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審決分類 審判 全部無効 称呼類似 無効としない 003
管理番号 1037923 
審判番号 審判1998-35077 
総通号数 18 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2001-06-29 
種別 無効の審決 
審判請求日 1998-02-26 
確定日 2001-04-03 
事件の表示 上記当事者間の登録第4033268号商標の商標登録無効審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。
理由 1 本件商標
本件登録第4033268号商標(以下「本件商標」という。)は、平成7年11月10日に登録出願され、「オールコンフォート」の片仮名文字と「ALLCOMFORT」の欧文字とを二段に左横書きしてなり、第3類「せっけん類、香料類、化粧品、歯磨き」を指定商品として、平成9年7月25日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

2 請求人の引用商標
請求人が本件商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとして、登録無効の理由に引用する登録第3136202号商標(以下「引用A商標」という。)は、平成5年6月22日に登録出願され、「COMFORT」の欧文字を左横書きしてなり、第3類「せっけん類、香料類、化粧品、歯みがき、洗濯用の柔軟仕上剤」を指定商品として、同8年3月29日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。同じく、登録第2265739号商標(以下「引用B商標」という。)は、昭和59年2月24日に登録出願され、「COMFORT」の欧文字を左横書きしてなり、第4類「家庭用および洗濯屋用の洗剤、その他せっけん類、その他本類に属する商品」を指定商品として、平成2年9月21日に設定登録され、その後、同12年4月11日に商標権の存続期間の更新登録がされ、現に有効に存続しているものである。

3 請求人の主張
請求人は、「本件商標の登録を無効にする、審判費用は被請求人の負担とする」との審決を求め、その理由を次のように述べ、証拠方法として甲第1号証乃至同第4号証(枝番号を含む。)を提出している。
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、上記に示すとおりの構成よりなるものであるから、その全体構成(「オールコンフォート/ALLCOMFORT」)より、「オールコンフォート」の称呼が生ずることは明白である。
また、本件商標を構成する欧文字「ALLCOMFORT」が、欧文字「ALL」と「COMFORT」の合成された言葉であることは、「ALL」及び「COMFORT」の言葉が中学校の義務教育過程で習得する基礎的な英単語として日本人一般に極めて普遍的に知られた言葉であることからして、需要者をして一目にして了解し得るものである。しかして、欧文字「ALL」が(すべての)程の意味を持つ言葉であり、また、「COMFORT」が(快適)程の意味を持つ言葉であることから、本件商標の欧文字「ALLCOMFORT」は、その全体から、(すべて快適)程の観念が生ずるものと認められる(甲第4号証)。
更に、上述のように、本件商標を構成する欧文字「ALLCOMFORT」が欧文字「ALL」と「COMFORT」の合成された言葉であって、かつ、欧文字「ALL」が(すべての)程の意味を持つ言葉であることを斟酌するに、本件商標を構成する欧文字「ALLCOMFORT」にあって、「ALL」の部分は、後半部分である「COMFORT」を誇張的に形容しているにすぎないものと認められるものである。したがって、本件商標を構成する欧文字「ALLCOMFORT」からは、「ALL」の部分を省略した「コンフォート」及び(快適)の称呼・観念が生ずることもあり得ると認められる。
次に、本件商標のもう一つの構成要素である片仮名「オールコンフォート」は、欧文字「ALLCOMFORT」の音訳であることが明らかであるから、片仮名「オールコンフォート」の全体より、「オールコンフォート」(すべて快適)の称呼・観念が生じ、また、「オール」の部分を省略した「コンフォート」(快適)の称呼・観念が生ずるものと認めらる。
他方、引用A商標及び引用B商標は、欧文字「COMFORT」からなるものであるから、「コンフォート」(快適)の称呼・観念が生ずることは明らかである。
しかして、本件商標「オールコンフォート/ALLCOMFORT」からは、その全体より「オールコンフォート」(すべて快適)の称呼・観念が生ずるばかりでなく、後半部分より「コンフォート」(快適)の称呼・観念が生ずることもあるのであって、後者の称呼・観念は、引用A商標及び引用B商標から生ずることが明らかな称呼・観念「コンフォート」(快適)と同じものであるから、本件商標は、称呼及び観念において、引用A商標および引用B商標と混同を生ずる虞れのある類似する商標であると認められる。
更に付言するに、請求人は、上記において、本件商標の欧文字「ALLCOMFORT」の前半部分「ALL」が後半部分「COMFORT」を誇張的に形容するに過ぎないものである。
請求人において、「ALL」の言葉がすべて誇張的形容として用いられるに過ぎないと言っている訳ではなく、例えば、「BLACK」(黒色)に「ALL」を付加した「ALLBLACK」は(ニュージーランド国ラグビー代表チームの愛称)を意味し、また、「JAPAN」(日本国)に「ALL」を付加した「ALLJAPAN」は(日本の代表チーム)を意味するものであって、これらの例示の場合には、「ALL」を付加した全体をもって一つの独立した観念のある言葉となり、「ALL」の部分を省略してこれに続く後半部分の言葉のみの称呼・観念が生ずることはない。
他方、本件商標の場合には、「ALLCOMFORT」の全体をもって(すべて快適)程の意味合いを生ずるものであり、「ALL」の部分は、単に、後半部分「COMFORT」を誇張的に形容する用法に過ぎないものである。しかして、「ALLCOMFORT」の全体から生ずる称呼「オールコンフォート」は全部で6音であり、かつ、「オー」と「フォー」の2つの音が長音を伴うことから、全体として比較的冗長に響くものである。したがって、簡易迅速を尊ぶ取引界にあっては、「ALLCOMFORT」のうち形容的用法にすぎなし、「ALL」を省略して、「コンフォート」と称呼され、(快適)と観念されることも少なくないと認められるものである。
また、本件商標の指定商品は、上述の通り、引用A商標及び引用B商標の指定商品と同一又は類似するものである。
してみれば、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、同法第46条第1項により無効にされるべきである。
(2)請求人は、被請求人の答弁に対し、何等弁駁していない。

4 被請求人の答弁
被請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由を次のように述べ、証拠方法として乙第1号証乃至同第11号証を提出している。
本件商標と引用A及びB商標の類否について
(a)外観の類否について
本件商標と引用A及びB商標の構成は前記したとおりのものであるところ、両者間には、前者に存する「ALL」及び「オールコンフォート」の文字の有無という極めて顕著な差異といえる差異が存するから、両者は、その外観において非類似のものというべきである。
(b)観念及び称呼の類否について
本件商標が「ALL」(オール)と「COMFORT」(コンフォート)の語からなるものであって、「すべて快適」の観念を生ずるものであること及び引用A及びB商標が「快適」の観念を生ずるものであることを、被請求人も否定するものではない。
そこで、この「すべて快適」の観念と「快適」の観念の類否についてみると、「自由であること」と同等に「快適であること」も、人が等しく望む大きな欲求、願望の一つであること(このことは経験則上明らかである。)に鑑みれば、「すべて快適」なる観念からは、単なる「快適」なる観念に較べ、より快適さを強調し、これを強く求める願望を汲み取ることができるというべきであるから、両者間におけるこの差異は無視し得ないものである。
してみれば、本願商標と引用A及びB商標は、その観念においても類似のものといえない。
また、本件商標が全体として上記のごときまとまった一つの観念を看取させるものであること及びこれを一連に称呼しても8音しかなく、未だ冗長とまではいい難いものであって(ちなみに、平成元年(行ケ)第163号判決は、促音を加えて7音構成の称呼を冗長の感を与えないとしている。[乙第1号証])、一気一息にて滑らかに称呼できるものであることを合わせて考慮すると、本件商標は、「オールコンフォート」とのみ称呼されるものとみるのが相当であって、他にこれが例えば「コンフォート」と略称されるものとみるのを相当とするような特段の事情は、見出だせない。
してみれば、本件商標は、「オールコンフォート」の称呼のみを生ずるものというべきである。
しかして、この「オールコンフォート」の称呼と引用A及びB商標より生ずる「コンフォート」の称呼が非類似のものであることは、明らかである。
以上によると、本件商標は引用A及びB商標とその外観、称呼及び観念のいずれにおいても類似するものとはいえないから、指定商品の類否の如何に拘わらず、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものとはいえない。
ちなみに、乙第2号証、同第3号証、同第4号証及び同第11号証のそれぞれの1及び2に示すごとく、「ALL」(オール)とこれらと他の文字よりなる商標のみならず、「ALL」(オール)と他の文字よりなる商標と当該他の文字(あるいはこれと類似の文字)のみよりなる商標も、いずれも非類似のものと認定されている。
したがって、本件商標は、商標法第46条第1項の規定により無効とされるべきものではない。

5 当審の判断
よって本件商標と引用A及びB商標との類否について判断するに、本件商標は、「オールコンフォート」の文字と「ALLCOMFORT」の文字とを二段に左横書きしてなるところ、該文字は、同書、同大、等間隔に表してなるものであり、殊更、これを「オール」「ALL」と「コンフォート」「COMFORT」の各文字部分に分離して称呼、観念しなければならない特段の事情も認め得ないものである。
そして、これより生ずる「オールコンフォート」の称呼も格別冗長に亘るものでなく、無理なく一連に称呼し得るものである。
そうとすれば、本件商標よりは、その構成文字全体より「オールコンフォート」の一連の称呼のみを生ずるものといわなければならない。
これに対し、引用A及びB商標は、その構成文字に相応し、いずれも「コンフォート」の称呼を生ずるものとみるのが相当である。
そこで、本件商標より生ずる「オールコンフォート」の称呼と引用A及びB商標より生ずる「コンフォート」の称呼とを比較するに、両称呼は、後半部分の「コンフォート」の音を共通にするとしても、称呼を識別するうえで最も重要な要素となる前半部分において、「オール」の音の有無という顕著な差異を有するものであるから、これらをそれぞれ一連に称呼した場合、全体の語調、語感が相違し、互いに聞き誤まるおそれのないものと判断するのが相当である。
また、本件商標と引用A及びB商標は、前記のとおりの構成よりなるから、外観において互いに区別し得る差異を有し、また、本件商標は、特定の意味を有しない造語と認められるものであるから、観念において、両者は比較すべくもないものである。
してみれば、本件商標と引用A及びB商標とは、称呼、外観及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標と認められる。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものでないから、同法第46条第1項の規定により、その登録を無効とすべき限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 2000-10-16 
結審通知日 2000-10-27 
審決日 2000-11-13 
出願番号 商願平7-116212 
審決分類 T 1 11・ 262- Y (003)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 八木橋 正雄 
特許庁審判長 寺島 義則
特許庁審判官 久保田 正文
宮下 行雄
登録日 1997-07-25 
登録番号 商標登録第4033268号(T4033268) 
商標の称呼 オールコンフォート、コンフォート 
代理人 高梨 範夫 
代理人 浅村 皓 
代理人 浅村 肇 
代理人 成合 清 
代理人 宇佐美 利二 
代理人 瀬戸 昭夫 
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