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| 審決分類 |
審判 査定不服 商３条１項３号 産地、販売地、品質、原材料など 登録しない Z09 審判 査定不服 商４条１項１６号品質の誤認 登録しない Z09 |
|---|---|
| 管理番号 | 1021401 |
| 審判番号 | 審判1999-14447 |
| 総通号数 | 14 |
| 発行国 | 日本国特許庁(JP) |
| 公報種別 | 商標審決公報 |
| 発行日 | 2001-02-23 |
| 種別 | 拒絶査定不服の審決 |
| 審判請求日 | 1999-09-08 |
| 確定日 | 2000-07-24 |
| 事件の表示 | 平成10年商標登録願第 49475号拒絶査定に対する審判事件について、次のとおり審決する。 |
| 結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
| 理由 |
1 本願商標 本願商標は、標準文字による旨指定して平成10年6月11日登録出願、「らくらく検算」の文字を書してなり、指定商品については、第9類に属する願書記載の指定商品を、原審における同11年6月28日付並びに当審における同11年9月8日付提出の手続補正書をもって最終的に「理化学機械器具,測定機械器具,配電用又は制御用の機械器具,回転変流機,調相機,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,写真機械器具,映画機械器具,光学機械器具,眼鏡,加工ガラス(建築用のものを除く。),救命用具,電気通信機械器具,レコード,メトロノーム,オゾン発生器,電解槽,ロケット,遊園地用機械器具,スロットマシン,運動技能訓練用シミュレーター,乗物運転技能訓練用シミュレーター,電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気ブザー,乗物の故障の警告用の三角標識,発光式又は機械式の道路標識,鉄道用信号機,火災報知機,ガス漏れ警報器,盗難警報器,事故防護用手袋,消火器,消火栓,消火ホース用ノズル,スプリンクラー消火装置,消防艇,消防車,自動車用シガーライター,保安用ヘルメット,防火被服,防じんマスク,防毒マスク,溶接マスク,磁心,抵抗線,電極,映写フィルム,スライドフィルム,スライドフィルム用マウント,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,ガソリンステーション用装置,自動販売機,駐車場用硬貨作動式ゲート,ウエイトベルト,ウエットスーツ,浮袋,エアタンク,水泳用浮き板,レギュレーター,潜水用機械器具,アーク溶接機,金属溶断機,電気溶接装置,家庭用テレビゲームおもちゃ,検卵器,電動式扉自動開閉装置 」と補正しているものである。 2 原査定の拒絶の理由 原査定は、「本願商標は『たやすいさま』等を意味する『楽々』を平仮名で書した『らくらく』の文字と『計算の結果の正誤を確かめてみること、ためしざん』を意味する『検算』の文字を『らくらく検算』と書してなるものであるから、これをその指定商品中、例えば『計算機能を有する電子計算機・電気計算機・計算尺』等について使用するときは、『煩瑣な操作を伴うことなく、たやすく計算する機能を有する商品』であることを表示するものと理解されるに止まり、単に、その商品の機能、品質、操作性を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定し、さらに前述手続補正書により減縮補正された指定商品についてもなお、「『金銭登録機,硬貨の計数用又は選別用の機械』等の事務用機械器具等について本願商標を使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがある。」旨認定し、本願を拒絶したものである。 3 当審の判断 本願商標は、前記したとおり「らくらく検算」の文字を書してなるものであるところ、構成中前半の「らくらく」の文字部分は「ゆったりしていて安楽なこと。たやすいさま。」を意味する語であり、また、同後半の「検算」の文字部分は「計算の結果の正誤を確かめてみること。ためしざん。」を意味する語であって(株式会社岩波書店発行「広辞苑第五版」)、全体として「簡単に検算ができること(またはそのもの)」の意味合いを容易に感得し得るものである。 ところで、「らくらく〇〇」の如く「らくらく」の文字(語)に商品名又は動作等を表す語を続けることにより、当該商品等の扱いやすさ、至便性又は使い勝手の良さを端的に表現することが普通一般に行われている状況は、例えば各種機械器具の商品分野における以下のようなインターネットホームページ情報によりその一端を窺い知ることができる。 ・らくらくリモコン……いつも使うスイッチだけを大きくした、見やすい使いやすいリモコン(http://www.toto.co.jp/products/revlis/r00003/) ・らくらく道具……安全で便利に使える道具 (http://w3.ccom.or.jp/suncraft/rakuraku/rakuraku.htm) ・らくらく入浴……一人で軽々移動が可能。片手で大変軽く回せる。 (http://www.aizu.ne.jp/~net/mech/nyuyoku.html) ・らくらくハードコピー……画面のハードコピー・ファイルへ保存が簡単に行えるツール(http://www.vector.co.jp/soft/win95/art/se109204.html) ・らくらく偏差……手軽に偏差値を求めてみることができるソフト (http://www.vector.co.jp/soft/win95/edu/se042896.html) ・以上のほか、「らくらく確定申告」、「らくらく宛名印刷」、「らくらく会計」、「らくらく操作!・・・」の如く多種多様の商品分野において普通に使用されている状況が認められる。 また、「検算」の語は、例えばソフトウエア関連機器について、「株売買・検算くん」、「源泉徴収票の検算」の如く、当該商品の計算機能を表示するものとして取引上普通に使用されている状況が認められる。 そして、本願商標の指定商品中には、理化学機械器具、測定機械器具ほか各種の精密、制御又は試験・検査機構を備えた商品が含まれており、これら機器類にその基本機能として計算機能が内蔵されていることは容易に推認し得るところである。 そうとすると、本願商標をその指定商品中の各種計算・検算機能を備えた商品について使用した場合、これに接する取引者、需要者は、前記事情よりして、その商品の品質(機能)、用途を表示したものとして理解するに止まり、自他商品の識別標識とは認識し得ないものというべきであり、また、前記機能を備えた商品以外の商品について使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものといわなければならない。 してみれば、本願商標は商標法第3条第1項第3号および同法第4条第1項第16号に該当するものといわざるを得ないから、これを理由に本願を拒絶した原査定は、妥当であって取り消すことはできない。 よって、結論のとおり審決する。 |
| 別掲 |
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| 審理終結日 | 2000-05-11 |
| 結審通知日 | 2000-05-26 |
| 審決日 | 2000-06-08 |
| 出願番号 | 商願平10-49475 |
| 審決分類 |
T
1
8・
272-
Z
(Z09)
T 1 8・ 13- Z (Z09) |
| 最終処分 | 不成立 |
| 前審関与審査官 | 長沢 祥子 |
| 特許庁審判長 |
原 隆 |
| 特許庁審判官 |
野口 美代子 高野 義三 |
| 商標の称呼 | ラクラクケンザン |
| 代理人 | 丸島 儀一 |