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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 Z16
審判 全部申立て  登録を維持 Z16
管理番号 1049189 
異議申立番号 異議2001-90215 
総通号数 24 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2001-12-28 
種別 異議の決定 
異議申立日 2001-03-30 
確定日 2001-10-22 
異議申立件数
事件の表示 登録第4441749号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第4441749号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第4441749号商標(以下「本件商標」という。)は、別記(1)に表示したとおりの構成よりなり、平成12年3月31日登録出願、第16類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として平成12年12月22日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、以下の(1)及び(2)に示す登録商標(以下(1)及び(2)を合わせて「引用商標」という。)を引用し、本件商標と引用商標は、「ペンギン」の称呼、観念を共通にする類似であり、本件商標の指定商品中「印刷物、書画、写真、写真裁て」と引用商標の指定商品については、同一又は類似する商品に使用するものである。
また、引用商標は、「ペーパーバック」を始めとする出版物の商標として、世界的に著名なものであり、本件商標がその指定商品中「印刷物,書画,写真,写真立て」に使用された場合、申立人の業務に係る商品又は申立人と経済的・組織的に何らかの関係がある者の業務に係る商品と混同を生ずるおそれがある。
したがって、本件商標の指定商品中上記した商品についての登録は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反してされたものであるから、その登録は取り消されるべきである。
(1)登録第2394805号商標は、別記(2)に表示したとおりの構成よりなり、昭和55年12月23日登録出願、第26類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成4年3月31日に設定登録されたものである。
(2)登録第1830621号商標は、「PENGUIN」の文字を横書きしてなり、昭和52年12月26日登録出願、第26類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、昭和60年12月25日に設定登録されたものである。

3 当審の判断
(1)本件商標は、別記(1)に示すとおり、親子のペンギンをモチーフとした図形よりなるものであって、親のペンギンは、頭部より下半身部の大きな長楕円形状の胴、曲線をもった三角形状の翼、楕円図形の下半分を欠如した形状の両足を含めて全体を青色で着色し、白色の線で半円状の目を描き、黄色と桃色に着色された大きさの異なる2つの花様の図形を頭部に配した図形よりなるものである。子供のペンギンは、頭部に桃色の花様の図形を有し、2つの目を黒色で丸く描き、全体を黄色で着色して親のペンギンに寄り添うように右足上部に配された図形よりなるものであって、この図形のみでは「ペンギン」とは特定し難い態様のものであるが、親のペンギンとの関連より子供のペンギンと解されるものである。
以上の構成よりすると、本件商標の図形は、親子のペンギンの各部が著しくデフォルメされ、全体において甚だ個性的に図案化された独創的な図形といえるから、「ペンギン」と称呼され、観念される具象的なペンギンの図形の域を脱したものというべきである。
そうとすれば、本件商標は、図形の有する甚だ個性的な外観的特徴をもって取引に資されるものと認められるから、特定の称呼、観念は生じないものといわなければならない。
これに対し、引用A商標の図形は別記(2)に示すとおりであって、目、翼、腹部、足などの全体の姿態が「ペンギン」の本質的な特徴を具備して描かれているものであり、また、引用B商標は、「PENGUIN」の文字よりなるものでるから、引用A商標及び引用B商標は、「ペンギン」の称呼、観念を生ずるものと認められる。
そうすると、本件商標は、引用商標と外観において明確に区別し得る差異を有する非類似のものであり、称呼及び観念においても類似するものということはできないものである。
(2)以上のとおり、本件商標は、引用商標と外観、称呼、観念のいずれよりしても類似しない商標である。また、両商標は、別異のものといわざるを得ないから、本件商標をその指定商品中「印刷物,書画,写真,写真立て」に使用しても、取引者、需要者がこれから直ちに引用商標を連想、想起するとは判断することができず、結局、本件商標は、申立人の業務に係る商品と出所について混同を生ずるおそれはない。
(3)してみれば、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同15号の規定に違反して登録されたものではない。
したがって、本件商標の登録は、同法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲
(1)本件商標
(登録第4441749号商標)


(色彩については原本参照)
(2)引用A商標
(登録第2394805号商標)


異議決定日 2001-10-02 
出願番号 商願2000-33166(T2000-33166) 
審決分類 T 1 651・ 271- Y (Z16)
T 1 651・ 261- Y (Z16)
最終処分 維持  
前審関与審査官 池田 光治 
特許庁審判長 廣田 米男
特許庁審判官 宮下 行雄
野本 登美男
登録日 2000-12-22 
登録番号 商標登録第4441749号(T4441749) 
権利者 株式会社千趣会
代理人 鳥居 和久 
代理人 村田 紀子 
代理人 吉崎 修司 
代理人 武石 靖彦 
代理人 東尾 正博 
代理人 鎌田 文二 

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