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審決分類 審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 登録しない Z29
審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 登録しない Z29
管理番号 1039798 
審判番号 審判1999-19969 
総通号数 19 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2001-07-27 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 1999-12-08 
確定日 2001-05-02 
事件の表示 平成10年商標登録願第73981号拒絶査定に対する審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、「きのこパワー」の文字を横書きしてなり、第29類「きのこ粉末を主材とした粒状の加工食料品,食肉,食用魚介類(生きているものを除く。),肉製品,加工水産物(「かつお節・寒天・削り節・食用魚粉・とろろ昆布・干しのり・干しひじき・干しわかめ・焼きのり」を除く。),かつお節,寒天,削り節,食用魚粉,とろろ昆布,干しのり,干しひじき,干しわかめ,焼きのり,豆,加工野菜及び加工果実,冷凍果実,冷凍野菜,卵,加工卵,乳製品,食用油脂,カレー・シチュー又はスープのもと,なめ物,お茶漬けのり,ふりかけ,油揚げ,凍り豆腐,こんにゃく,豆乳,豆腐,納豆,食用たんぱく」を指定商品として、平成10年8月27日に登録出願され、その後、当審において、「きのこ粉末を主材とした粒状の加工食料品,乾燥きのこ,きのこの缶詰及び瓶詰,きのこを使用したカレー・シチュー又はスープのもと,きのこを使用したなめ物,きのこを使用したお茶漬けのり,きのこを使用したふりかけ」と指定商品を減縮補正したものである。

2 原査定の理由
原査定において、『本願商標は、「きのこによるききめ・効力」を容易に認識させる「きのこパワー」の文字を普通に用いられる方法で書してなるから、これを本願指定商品中「きのこを使用した商品」に使用したときは単に商品の品質を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。』旨判断、認定して本願を拒絶したものである。

3 当審の判断
本願商標は、「きのこパワー」の文字を横書きしてなるところ、「きのこ」は、「嚢菌の一部および担子菌類の子実体の俗称」の意があり、「パワー」は、親しまれている英語「power」の表音であって、「力」の意のある語である。
しかして、事典等に「きのこは全体として見るとミネラルの種類が多く、マンネンタケ(霊芝)のゲルマニウム、シイタケ(椎茸)の亜鉛やマンガンのように、それぞれ特定の元素を凝縮する働きが認められており、キノコの種類によって含有量の差は数千倍に達するが、カルシウム、カリウム、リン、鉄、銅、マンガン、亜鉛、ゲルマニウムなどいずれかのミネラルがとりわけ多いという特徴がある。
食用きのこのビタミンは、シイタケのビタミンDが著名であるが、ほかにビタミンBはエノキタケ(榎茸)、ハツタケ(初茸)、マッシュルーム、マイタケ(舞茸)に多い。またB2 はハツタケ、ホンシメジ(本占地)、マッシュルーム、マツタケ(松茸)などに多く含まれる。ナイアシン(ニコチン酸)の含有はどの種類にも比較的多く、ヒラタケ(平茸)、ホンシメジ、マイタケ、ナメコ(滑子)などにとくに顕著である。
また、日常生活において古典的な栄養摂取量としては満ち足りていながら、成人病の多発と若年化、ガンや悪性腫瘍の増大、アレルギー性疾患の多様化など多くの問題を抱える中でキノコの薬効成分が研究され、例えば霊芝を筆頭としてその主要成分でを多糖類(β-グルカンといい・ブドウ糖がたくさん繋がって組み立てられた物質)の持つ抗腫瘍活性(抗ガン性)以外にも、イルジン、ボルバトキシン、エリタデニン、ガノデラン、レンチナシンなど各種の薬効成分が発見されて、それぞれが(a) 抗菌・抗ウイルス作用、(b) 強心作用、(c) 血糖降下作用、(d) コレステロール低下作用、(e) 抗血栓作用、(f) 血圧降下作用を示すことなどが立証されてきている。これらの効能は、キノコを直接食べることでも得られるが、漢方や民間療法では煎じ汁を服用することがよく行われる。」(奥田拓道監修「健康・栄養食品事典」株式会社東洋医学舎、1998年3月1日初版発行)と掲載されている。
また、「きのこ(子実体,菌糸体,培地生産物)には,α‐グルカン,およびβ‐グルカン,ヘブロ多糖,キチン質,ベプチドグリカン,プロテオグリカン,食物繊維などの多糖類が存在する。しいたけ,まいたけ,まんねんたけ(霊芝),かわりはらたけ,くきらげ,ふくろたけ,きぬがさたけ,せみたけ(冬虫夏草),さるのこしかけ(こふきたけ,つがさるのこしかけ),えのきたけ,なまぶしたけ,まつほど(決苓),ひらたけ,にんぎょうたけ,ちやわんたけなどのキノコ多糖には免疫活性に基づく抗腫瘍効果が証明され注目されている。日本で,クレスチン(PSK,かわらたけ菌糸体),レンチナン(しいたけ子実体),ソニフィラン(シゾフィラン,すえひろたけ液内多糖)の3種,3様の多糖体制がん剤が開発された。これらの活性多の分子種は分子量10〜50万,β‐1,6-D-グルコシル分岐鎖をもったβ‐1,3-D-グルカンであり,三本鎖右手巻き三重らせん構造をとる。
このほかの食用きのこからも分子量50〜200万のβ‐1,3‐D‐グルカンを主鎖とし,アラビノース,キシロース,フコース,ガラクトース,マンノースなどのへテロ糖鎖,または,これらにタンパクを随伴したへテロ多糖タンパク複合体にも抗腫瘍活性が認められた。
さらに,キノコ多糖のあるものには血糖降下活性,抗炎症作用,食物繊維的効果なども証明され,それの機能性食品として,また薬剤開発素材として期待されている。」(五十嵐脩他編集「丸善食品総合辞典」丸善株式会社、平成10年3月25日発行)と掲載されている。
上記のように、「きのこ」のもつ成分が人体に対していろいろと役に立つことが紹介されている。
さらに、近年においては、健康食品が人気の的となっておるところであって、きのこを原材料とした多数の加工商品が市場に出回っていることが認められる。
そうとすれば、「きのこパワー」の文字よりなる本願商標は、これよりは、「きのこの有効な成分のパワーが含まれた商品」を認識させるものであるから、その指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者をして、「きのこの有効な成分のパワーが含まれた商品」の意味合いを理解、認識させるに止まり、単に商品の品質を表示するにすぎないものと認める。
請求人は、過去の登録例を挙げているが、「きのこ」に対しての関心が高まっているおり、本願については、前示のとおり判断するのを相当とするから、請求人の主張は、採用できない。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品について使用するときは商品の品質について誤認を生ずるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当するとして拒絶した原査定は、取り消すべき限りではない。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 2001-02-20 
結審通知日 2001-03-02 
審決日 2001-03-14 
出願番号 商願平10-73981 
審決分類 T 1 8・ 272- Z (Z29)
T 1 8・ 13- Z (Z29)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 吉田 静子 
特許庁審判長 廣田 米男
特許庁審判官 大島 護
江崎 静雄
商標の称呼 キノコパワー、パワー 
代理人 村田 紀子 
代理人 武石 靖彦 
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