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審決分類 |
審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 登録しない 032 審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 登録しない 032 |
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管理番号 | 1045287 |
審判番号 | 審判1997-10045 |
総通号数 | 22 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2001-10-26 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 1997-06-16 |
確定日 | 2001-08-10 |
事件の表示 | 平成 6年商標登録願第108535号拒絶査定に対する審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
第1 本願商標 本願商標は、「フルーティ フルーティ」の片仮名文字と「FRUITY FRUITY」の欧文字を二段に横書きしてなり、第32類「ビール,清涼飲料,果実飲料,飲料用野菜ジュース,乳清飲料」を指定商品として、平成6年10月26日登録出願されたものである。 第2 当審の拒絶の理由 当審において、請求人に対し新たに平成13年4月11日付で通知をした拒絶の理由は次のとおりである。 本願商標は、「フルーティ フルーティ」の片仮名文字と「FRUITY FRUITY」の欧文字を二段に横書きしてなり、「ビール,清涼飲料,果実飲料,飲料用野菜ジュース,乳清飲料」を指定商品とするところ、「FRUITY」の文字は、「果物の味(風味)を持った」を意味する英語であって、我が国において親しまれた語であり、それに片仮名文字で「フルーティ」と振り仮名を付し、かかる意味合いをを強調するために2回繰り返して表示したものと認められるから、本願商標の指定商品中「果物の味(風味)を持った商品」に使用する場合には、商品の品質を表示したものである。 したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記「果物の味(風味)を持った商品」以外の指定商品について本願商標を使用する場合には、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。 第3 請求人の主張の要点 1 請求の趣旨 原査定を取り消す、本願商標は、登録すべきものとする旨の審決 2 請求人の意見 請求人は、上記拒絶の理由に対して、次のとおりの意見書を提出した。 (1)本願商標は、構成中、英語の「FRUITY」の文字が「果実の味(風味)を持った」の語義を有するものであり、「フルーティ」の文字が、前記英語の表音として理解されることがあるとしても、本願商標を構成する「フルーティ フルーティ」の片仮名文字及び「FRUITY FRUITY」の文字は、それぞれ同書、同大に外観上も一体的に表示されたものであるから、かかる構成にあっては、それぞれが一体不可分のものとして把握され、一種の造語よりなるものとして看取されるものである。 さらに、本願商標を構成する文字が、本願指定商品を取り扱っている業界において、商品の品質を表示するものとして普通に使用されている事実は見出し得ない。 したがって、本願商標は、その指定商品について使用しても、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものであり、かつ、商品の品質の誤認を生じさせるおそれもない。 よって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当しない。 (2)上記請求人主張の事実は、第1号証ないし第7号証(審決等の例)に照らしても明らかである。 3 証拠方法 請求人は、意見書に記載のとおり第1号証ないし第9号証を提出した。 第3 当審の判断 1 本願商標の識別性について (1)本願商標は、「フルーティ フルーティ」の片仮名文字と「FRUITY FRUITY」の欧文字を二段に横書きしてなるところ、「FRUITY」の文字は、「果物の味(風味)を持った」を意味する英語であって、「フルーティ」の文字が、前記英語の表音として理解されることは請求人も意見書に記載のとおり自認するところである。 そうすると、本願商標は、これに接する取引者、需要者をして「果物の味(風味)を持った」を意味する英語及びその字音が表示されていると認識させるものであって、「FRUITY」及び「フルーティ」の特定の語義のある文字が2回繰り返えされることによって、前記した意味がなくなり、特定の意味のない造語となることはないというべきである。 してみると、本願商標は、これをその指定商品中「果物の味(風味)を持った」商品に使用するときは、商品の品質を表示したものである。 (2)請求人は、本願商標を構成する文字が、本願指定商品を取り扱っている業界において、商品の品質を表示するものとして普通に使用されている事実は見出し得ないと主張する。 しかしながら、商品の品質を表示する標章とは、わが国で品質を表示する標章として認識されたものであれば足り、その標章がわが国において現に使用されていることを必要としないと解すべきである(東京高裁昭和52年(行ケ)第82号、昭和56年5月28日判決)から、請求人の主張は理由がない。 (3)請求人が本願商標を登録すべきものとして挙示する審決等の例は、本件と事案を異にするものであるから、本件には適切な例とはならない。 (4)また、本願商標は、これを「果物の味(風味)を持った」商品以外の指定商品に使用するときは、商品の品質について誤認を生ずるおそれがある。 2 結語 以上のとおりであり、本願商標は商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであるから、本願を拒絶した原査定は、取り消すべき限りでない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2001-06-01 |
結審通知日 | 2001-06-12 |
審決日 | 2001-06-25 |
出願番号 | 商願平6-108535 |
審決分類 |
T
1
8・
13-
Z
(032)
T 1 8・ 272- Z (032) |
最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 木村 幸一 |
特許庁審判長 |
廣田 米男 |
特許庁審判官 |
江崎 静雄 宮下 行雄 |
商標の称呼 | フルーティフルーティ、フルーティ |
代理人 | 山田 恒光 |
代理人 | 大塚 誠一 |