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審決分類 |
審判 一部取消 商50条不使用による取り消し 無効としない 041 |
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管理番号 | 1050422 |
審判番号 | 取消2000-31497 |
総通号数 | 25 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2002-01-25 |
種別 | 商標取消の審決 |
審判請求日 | 2000-12-13 |
確定日 | 2001-11-19 |
事件の表示 | 上記当事者間の登録第3009289号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第3009289号商標(以下、「本件商標」という。)は、平成4年9月18日登録出願、商標の構成を後掲に示すとおり、「カリヨン」、「CARILLON」とし、指定役務を第41類「生け花の教授,着物着付けの教授,語学の教授,茶道の教授,水泳の教授,そろばんの教授,テニスの教授,ピアノの教授,舞踊の教授,洋裁の教授,和裁の教授,ゴルフの教授,ゴルフ練習場の提供」として、同6年11月30日に設定の登録がされたものである。 2 請求人の主張 請求人は、商標法第50条第1項の規定により、本件商標の指定役務中「生け花の教授,着物着付けの教授,語学の教授,茶道の教授,水泳の教授,そろばんの教授,テニスの教授,ピアノの教授,舞踊の教授,洋裁の教授,和裁の教授,ゴルフの教授」について登録を取り消すとの審決を求めると申し立て、その理由を次のように述べた。 (1)本件商標の概要は、上記1のとおりである。 (2)本件商標は、継続して3年以上日本国内において、商標権者、専用使用権者、通常使用権者のいずれもが、指定役務のうち、生け花の教授,着物着付けの教授,語学の教授,茶道の教授,水泳の教授,そろばんの教授,テニスの教授,ピアノの教授,舞踊の教授,洋裁の教授,和裁の教授,ゴルフの教授について使用されていない。 (3)本件商標は、商標法第50条第1項の規定により、前記指定役務について、その登録を取り消すべきものである。 3 被請求人の答弁 被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第7号証(枝番を含む)を提出した。 (1)被請求人は、添付した登録商標の使用説明書(上記証拠方法を含む)にある通り、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において本件商標をその請求に係る指定役務中、第41類「ゴルフの教授」について使用している。 (2)使用商標の態様は、「カリヨン」という片仮名標記のもの、「小田急力リヨンゴルフスクール」という一連書きされているもの、「小田急カリヨン」と「ゴルフスクール」の間にスペースが空いているもの、「小田急」・「カリヨン」・「ゴルフスクール」が3行に渡って縦書されているもの、或いは英文字表記で「ODAKYU CARILLON GOLF SCHOOL」と一連書きされているもの、或いは、「ODAKYU CARILLON」と「GOLF SCHOOL」が二段書きされているものである。 使用商標中、「カリヨン」単独のものははまさしく登録商標そのものである。また、それ以外の使用商標中「小田急」或いは「ODAKYU」は被請求人の名称の略称であり、「ゴルフスクール」或いは「GOLF SCHOOL」は被請求人が提供するサービスを表しているに過ぎないので、これらの商標に接した需要者は「小田急が提供するカリヨンという名称のゴルフスクール」であると認識するに至り、これらの商標は何れも本件商標と社会通念上同一と認められる商標であるといえる。 (3)従って、被請求人は、審判の請求の登録前3年以内に日本国内において本件商標をその請求に係る指定役務中「ゴルフの教授」について使用しているものであるから、本件商標の登録は商標法第50条第1項により取り消されるべきでない。 4 当審の判断 本件商標は、上記したとおり、「カリヨン」、「CARILLON」の各文字よりなり、ゴルフの教授ほか各種の教授を指定役務とするものである。 本件審判の請求に対して、被請求人は、本件商標を本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内においてその請求に係る指定役務中、第41類「ゴルフの教授」について使用していると述べ、乙各号証を提出しているので、以下、検討する。 (1)乙各号証について (ア)乙第1号証は、株式会社リクルート平成12年6月2日発行「ケイコとマナブ」なるいわゆるカルチャー雑誌(抜粋)であって、当該摘示に係る広告記事をみると、「小田急カリヨンゴルフスクール」なる名称のもと、当該デパートの所定の場所に設置された「ゴルフスクール」に関する広告記事と認められる。 (イ)乙第2号証は、上記スクールに係る「ODAKYU CARILLON GOLF SCHOOL」なる表紙タイトルの会員募集用チラシと認められる。 (ウ)乙第3号証の1及び同2は、社団法人日本プロゴルフ協会発行に係る当該ゴルフスクールの開設に関する認定証(写し)であって、開設者を「株式会社小田急百貨店」とし、その他当該スクールの登録番号、指導責任者及び有効期限等の記載とともに、その名称を「小田急カリヨンゴルフスクール」とする旨の記載が認められる。 (エ)乙第4号証の1及び同2は、小田急百貨店新宿店に係る「店内ご案内」とするパンフレット2葉であって、被請求人の答弁の全趣旨よりして、一つは1999年作成とみられるものであり、他方は2000年作成のものと認められる。そして、これらパンフレット中の所定箇所にそれぞれ「ゴルフスクール受付(カリヨン)」、「小田急カリヨンゴルフスクール」の表示が認められる。 (オ)乙第5号証の1及び同2は、小田急百貨店新宿店に係る「小田急フロアガイド」とするパンフレット2葉であって、一つは1998年作成、他方は1999年作成のものと認められる。そして、これらパンフレット中の所定箇所にそれぞれ「小田急カリヨンゴルフスクール」の表示が認められる。 (カ)乙第6号証の1及び同2は、小田急百貨店新宿店に係る「ODAKYU・・・FROOR GUIDE」とするパンフレット2葉であって、一つは1999年作成、他方は2000年作成のものと認められる。そして、これらパンフレット中の所定箇所にそれぞれ「Odakyu Carillon Golf School」の表示が認められる。 (キ)乙第7号証は、平成12年度社団法人日本プロゴルフ協会会員名簿であって、当該会員中の特定人の所属を「小田急カリヨンゴルフスクール」とする旨の記載が認められる。 以上、(ア)ないし(キ)の各認定によれば、被請求人(「株式会社小田急百貨店」)はその店内に併設するゴルフスクールの名称として、すなわち、その提供に係る「ゴルフの教授」の役務を表章するものとして、本件商標と社会通念上同一といえる商標を本件審判の請求の登録前3年以内に使用していたものであり、かつ、該役務は本件審判の取消請求に係る指定役務中に含まれるものである。 (2)結語 以上によれば、被請求人は、本件商標の使用に関し所定の要件の主張、立証をなし得たものというべきであるから、本件商標の登録は、その取消請求に係る指定役務について、商標法第50条第1項により、これを取り消すことはできない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
本件商標![]() |
審理終結日 | 2001-09-04 |
結審通知日 | 2001-09-10 |
審決日 | 2001-10-09 |
出願番号 | 商願平4-195962 |
審決分類 |
T
1
32・
1-
Y
(041)
|
最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 小畑 恵一 |
特許庁審判長 |
原 隆 |
特許庁審判官 |
野上 サトル 大川 志道 |
登録日 | 1994-11-30 |
登録番号 | 商標登録第3009289号(T3009289) |
商標の称呼 | カリヨン、カリロン |
代理人 | 三原 靖雄 |
代理人 | 森田 順之 |
代理人 | 岡澤 英世 |