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審決分類 |
審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 登録しない Z19 審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 登録しない Z19 |
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管理番号 | 1021382 |
審判番号 | 審判1999-15657 |
総通号数 | 14 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2001-02-23 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 1999-09-30 |
確定日 | 2000-08-16 |
事件の表示 | 平成 9年商標登録願第163546号拒絶査定に対する審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「ガーデニングテラス」の片仮名文字を標準文字により表してなり、第19類「陶磁製建築専用材料,れんが及び耐火物,プラスチックス製建築専用材料(プラスチック製の壁板・タイル及び床板を除く。),合成建築専用材料,アスファルト及びアスファルト製の建築用又は構築用の専用材料,ゴム製の建築用又は構築用の専用材料,しっくい,石灰製の建築用又は構築用の専用材料,石こう製の建築用又は構築用の専用材料,繊維製の落石防止網,建造物組立てセット(金属製のものを除く。),セメント及びその製品,木材,石材,建築用ガラス,建具(金属製のものを除く。),タール類及びピッチ類,可搬式家庭用温室(金属製のものを除く。),道路標識及び航路標識(金属製又は発光式のものを除く。),石製彫刻,コンクリート製彫刻,大理石製彫刻,石製郵便受け,灯ろう」を指定商品として、平成9年10月1日に登録出願されたものである。 2 原査定の拒絶の理由 原査定は、「本願商標は、指定商品との関係において、いわゆるガーデニング(ベランダ園芸)に使用する商品を認識させるにとどまる『ガーデニングテラス』の片仮名文字を書してなるにすぎない。したがって、本願商標は、例えば、本願指定商品中『ベランダ園芸に使用する露台用の商品』に使用するときは、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断して、本願を拒絶したものである。 3 当審の判断 本願商標は、前記したとおり「ガーデニングテラス」の片仮名文字を横書きしてなるところ、「ガーデニング」の文字(語)と「テラス」の文字(語)を結合したものと認識されるものである。 しかして、例えば、1998年11月11日株式会社岩波書店発行「広辞苑第五版」によると、「ガーデニング」(gardening)は、「園芸。造園。特に自然の風景をそのまま生かしたイギリス風の庭作りをいう。」とされ、1999年1月1日自由国民社発行「現代用語の基礎知識1999」1271頁の「ガーデニング[gardening]」の項には、「インテリア・デザイン(室内デザイン)に次いで、近年、エクステリア・デザイン(屋外デザイン)がさかんになってきた。しかし、一般にはエクステリア・デザインという言い方はせず、ガーデニングという言葉が使われている。大きな庭から、マンションのベランダを使った小さな庭に至るまで、まさにガーデニングが流行となっている。」と記載され、前出の「広辞苑第五版」の「テラス」の項には、「段丘。壇。建物の前面にある、コンクリート・煉瓦などを敷きつめた台状の場所。露台」と記載されていることが認められる。 そうすると、「ガーデニング」の文字(語)と「テラス」の文字(語)を連結した本願商標全体からは「ガーデニングに適したテラス」の意味合いが容易に想起されるものといえる。 このことは、例えば、株式会社ジー・サーチの提供に係る「G-Searchの新聞情報データベース」をみるに、1997年5月29日付日経産業新聞の18頁には、「マンション、ガーデニングを採用、西洋環境開発-東京・綾瀬と横浜市で。」との見出しのもと「・・・テラスやバルコニー、専用庭を植裁するガーデニングを採用したマンションを発売する。」と記述され、1999年7月2日付同新聞の15頁には、「三菱樹脂、英国バルコニー風レンガタイプ床材。」の見出しのもと「三菱樹脂は一日、並べるだけで手軽に英国風テラスやバルコニーの雰囲気を出せるレンガタイプのユニット床材・・・を発売した。」と記述されており、また、いわゆるインターネットにより情報を公開しているサイトをみると、例えば、「ガーデニングテラス」(http://www.nice.co.jp/bukken-detail/yoga/gdn-trs.htm)の見出しのもと、マンションの図と「作りつけのプランターを持つガーデニングテラス/ガーデニング、家庭菜園をお楽しみ下さい。」との紹介がされ、「ガーデニングテラス」と称して、ガーデニングに適したテラスを有するマンションが建築、販売されている事実、及びテラス用レンガタイプのユニット床材が販売されている事実があることからも首肯し得るものである。 上記実情からすれば、本願商標をその指定商品中、例えば「テラス用建築資材」について使用した場合、「ガーデニングに適したテラス用資材」であると容易に理解、認識させるに止まるというのが相当であるから、前記指定商品に使用するときは、結局、本願商標は、商品の品質を表示したものであって、自他商品の識別機能を有しないものといわなければならない。また、これを前記指定商品以外の商品について使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものといわざるを得ない。 したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当し、登録することができない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2000-06-05 |
結審通知日 | 2000-06-16 |
審決日 | 2000-06-27 |
出願番号 | 商願平9-163546 |
審決分類 |
T
1
8・
272-
Z
(Z19)
T 1 8・ 13- Z (Z19) |
最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 三澤 惠美子 |
特許庁審判長 |
大橋 良三 |
特許庁審判官 |
小池 隆 寺光 幸子 |
商標の称呼 | ガーデニングテラス、ガーデニング |
代理人 | 岡村 憲佑 |