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審決分類 審判 査定不服 観念類似 登録しない Z30
審判 査定不服 称呼類似 登録しない Z30
管理番号 1050542 
審判番号 不服2001-4045 
総通号数 25 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2002-01-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2001-03-15 
確定日 2001-11-30 
事件の表示 商願2000-7685拒絶査定に対する審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、「北海うまだし」の文字(標準文字による)を横書きしてなり、第30類「調味料,香辛料,食品香料(精油のものを除く。),米,脱穀済みのえん麦,脱穀済みの大麦,食用粉類,穀物の加工品,ぎょうざ,サンドイッチ,しゅうまい,すし,たこ焼き,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,べんとう,ホットドッグ,ミートパイ,ラビオリ,菓子及びパン」を指定商品して、平成12年2月3日に登録出願、その後、指定商品については、当審において、「穀物の加工品」と減縮補正されたものである。

2 原査定の引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、拒絶の理由に引用した登録商標中、登録第1681499号商標(以下、「引用商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、第32類「ラーメン」を指定商品として、昭和48年2月26日登録出願、同59年4月20日設定登録、その後、平成6年6月29日に商標権の存続期間の更新登録がされ、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断
本願商標と引用商標の類否について判断するに、本願商標は、「北海うまだし」の文字を横書きしてなるところ、その構成中の「うまだし」の文字部分は、指定商品との関係では、原審で説示のように、例えば、日経流通新聞(1991.01.12)5頁「〜神戸市長田区の「マルヤマ」はゴマ豆腐の専門店。〜「これが本来のゴマ豆腐」といえる自慢の味を作り上げた。〜禅寺に通いつめて、その味を完成させたという。カツオ、昆布、みりん、濃い口しょうゆをミックスしたうまだしとワサビで食べる。〜」、日本食糧新聞(1997.07.26)「〜ギフト商品には、独特の麺の詰め合わせの「麺あわせ」。京都吉兆がつくった、うまだしとのセット「味極み」や「勝太郎そうめん」のほか多数のセットがある。〜」、日食外食レストラン新聞(1996.02.19)「卵料理特集」 〜材料=卵、うまだし、牛乳、葛、木の芽 作り方(1)温度卵を作り、黄身だけを取り出す。(2)牛乳豆腐を胡麻豆腐の要領で練り上げる。(3)(2)に(1)の黄身を入れ、茶中に絞る。(4)(3)を盛り、うまだしを張る。〜」等の記事にもみられるように、「うまだし」は、食品、飲食店業界において、「だし」の一種を表す語として、普通に使用されているものであるから、商品の品質を表すものと認められるものであり、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものである。
そうとすれば、本願商標は、簡易、迅速を尊ぶ商取引の実際においては、自他商品の識別標識としての機能となり得ない「うまだし」の文字を省略して、前半の「北海」の文字部分より生ずる称呼をもって、取り引きに当たる場合も決して少なくないものと言わざるを得ず、これよりは、該文字に相応して、「ホッカイ」の称呼をも生じ、「北方の海」の観念も生ずるものというべきである。
他方、引用商標は、別掲のとおりの構成よりところ、文字部分と図形部分とが常に一体不可分にのみ認識され、全体として特定の称呼、観念をもって知られているとする取引の事由も認められないので、該文字及び図形がそれぞれ独立して自他商品の識別標識としての機能を果たすものである。
そして、引用商標は、その構成中、顕著に二段書き表された「北海ラーメン」の文字部分よりは「ホッカイラーメン」の称呼を生ずるものであるところ、「ラーメン」の文字部分は、指定商品である「ラーメン」との関係では、商品の品質を表したものであって、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものである。
そうとすれば、引用商標は、簡易、迅速を尊ぶ商取引の実際においては、自他商品の識別標識としての機能を果たさない「ラーメン」の文字部分を省略して、引用商標の要部である前半の「北海」の文字部分より生ずる称呼、観念をもって、取り引きに当たる場合も決して少なくないものと言わざるを得ず、そのような事情を考慮すると、「ホッカイ」の称呼をも生じ、「北方の海」の観念も生ずるものというべきである。
また、外観においては、商標の構成がそれぞれ記載のとおりであり、本願商標と引用商標は、相紛れるおそれがない程に相違するから、互いに区別し得るものである。
そうすると、本願商標と引用商標とは、外観において差異を有するものの、それぞれより生ずる共通の「北方の海」の観念において、また、「ホッカイ」の称呼において類似する商標と認められ、かつ、本願商標の指定商品には、引用商標の指定商品と同一又は類似する商品を含むものである。
したがって、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、取り消すべき限りでない。
請求人は、「うまだし」について、種々主張しているが、前記認定を左右するものではないから、請求人の主張は、採用することができず、本件については、上記のように判断するを相当とする。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 引 用 商 標

審理終結日 2001-09-21 
結審通知日 2001-09-28 
審決日 2001-10-10 
出願番号 商願2000-7685(T2000-7685) 
審決分類 T 1 8・ 263- Z (Z30)
T 1 8・ 262- Z (Z30)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 高山 勝治 
特許庁審判長 廣田 米男
特許庁審判官 大島 護
柳原 雪身
商標の称呼 ホッカイウマダシ、ホッカイウマ、ウマダシ、ホッカイ 
代理人 中田 和博 
代理人 足立 泉 
代理人 青木 博通 
代理人 柳生 征男 

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