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審決分類 |
審判 全部申立て 登録を取消(申立全部取消) Z14 |
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管理番号 | 1021713 |
異議申立番号 | 異議1999-91309 |
総通号数 | 14 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標決定公報 |
発行日 | 2001-02-23 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 1999-10-01 |
確定日 | 2000-07-12 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 登録第4280440号商標の登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 登録第4280440号商標の登録を取り消す。 |
理由 |
本件商標は、別掲に示すとおり、「〜H2O+」(2の数字は半文字下げて表してなる。)「H2O PLUS」(2の数字は英文字の約半分の大きさで表してなる。)及び「エイチツーオー プラス」を三段に表した構成よりなり、平成9年9月26日に登録出願、第14類「貴金属,貴金属製食器,貴金属製くるみ割り器・こしょう入れ・砂糖入れ・塩振出し容器・卵立て・ナプキンホルダー・ナプキンリング・盆及びようじ入れ,貴金属製の花瓶及び水盤,貴金属製針箱,貴金属製宝石箱,貴金属製のろうそく消し及びろうそく立て,貴金属製のがま口及び財布,貴金属製喫煙用具,身飾品,宝玉及びその原石並びに宝玉の模造品,時計,記念カップ,記念たて,キーホルダー」を指定商品として、同11年6月4日に設定登録されたものである。 これに対し、平成12年2月28日付けで要旨次のような取消理由を通知し、期間を指定して意見を提出する機会を与えたが、商標権者からは何らの応答もない。 「登録異議申立人エッチ・ツー・オー・プラス・リミテッド・パートナーシップ(以下、『申立人』という。)の提出に係る甲各号証によれば、申立人は、平成8年3月26日に登録出願、別掲に示すとおり波形記号と「水」の化学記号及びプラス記号とを結合した『〜H2O+』(『2』の数字は『H』と『O』に比し半文字下げて表してなる。)の構成よりなり、第3類『風呂用及びシャワー用ジェル,身体用マッド(泥),コンシーラー,アイクリーム,軽石,バスコンフェティ(風呂用ボンボン),ホットアンドコールドフェイマスクコンプレス,せっけん類,香料類,化粧品,つけづめ,つけまつ毛,かつら装着用接着剤,つけまつ毛用接着剤,洗濯用でん粉のり,洗濯用ふのり,歯磨き,家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜きベンジン,洗濯用漂白剤,つや出し剤,研磨紙,研磨布,研磨用砂,人造軽石,つや出し紙,つや出し布,靴クリーム,靴墨,塗料用剥離剤』を指定商品として、平成11年7月16日に設定登録された登録第4295930号商標(以下、『引用商標』という。)及び別掲に示すとおり『水』の化学記号『H2O』(『H』の文字を細字で表しこれに接するように『O』の文字を図案化した如くに大きく表し、数字の『2』は『H』の文字の約1/4の大きさで表してなる。)と『PLUS』の欧文字とを併記した構成よりなる商標(以下、『引用標章』という。)を、1989年に米国で第1号店を開設して以来、自己の業務に係る化粧品について使用し、かつ、インターネット上の申立人のホームページに当該引用商標及び引用標章を使用した商品(化粧品)を掲載し、日本を含む世界各国の需要者が購入可能となり、それが旅行ガイドブック、雑誌、新聞などに申立人の店舗及び当該商品を紹介する記事として『〜H2O+』、『H2O プラス』、『H2O PLUS』の表示により掲載された結果、本件商標の登録出願時には、既に少なくとも外国において需要者の間に広く認識されていたことが認められる。 しかして、本件商標は、引用商標と引用標章と同じ綴り文字のものを一連にして二段に表し、その下部に『エイチツーオー プラス』の振り仮名又は申立人の商号の略称を表す文字を付加した構成よりなるものであるから、商標権者が本件商標を採択したことは偶然の一致とは認め難いものである。 また、本件商標の指定商品は、申立人の業務に係る商品と密接な関係を有するファッション関連用品、身飾品及び日常生活用品等であって、その取引者、需要者層を共通にするものである。そうとすれば、本件商標は、需要者の間に広く認識されている申立人に係る引用商標及び引用標章と極めて近似した類似の商標であって、商標権者の行為は、申立人に係る引用商標及び引用標章がその指定商品について商標登録されていないことを奇貨として本件商標について商標登録を受けたことは一種の剽窃行為であり、公正な競業秩序を乱すものであって公序良俗に反し、引用商標及び引用標章に化体した顧客吸引力、信用に只乗りし、引用商標及び引用標章の出所表示機能を希釈化させ、さらに、その名声を毀損させる不正の目的(不正な利益を得る目的、他人に損害を加える目的その他の不正の目的)をもって使用するものといわざるを得ない。したがって、この商標登録出願に係る商標は、商標法第4条第1項第19号に該当する。」 そして、上記の取消理由は妥当なものと認められるので、本件商標登録は、この取消理由によって取り消すべきものである。 よって、結論のとおり決定する。 |
別掲 |
別 掲 本件商標 引用商標 引用標章 |
異議決定日 | 2000-05-23 |
出願番号 | 商願平9-162245 |
審決分類 |
T
1
651・
222-
Z
(Z14)
|
最終処分 | 取消 |
前審関与審査官 | 大森 健司 |
特許庁審判長 |
大橋 良三 |
特許庁審判官 |
小池 隆 大渕 敏雄 |
登録日 | 1999-06-04 |
登録番号 | 商標登録第4280440号(T4280440) |
権利者 | 株式会社トップオカモト |
商標の称呼 | エイチツーオープラス、エッチツーオープラス、プラス、エイチツーオオ、エッチツーオオ |
代理人 | 橋場 満枝 |
代理人 | 赤澤 日出夫 |
代理人 | 鳥居 和久 |
代理人 | 石戸 久子 |
代理人 | 鎌田 文二 |
代理人 | 山口 栄一 |