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審決分類 審判 査定不服 商3条1項6号 1号から5号以外のもの 登録しない(当審拒絶理由) 040
管理番号 1029046 
審判番号 審判1999-1914 
総通号数 16 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2001-04-27 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 1999-02-08 
確定日 2000-10-25 
事件の表示 平成8年商標登録願第147137号拒絶査定に対する審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1.本願商標
本願商標は、別掲に表示したとおりの構成からなり、第40類「お客が持参した未加工鍵材料に合鍵の加工をして売渡す業務,店舗が有する未加工鍵材料に鍵溝及び鍵山の加工をして合鍵として売渡す業務」を指定役務として、平成8年12月28日に登録出願されたものであるが、その後、指定役務については同10年7月15日付けの手続補正書により「合鍵の製作」に補正されたものである。

2.当審において通知した拒絶理由の要点
本願商標は、「まかせて安心!」「めざすはくらしの安全販売」「カギの110番」の文字を上中下三段に横書きしてなるものであるところ、構成中の上段の「まかせて安心!」の文字は、事業者の役務等の取扱いに係るイメージを表現した宣伝文句と容易に理解させるもので、下段の「カギの110番」の文字は、前半の「カギ」の文字が、本願指定役務に関連する商品を表したものであり、後半の「110番」の文字が、緊急連絡用の警察への電話番号として知られているものであって、「カギ(鍵)」は住宅、事務所等建造物への出入り、管理等その利用の際に必要とされる防犯用の性格をもつ商品であるから、この種商品を取扱う業界においては、例えば住宅の開錠、カギの交換、合鍵の製作等緊急性を有する対応にせまられる場合が多いとみられるところから、「カギ(鍵)」に関するさまざまな要請に迅速に対応し得ることを宣伝するために、110番の語を応用して「カギで困った場合には、すぐ緊急電話を」の意味合いのもとで採択された宣伝文句であると容易に理解させるものである。また、中段の「めざすはくらしの安全販売」の文字にしても前記のごとく防犯用の性格をもつ商品について安全を主眼において自己の製品・サービス等を需要者にアピールすることは十分に考えられることから、安全をサービスに見立てて表現した宣伝文句と容易に理解させるものというのが相当である。
そして、本願商標を構成するうちの「まかせて安心!」の文字は、1997.10.30現在の「NTT タウンページ 職業別 千代田・中央・墨田・江東・江戸川区版」の〔鍵〕の広告において・・・の業務内容等を端的に表現した文字とともに使用されていることが認められる。
そうとすれば、本願商標は、上中下三段に表示された極めて冗長にわたる構成からなるものであって、いずれの段の文字についても前記意味合いの広告用の宣伝文句としてのみ理解されるものであるから、これをその指定役務に使用しても、これに接する取引者、需要者は、自他役務の識別標識とは認識しないものとみるのが相当であって、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標といわなければならない。
したがって、この商標登録出願に係る商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。

3.拒絶理由に対する請求人の意見の要点
(1)「まかせて安心!」の表示部分は、「まかせて」と「安心」と「!」が一体的に結合されてなるものであり、「まかせて」と「安心」がそれぞれ自他役務識別機能を有する商標であることより、これらを結合した「まかせて安心」も自他役務識別機能を有する商標である。
ここで、「まかせて」という商標と、「安心」という商標とが、それぞれ過去に登録されており、つぎに参考資料(ア)〜(オ)(平成12年7月10日差出の意見書に記載されている丸数字1ないし8を(ア)ないし(ク)として取り扱った。以下、同じ。)として示す。
(ア)「まかせて」(商公平9-16741号)
(イ)「あんしん」(商公昭46-45633号)
(ウ)「安心」(商公昭48-45284号)
(エ)「あんしん」(商公昭48-45285号)
(オ)「安心」(商公昭50-49292号)
また、参考資料(カ)に示すように、自他商品識別機能を有する商標「まかせて」と自他商品識別機能を有する商標「母さん」とが結合した商標「まかせて母さん」(商公昭61-97339号)も、本願商標と事案を同じくしているが、現に登録されている。
このように、過去の登録例に照らしても、商標「まかせて」と商標「安心」とがそれぞれ自他役務識別機能を有していることは明らかであることから、これらを結合した商標「まかせて安心」も自他役務識別機能を有することは明らかである。
したがって、「まかせて安心!」の表示部分は、何ら標語として認識されるべきものではなく、自他役務を識別するための商標として認識されてしかるべきものである。
(2)1997年10月30日現在の「NTT タウンページ 職業別 千代田・中央・墨田・江東・江戸川区版」の[鍵]の広告において、「車、住宅の開錠、錠前の取替え、修理」の業務内容を表した文字とともに本願商標を構成するうちの「まかせて安心!」の文字が使用されているところ、かかる掲載広告の「まかせて安心!」は、参考資料(キ)に示すように、本願出願人の関連・グループ会社である「カギの救急車」が商標として使用しているものであり、参考資料(ク)に示すように、本願出願人が商標として使用している「まかせて安心!」と書体や表示形態を同じくしているものである。
そして、かかる「まかせて安心!」の商標としての表示・使用形態は、本願出願人とその関連・グループ会社だけが行っているものである。
しかも、かかる「まかせて安心!」の表示は、広告表示欄の最上部にひときわ大きく表示しているものであり、業務内容を表した文字とともに使用しているものではない。
したがって、この点からも「まかせて安心!」の表示部分は、これに接した需要者や一般取引者により自他役務を識別するための商標と認識されるものである。
(3)次に、「めざすはくらしの安全販売」の表示部分は、「くらしの安全販売」という出願人の独創的な造語を含有するものであり、かかる「くらしの安全販売」が造語として自他役務識別機能を有することより、全体の「めざすはくらしの安全販売」も自他役務識別機能を有する商標である。
したがって、「めざすはくらしの安全販売」の表示部分は、何ら標語として認識されるべきものではなく、自他役務を識別するための商標として認識されてしかるべきものである。
(4)以上に述べてきたように、本願商標は、少なくとも「まかせて安心!」と「めざすはくらしの安全販売」の表示部分が、それぞれ自他役務識別機能を有するものであることより、全体としても自他役務識別機能を有する商標であって、商標法第3条第1項第6号の規定には該当しないものである。

4.当審の判断
(1)本願商標は、別掲に表示したとおりの上中下三段に表示された極めて冗長にわたる構成からなるものであって、いずれの段の文字についても、その文字が有する意味合いが広告用の宣伝文句としてのみ理解されるものであるから、これをその指定役務に使用しても、これに接する取引者、需要者は、自他役務の識別標識とは認識しないものとみるのが相当であって、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標といわなければならない。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するとした先の拒絶理由(上記2)は、妥当なものであって、これについて述べる請求人の意見(上記3)は、以下の理由により、採用することができない。
(イ)請求人は、「『まかせて安心!』の表示部分は、『まかせて』と『安心』と『!』が一体的に結合されて・・・自他役務識別機能を有する商標である。」「『めざすはくらしの安全販売』の表示部分は、・・・自他役務識別機能を有する商標である。」旨主張している。
しかしながら、本件は、本願商標がその指定役務に使用された場合に、役務等の質、特徴等を簡潔に表し、広告用の宣伝文句として理解され、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができないかが問題にされているのであって、該役務と異なる商品に係る登録商標と登録商標の結合による識別力の有無、或いは識別力のある語を含むものが全体としても識別力を有するか否かは直接関係がない。
そして、先の拒絶理由(上記2)に示したとおり、本願商標を構成するいずれの段の文字についても、上記意味合いの広告用の宣伝文句としてのみ理解されるものであることは、次に示すような業務内容等を端的に表現した文字とともに使用されていることからも認められるものである。
1999年(平成11年)5月6日現在の「NTT タウンページ 職業別 西多摩版」の〔鍵〕の広告において「カギのことなら何んでもおまかせ下さい。/あなたの安心と安全をお守りします」、同日現在の「NTT タウンページ 職業別 武蔵野版」の〔鍵〕の広告において「安心価格でぼくにおまかせ!」、同日現在の「NTT タウンページ 職業別 八王子版」の〔鍵〕の広告において「頼んで安心、技術と信頼の・・・」、同日現在の「NTT タウンページ 職業別 相模、町田、川崎(麻生、多摩区)版」の〔鍵〕の広告において「暮らしに安全をお届けします」、1999年(平成11年)11月5日現在の「NTT タウンページ 職業別 台東、荒川、足立、葛飾区版」の〔鍵〕の広告において「カギのことならまかせて安心・・・」。
(ロ)請求人は、「[鍵]の広告において、『車、住宅の開錠、錠前の取替え、修理』の業務内容を表した文字とともに本願商標を構成するうちの『まかせて安心!』の文字が使用されている・・・、広告表示欄の最上部にひときわ大きく表示しているものであり、業務内容を表した文字とともに使用しているものではない。 」旨主張している。
しかしながら、文字の大きさが他に比して大きいことをもって、商標の使用であるとの主張は採用できないばかりか、本願商標を構成する「まかせて安心!」の文字について、広告用の宣伝文句としてのみ理解されるものであることは上記(イ)のとおりである。また、資料の広告掲載会社が、本願出願人の関連・グループ会社である旨の主張についても、主張のみで立証資料もなく信用性に欠けるものであって直ちに認めることはできない。
(2)以上のとおり、本願商標は商標法第3条第1項第6号に該当するものであるから、これを登録することはできない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲
本願商標

審理終結日 2000-08-08 
結審通知日 2000-08-18 
審決日 2000-09-04 
出願番号 商願平8-147137 
審決分類 T 1 8・ 16- WZ (040)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 岩浅 三彦 
特許庁審判長 為谷 博
特許庁審判官 宮下 行雄
久我 敬史
商標の称呼 マカセテアンシンメザスワクラシノアンゼンハンバイカギノヒャクトーバン、マカセテアンシン、メザスワクラシノアンゼンハンバイ、カギノヒャクトーバン、カギノヒャクジューバン、カギノイチイチゼロバン 
代理人 松尾 憲一郎 
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