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審決分類 |
審判 全部取消 商50条不使用による取り消し 無効としない 113 |
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管理番号 | 1037497 |
審判番号 | 審判1999-31452 |
総通号数 | 18 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2001-06-29 |
種別 | 商標取消の審決 |
審判請求日 | 1999-10-28 |
確定日 | 2001-03-16 |
事件の表示 | 上記当事者間の登録第2262321号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第2262321号商標(以下、「本件商標」という。)は、昭和62年6月18日登録出願、商標の構成を後掲に示すものとし、指定商品を第13類「手動利器、手動工具、金具(他の類に属するものを除く)」として、平成2年9月21日に設定の登録がされたものである。 2 請求人の主張 請求人は、本件商標の登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求めると申し立て、その理由として、被請求人は本件商標を日本国内においてその指定商品について係属して3年以上使用しておらず、また、本件商標については、専用使用権者若しくは通常使用権者の登録もなく、ほかに、使用権者による使用も見出せず、更に、不使用についての正当な理由も存しないから、その登録は商標法第50条第1項により取り消すべきであると述べ、証拠方法として甲第1号証を提出した。 3 被請求人の答弁 被請求人は、本件審判請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とする、との審決を求めると答弁し、その理由を次のように述べ、乙第1号証乃至乙第6号証(枝番を含む)を提出した。 (1)本件商標は、その通常使用権者である新潟県燕市大字八王寺1609番地3所在の有限会社関野鋏工業所が商品「理髪用はさみ」につき継続して3年以上日本国内において使用しており、現在も使用中である。したがって、本件商標は商標法第50条第1項の規定により取消される事由は存在しない。以下、本件商標を商品「理髪用はさみ」に使用している事実を立証する。 (2)通常使用権者について 乙第1号証は、有限会社関野鋏工業所の登記簿謄本であり、被請求人は有限会社関野鋏工業所の代表取締役である。そして、乙第2号証に示すように、被請求人は有限会社関野鋏工業所に対し、本件商標の通常使用権を許諾しているものである。なお、通常使用権者の有限会社関野鋏工業所は乙第1号証に記載のとおり平成3年7月1日に設立されており、その有限会社設立以前に彼請求人が「関野鋏工業所」という名称にて個人経営していたものを法人化したものである。本件商標の登録日が平成2年9月21日であり、有限会社設立以前であったために被請求人が商標権者となっているが、個人経営の「関野鋏工業所」の事業をそのまま「有限会社関野鋏工業所」に引き継いだものであり、特に通常使用権の登録の必要がなかったためにその登録をしていない。 (3)被請求人の通常使用権者が商品「理髪用はさみ」に使用している事実について ア)乙第3号証のI乃至6は、本件商標を付した商品の納品の事実の証明書である。これら乙号証により、本件商標の通常使用権者が本件商標を付した商品「理髪用はさみ」について当該取引先との間で所定の時日に取引したことが明らかであって、本件商標が本件審判の請求前3年以内に日本国内において使用せられたことが客観的に証明される。 イ)乙第4号証は、本件商標を付した商品の宣伝用のテレホンカードである。 ウ)乙第5号証は、本件商標を付した商品の写真である。 エ)乙第6号証の1乃至2は、本件商標を付した商品の商品パンフレットである。 (4)以上の事実により、継続して3年以上日本国内において、被請求人の通常使用権者が、本件商標を商品「理髪用はさみ」について使用していることが明らかである。よって、本件審判の請求は成り立たない。 4 当審の判断 被請求人は、本件商標の通常使用権者がその指定商品中の「理髪用はさみ」に使用しているとして、乙各号証を提出しているので、以下検討する。 (1)乙第3号証のI乃至6は、本件商標を付した商品「理髪用はさみ」に関しその取引先事業者による納入証明書であって、各証明書は、いずれも当該取引先事業者がその現物写真及び納品書写しを添え、当該時日の納品事実を証明しているものである。そして、それら写真掲載の「理髪用はさみ」の胴部位置に本件商標が刻印表示されていて、また、予め本件商標が印刷された各納品書(控え)は、当該取引の時日及び当該取引に係る「理髪用はさみ」を十分特定し得る記載内容とみられること等の点よりして、本件商標はその通常使用権者により、本件審判の請求前3年以内に使用されていたものと認め得るものである。 また、このほか提出された乙第4号証(本件商標が印刷された広告・宣伝用テレホンカード現物見本)、乙第5号証(本件商標を付した「理髪用はさみ」の写真)及び乙第6号証の1乃至同2(本件商標を付した「理髪用はさみ」の製品パンフレット)の各証拠によっても、前記した本件商標の使用を十分理由づけるものと認められる。 そして、請求人は、上記被請求人の答弁に対し、何ら反駁するところがない。 以上によれば、被請求人は、本件商標をその指定商品中の「理髪用はさみ」について、本件審判の請求前3年以内に日本国内において使用していたことを証明し得たものというべきであるから、本件商標の登録は、商標法第50条により、取り消すことはできない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
本件商標![]() |
審理終結日 | 2000-11-14 |
結審通知日 | 2000-11-24 |
審決日 | 2001-01-29 |
出願番号 | 商願昭62-71071 |
審決分類 |
T
1
31・
1-
Y
(113)
|
最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 秋元 正義 |
特許庁審判長 |
原 隆 |
特許庁審判官 |
小林 由美子 宮川 久成 |
登録日 | 1990-09-21 |
登録番号 | 商標登録第2262321号(T2262321) |
商標の称呼 | スクエア |
代理人 | 滝口 昌司 |
代理人 | 牛木 護 |
代理人 | 武田 正彦 |
代理人 | 中里 浩一 |
代理人 | 川崎 仁 |