった意味合いを看取せしめるものである。しかして、本願商標をその指定商品について使用した場合、その指定商品は焼き物料理の料理具の一つとして普通に使用され、その料理物とは極めて密接な関係を有するものであるから、本願商標よりは単にこれに接する者をして、該商品が備長炭による焼き物料理に適したもの程度の意味合いを漠として認識せしめるか、若しくは、単に商品に付された単なる記述的文字の類の一つとして理解せしめるに止まるというのが相当であって、これが特定の者が商品について使用する自他商品識別のための標識であると理解するとは到底認められない。したがって、この商標登録出願に係る商標は、これをその指定商品について使用するも需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標と認められるから、商標法第3条第1項第6号に該当する。」として、本願を拒絶したものである。 3 当審の判断 本願商標は、前記のとおり、「備長炭焼」の文字を普通に用いられる方法で書してなるものであるところ、「備長炭」は、「姥目樫の原木を用い、紀南地方独特の炭窯で製造される木炭で、世界に類のないほどの硬質炭である。他の木炭に比べ火力が強く火もちが良く、また、遠赤外線を発生させるため、焼き物料理の燃料としては最高である。」ことが良く知られているものである。 そして、備長炭で焼いた食品を「備長炭焼○○○」のように称して販売され、あるいは、居酒屋等において料理の提供がなされていることが一般に良く知られているところである。 そうとすれば、本願商標は、全体として「備長炭を用いて焼かれた料理」程の意味合いを看取せしめるとみるのが自然である。 また、焼き鳥や串揚げ等に使用される商品「くし」において、その持ち手部分がやや幅広に製作され、該部分に焼き鳥でいえば「かわ」、「上もも」、串揚げでいえば「いか・椎茸」、「鶏・チーズ」のように串に刺される具材の名称が焼き印により刻印されて使用されている事実及び「備長炭」の文字が刻印された串を使用した商品「備長炭焼鳥皮(塩)5本」がコンビニエンスストア等で販売されている事実が認められる。 さらに、本件の原審において提出された「早期審査に関する事情説明書」中の「商標の使用の事実を示す書類(写真)」において、「竹製くし」の持ち手部分に「備長炭焼」の文字が刻印されている使用状況が認められる。 以上の実情等を考慮すれば、「備長炭を用いて焼かれた料理」程の意味合いを看取させること前述のとおりである本願商標をその指定商品について使用した場合、これに接する取引者、需要者は、該商標が「備長炭を用いて焼かれる料理」に使用されることを想定して付されている文字であると認識し、これより該商品が備長炭で焼く食品(焼き鳥等)用の串として販売されているものであると容易に認識、理解するものである。 してみれば、本願商標は、これをその指定商品について使用しても、該商品を使用する食品・料理が備長炭で焼かれるものであることを単に表示したにすぎないものであり、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標といわざるを得ないものである。 したがって、本願商標を商標法第3条第1項第6号に該当するとした原査定は妥当なものであって、取り消すべき限りでない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2001-11-06 |
結審通知日 | 2001-11-07 |
審決日 | 2001-11-20 |
出願番号 | 商願平11-43589 |
審決分類 |
T
1
8・
16-
Z
(Z21)
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最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 柴田 昭夫 |
特許庁審判長 |
滝沢 智夫 |
特許庁審判官 |
田口 善久 酒井 福造 |
商標の称呼 | ビンチョータンヤキ、ビンチョースミヤキ |
代理人 | 岩崎 和夫 |
代理人 | 石井 貞次 |
代理人 | 石井 貞次 |
代理人 | 平木 祐輔 |
代理人 | 安田 徹夫 |
代理人 | 安田 徹夫 |
代理人 | 岩崎 和夫 |
代理人 | 平木 祐輔 |