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審決分類 |
審判 全部申立て 登録を維持 Z05 審判 全部申立て 登録を維持 Z05 審判 全部申立て 登録を維持 Z05 審判 全部申立て 登録を維持 Z05 |
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管理番号 | 1033533 |
異議申立番号 | 異議2000-90891 |
総通号数 | 17 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標決定公報 |
発行日 | 2001-05-25 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2000-08-21 |
確定日 | 2001-02-03 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 登録第4385325号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 登録第4385325号商標の商標登録を維持する。 |
理由 |
1 本件商標 登録第4385325号商標(以下「本件商標」という。)は、平成11年7月14日に登録出願され、「ATLAN」の文字を横書きしてなり(標準文字による商標)、第5類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として平成12年5月19日に設定登録されたものである。 2 登録異議の申立ての理由 本件商標は、登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用に係る、「アトラント」の文字と「ATOLANT」の文字とを二段に横書きしてなり、平成2年4月6日に登録出願、第1類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成4年9月30日に設定登録された登録第2459780号商標(以下「引用A商標という。)及び「アトラー」の文字を横書きしてなり、昭和61年9月19日に登録出願、第1類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成4年1月31日に設定登録された登録第2371580号商標(以下「引用B商標」という。)と称呼上類似するものであり、指定商品も抵触する。 また、申立人の引用A商標は、申立人の商標として、広く知られているから、これと類似する本件商標は、商品の出所について混同を生ずるおそれがある。 したがたって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に該当し、その登録は取り消されるべきである。 3 当審の判断 (1)本件商標は、「ATLAN」の文字よりなるものであり、構成文字に相応して「アトラン」の称呼を生ずるものといえる。 これに対し、引用A商標は、「アトラント」及び「ATOLANT」の文字よりなるものであり、仮名文字は欧文字の読みを併記したものといえるから、仮名文字に相応して「アトラント」の称呼を生ずるものと認められる。また、引用B商標は、「アトラー」の文字よりなるものであり、「アトラー」の称呼を生ずることは明らかである。 そこで、まず、本件商標から生ずる「アトラン」の称呼と引用A商標から生ずる「アトラント」の称呼を比較すると、異なるところは、語尾における「ト」の音の有無であるが、該音の有無は、全体の音数において、5音と4音との音数の差異を生じ、加えて、「ト」の音は、前音の「ン」の音が極めて弱い音として聴取される音であるため比較的明瞭に聴取されるものということができる。 そうすると、両称呼における「ト」の音の有無の差異が全体の称呼に与える影響は大きいものといわざるを得ないから、それぞれを一連に称呼した場合、音調、音感が異なったものとして聴取され、彼此相紛れるおそれはないものと判断するのが相当である。 また、本件商標から生ずる「アトラン」の称呼と引用B商標から生ずる「アトラー」の称呼とを比較すると、両称呼は、末尾において「ン」の音と長音との差異を有するものであり、これらの相違は、「アトラン」の称呼がまとまりのある音として聴取されるのに対し、「アトラー」は余韻を持った音として聴取されるなど、全体として、音調、音感が異なるものとして聴取され、相紛れるおそれはないものというべきである。 したがって、本件商標は、引用A商標及び引用B商標と称呼上類似するものではないといわなければならず、また、それぞれの構成よりして、外観、観念においても類似するものということはできないものである。 (2)申立人は、引用A商標は広く知られていると述べる。 申立人の提出に係る甲第5号証によれば、平成11年7月から同12年6月間の外用抗真菌剤市場において、アトラント商品は約20億円(薬価ベース)の売上高があり、そのシェアは9.4%であったことが認められる。 そして、申立人は、同商品は平成5年9月より販売していると述べているところ、アトラント商品の販売実績を示すものは上記期間のみであり、それ以前の販売実績は示されていない。しかも、該商品に関する広告宣伝の期間、回数、メディア等、その実績を示す証左は何らない。 そうすると、上記単年のみの販売実績、市場シェアのみでは、外用抗真菌剤に使用する引用A商標が需要者の間に広く認識されていたものとにわかに認め難いものというべきである。しかも、上記の如く、本件商標は引用A商標と類似しないものであって、本件商標から引用A商標を直ちに連想、想起させるものと必ずしもいい得ないことを合わせ考慮すれば、本件商標は、申立人の業務に係る商品であるかのように混同を生ずるおそれはないものと判断するのが相当である。 (4)したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反して登録されたものでない。 よって、同法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定する。 |
異議決定日 | 2001-01-18 |
出願番号 | 商願平11-63831 |
審決分類 |
T
1
651・
263-
Y
(Z05)
T 1 651・ 271- Y (Z05) T 1 651・ 261- Y (Z05) T 1 651・ 262- Y (Z05) |
最終処分 | 維持 |
前審関与審査官 | 石井 千里 |
特許庁審判長 |
佐藤 敏樹 |
特許庁審判官 |
上村 勉 板垣 健輔 |
登録日 | 2000-05-19 |
登録番号 | 商標登録第4385325号(T4385325) |
権利者 | メルクレ・ゲーエムベーハー |
商標の称呼 | アトラン |
代理人 | 岡本 昭二 |
代理人 | 坂井 淳 |
代理人 | 竹内 卓 |