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審決分類 |
審判 一部取消 商50条不使用による取り消し 無効としない 042 |
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管理番号 | 1050268 |
審判番号 | 取消2000-30278 |
総通号数 | 25 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2002-01-25 |
種別 | 商標取消の審決 |
審判請求日 | 2000-03-07 |
確定日 | 2001-11-12 |
事件の表示 | 上記当事者間の登録第3100573号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第3100573号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成4年4月28日に登録出願され、第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、同7年11月30日に設定登録されたものである。 2 請求人の主張 請求人は、本件商標は、その指定役務中「医業,健康診断,歯科医業,調剤」についてその登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とするとの審決を求め、その理由を次のように述べた。 本件商標は、「医業,健康診断,歯科医業,調剤」の指定役務について継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使権者のいずれによっても使用されていない。 したがって、本件商標は、その指定役務中の「医業,健康診断,歯科医業,調剤」ついての登録は、商標法第50条第1項の規定によって、取り消されるべきである。 3 被請求人の答弁 被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし同第15号証を提出した。 (1)請求人によれば、本件商標は、継続して3年以上日本国内において指定役務「医業、健康診断、歯科医業、調剤」につき登録商標の使用をしていないので、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきであると主張している。 しかしながら、本件商標は、役務「健康診断」に少なくとも本件審判請求前3年の間に使用している事実は間違いのないところであり、請求人の主張を認めることが出来ない。 (2)即ち、被請求人は、乙第1、2、3号証から明らかなように、日本理学美容研究所や日本理学美容学院等を長年にわたって主催し、また本件商標の通常使用権を許諾している株式会社ビューティードックの代表者でもある。 尚、被請求人(中島佳子)は、乙第1、2、3号証にも示されているように、日本理学美容研究所や日本理学美容学院では「月乃桂子」の名前で活動を行なっている。 そして、日本理学美容研究所では、乙第1、2、3号証から明らかなように、美肌ないし美体づくりのための健康体を実現すべく、身体を理学的に鋭意研究しており、また日本理学美容学院では、乙第4、5、6号証にも示すように、日本理学研究所で研究した結果に基づいて理学美容を受講生に教育している。 一方、本件商標の通常使用権を被請求人が許諾している株式会社ビューティードックにおいては、日本理学研究所での研究結果に基づいて健康となるための実践を行なっている。 具体的には、株式会社ビューティードックでは、一般人から会員を募集して、登録会員には、本件商標が掲載された登録証(乙第7号証)並びに、乙第8号証に示す健康診断表(本件商標がその下段に記載されている。)を各登録会員に頒布すると共に、登録会員が各項目ごとに記載した健康診断表の記載事項からその会員の健康状態を診断して、各登録会員の健康状態を把握し、その診断結果に基づいて、登録会員に栄養バランスなどの各種アドバイスを行なっているのであって、かかる健康診断に関しては、少なくとも本件審判請求前3年の間、継続して行なっているものである。 以上の事実を示す証拠書類として、乙第8号証の健康診断表が実際に使用されたもののコピーを乙第9号証ないし同第11号証として提出する。 乙第9号証ないし同第11号証からも明らかなように、各会員の健康状態を診断するために、各会員が身長、体重、睡眠状態、睡眠時間等の記入欄に記載した後、この記載事項に基づいて、美肌乃至美体づくりの観点から各会員の健康状態を診断して、各会員に適切なアドバイスを行なっている。 また、本件商標は記載されていないが、株式会社ビューティードックが健康診断の業務を行なっていることを示す証拠書類として乙第13号証ないし同第17号証を提出する。 これらの乙第12号証ないし同第15号証からも明らかなように、株式会社ビューティードックでは、会員の身長、体重等を定期的に計測して、各会員の身体の健康バランスを診断している。 斯くして、以上の乙第1号証ないし同第15号証中、特に乙第7号証ないし同第15号証から、本件商標が、通常使用権者である株式会社ビューティードックにより、役務「健康診断」に少なくとも本件審判請求前3年の間に継続して使用された事実が証明されるものである。 尚、乙第9号証ないし同第15号証に関しては、会員のプライバシーの侵害とならないように、会員の個人名、住所等の記載部分を消してある。 (3)以上、乙第1号証ないし同第15号証より明白なように、本件商標の通常使用権者が、本件商標を指定役務中の「健康診断」に、本件審判請求前の少なくとも3年の間に日本国内において継続して使用しているのである。 4 当審の判断 被請求人が本件商標の使用事実を示すものとして提出した乙各号証をみるに、乙第1、2、4号証によれば、被請求人においては株式会社ビューティードックの代表者であることから、株式会社ビューティードックは、本件商標の通常使用権者というのが相当である。 そして、乙第7号証ないし同第15号証の証拠を総合勘案すれば、本件商標は、通常使用権者により、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において本件商標と社会通念上同一と認められる商標を、「登録会員証」及び「健康診断表」に付して請求に係る指定役務中の「健康診断」について使用されていたものと認めることができる。 一方、請求人は、被請求人の答弁に対し何ら弁駁するところがない。 したがって、本件商標の指定役務中、請求に係る役務の「医業,健康診断,歯科医業,調剤」についての登録は、商標法第50条の規定により取消すべき限りでない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲 本件商標 ![]() |
審理終結日 | 2001-09-11 |
結審通知日 | 2001-09-17 |
審決日 | 2001-10-02 |
出願番号 | 商願平4-108801 |
審決分類 |
T
1
32・
1-
Y
(042)
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最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 岩内 三夫、野口 美代子 |
特許庁審判長 |
滝沢 智夫 |
特許庁審判官 |
田口 善久 中嶋 容伸 |
登録日 | 1995-11-30 |
登録番号 | 商標登録第3100573号(T3100573) |
商標の称呼 | ビューティードック、ビューティー、ドック |
代理人 | 杉本 巌 |
代理人 | 長谷川 哲哉 |
代理人 | 杉本 勝徳 |