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審判番号(事件番号) | データベース | 権利 |
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取消2012300362 | 審決 | 商標 |
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審決分類 |
審判 全部取消 商50条不使用による取り消し 無効としない 107 |
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管理番号 | 1021626 |
審判番号 | 審判1998-31392 |
総通号数 | 14 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2001-02-23 |
種別 | 商標取消の審決 |
審判請求日 | 1998-12-24 |
確定日 | 2000-08-15 |
事件の表示 | 上記当事者間の登録第2277170号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第2277170号商標(以下、「本件商標」という。)は、昭和63年3月28日に登録出願され、「SKW」の欧文字を横書きしてなり、第7類「建築または構築専用材料、セメント、木材、石材、ガラス」を指定商品として、平成2年10月31日に設定登録がされているものである。 2 請求人の主張の要旨 請求人は、本件商標の登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とするとの審決を求め、その理由を次のように述べている。 本件商標は、その指定商品について商標権者(被請求人)によって、継続して過去3年以内、日本国内において使用された事実が発見できなかった。 したがって、本件商標は、商標法第50条の規定により、その登録は取り消されるべきである。 3 被請求人の答弁の要旨 被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし同第6号証を提出している。 乙第1号証は、被請求人の発行する1998年度版の総合カタログ「’98カネソウ建設用総合器材」である。この総合カタログのINDEX(20頁)に、商品「ステンレス目地付タイル用集水桝蓋」の商標として「SKW」が示されている。該「ステンレス目地付タイル用集水桝蓋」が掲載されている頁(587頁)には、「SKW(P=10)」、「SKW(P=15)」と記載されているが、(P=10)又は(P=15)は、目地ピッチを示すものであり、商標「SKW」で特定される製品群のうちの特定の目地ピッチ群の製品を区別するために付記されているものであって、「SKW」と一体的に商標の一部を構成するものではない。同様に、「SKW-14」、「SKW-2」が記載されている。この「-14」、「-2」は、適用荷重「T-14」と「T-2」を区別するために付記された記号であり、「SKW」と一体的に商標の一部を構成するものではない。このように、乙第1号証の製品カタログには、「ステンレス目地付タイル用集水桝蓋」を示す商標として「SKW」が明瞭に示されている。そして、「ステンレス目地付タイル用集水桝蓋」は、「建築又は構築専用材料」であることは明らかである。このカタログの裏表紙には、「この内容は平成10年4月現在のものです。」と記載されており、審判請求の日の登録前3年以内の使用であることは明らかである。 また、乙第2号証は、1997年度版の総合カタログ「’97カネソウ建設用総合器材」であり、この総合カタログにも同様に掲載されている。 乙第3号証の1〜3は、商標「SKW」を用いた「ステンレス目地付タイル用集水桝蓋」の実際の取り引きの例を示す売掛金明細書兼納品書である。この取引伝票からも明らかなように、商標「SKW」は、建築又は構築専用材料につき審判請求の日の登録前3年以内に使用されているものである。 上述した各使用事実により明らかなように、本件商標は、建築又は構築専用材料につき審判請求の日の登録前3年以内に使用されていることは明らかである。 4 当審の判断 (1)被請求人の提出に係る乙第1号証及び同第2号証は、「’98カネソウ建設用総合器材」或いは「’97カネソウ建設用総合器材」と表示されるとともに「建築・都市景観整備関連製品」と表示されているものであって、これらは被請求人の発行に係る総合カタログと認められるところ、そのINDEXに「SKWステンレス目地付タイル用集水桝蓋」と記載された「ステンレス目地付タイル用集水桝蓋」が掲載されている頁には、一方の商品の写真には「SKW(P=10)」と、他方の写真には「SKW(P=15)」と表示され、その横に小さく「目地ピッチ:10mm」又は「目地ピッチ:15mm」と表示され、また、同頁には構成各部の寸法等とともに「目地ピッチ:P=10mm」、「目地ピッチ:P=15mm」とも記載されている。そして、裏表紙には「この内容は平成10年4月現在のものです。」又は「この内容は平成9年4月現在のものです。」と記載されていることが認められる。 また、乙第3号証の1ないし同号証の3は、被請求人の「売掛金明細書兼納品書控」であって、その品名・サイズ欄には「SKW-2-450(P=15)-b」、「SKW-2-600(P=15)-a」等と記載されているところ、前記総合カタログには、「SKW-2-450(P=10mm)」の如く、注文に際しては目地ピッチを記載するよう付記されており、また、該「売掛金明細書兼納品書」はいずれも平成10年11月の日付が記載されている。 (2)以上の事実によれば、平成9年から同10年にかけて被請求人が取り扱っていた建設用器材の中には「ステンレス目地付タイル用集水桝蓋」が含まれており、この「集水桝蓋」は、集水桝に使用される蓋であること明らかであるから「建築又は構築用の専用材料」であると認めることができる。 そして、上記総合カタログの「ステンレス目地付タイル用集水桝蓋」の掲載頁に記載された「SKW(P=10)」、「SKW(P=15)」の文字は、その体裁からみて商標としての機能を果たすものといえるところ、同頁に「目地ピッチ:10mm」「目地ピッチ:P=10mm」、「目地ピッチ:15mm」「目地ピッチ:P=15mm」と表示されており、同商品は主に建設に関係する専門業者を対象とするものである点を併せ考慮すれば、取引者、需用者は、「(P=10)」又は「(P=15)」の文字部分は目地のピッチ数を表したものと理解するのが自然であるから、「SKW」の文字部分をもって自他商品の識別標識と認識するものと判断するのが相当である。したがって、該カタログに表示された「SKW(P=10)」、「SKW(P=15)」の文字は、本件商標と社会通念上同一性を有するものというべきである。 また、上記売掛金明細書兼納品書によると「ステンレス目地付タイル用集水桝蓋」は、平成10年11月に現に取引されていることが認められる。 (3)そうすると、本件商標は、商標権者により、本件審判の請求の登録前3年以内に、わが国において、本件審判の取消請求に係る指定商品に属する商品について使用されていたものといわなければならない。 したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により取り消すことはできない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2000-02-23 |
結審通知日 | 2000-03-07 |
審決日 | 2000-03-24 |
出願番号 | 商願昭63-35157 |
審決分類 |
T
1
31・
1-
Y
(107)
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最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 市川 久雄、門倉 武則 |
特許庁審判長 |
小松 裕 |
特許庁審判官 |
高野 義三 原 隆 |
登録日 | 1990-10-31 |
登録番号 | 商標登録第2277170号(T2277170) |
商標の称呼 | エスケイダブリュウ |
代理人 | 平木 祐輔 |
代理人 | 安田 徹夫 |
代理人 | 松浦 喜多男 |
代理人 | 岩▲崎▼ 和夫 |