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審決分類 審判 査定不服 称呼類似 登録しない 006
管理番号 1006339 
審判番号 審判1997-3621 
総通号数
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2000-06-30 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 1997-03-03 
確定日 1999-05-21 
事件の表示 平成5年商標登録願第21797号拒絶査定に対する審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、別紙に示すとおりの構成よりなり、第6類願書記載の商品を指定商品として、平成5年3月5日登録出願、その後、指定商品については、同8年1月5日付手続補正書をもって「金属製管継ぎ手、金属製フランジ」と補正したものである。
2 引用商標
原査定において、本願商標の拒絶の理由に引用した登録第2214497号商標(以下、「引用商標」という。)は、別紙に示すとおりの構成よりなり、昭和61年6月24日登録出願、第9類「産業機械器具、動力機械器具(電動機を除く)、風水力機械器具、事務用機械器具(電子応用機械器具に属するものを除く)、その他の機械器具で他の類に属しないもの、これらの部品および附属品(他の類に属するものを除く)、機械要素」を指定商品として、平成2年2月23日に設定登録がされ、該登録に係る権利は、現に有効に存続しているものである。
3 当審の判断
本願商標は、別紙に示すとおり、緑色又は青色に着色した欧文書体を中心に構成されてなるものと認められる。
ところで、近時、商業広告におけるレタリングの発達、普及につれて、需要者の注目を惹き、かつ、視覚的効果を持たせる手法として、商標の文字を着色したり、或いはこれら文字又はその一部を図案化するなどして特徴的に表現することが普通に行われているのが実情である。
そこで、本願商標についてみるに、該構成は一見して欧文字の小文字と認められる「i」「n」「o」「c」の字形を肉厚の書体を用いて密着させるように配列し、この内右端の「c」の字形上部位置に、丁度、左端の「i」の字形中のドット(点)部分と対称をなすように、ドット(点)を表してなるものである。そして、これら2個のドット(点)部分のみは青色で表され、それ以外の部分は全て緑色で表されてなるものである。
しかして、該構成は全体が着色されていて、前記した広告的表現手法の一と認められるところ、字体の特徴及び全体に占めるスペース割合からみて、欧文字部分から受ける印象が圧倒的であるのに対し、同右端の青色ドット部分は、それ自体に特別の意味合いを有するものとはいい難く、むしろ、前記広告事情よりして、単なる装飾的、付記的なものとみるのが相当である。
そうとすれば、本願商標に接する取引者、需要者は、構成中の「inoc」の欧文字部分に着目し、該文字より生ずる称呼をもって取引に当たるとみるのが取引の経験則上、相当と認められる。そして、該文字は、特定の意味合いを表現し得ない造語とみられるから、これよりは、わが国において最も一般に親しまれている英語風の読み方をもって「イノック」と読み、その称呼をもって取引に資するとみるのが相当である。
したがって、本願商標からは、「イノック」の称呼を生ずるものといわなければならない。
他方、引用商標は、別紙のとおり「INOX」の欧文字を書してなるところ、該文字は、特定の意味合いを表現し得ない造語とみられるものであるから、これに接する取引者、需要者は、一般に親しまれている英語風の読み方をもって「イノックス」と読み、その称呼をもって、取引に資するとみるのが相当である。
したがって、引用商標からは、「イノックス」の称呼を生ずるとみるのが自然である。
そこで、本願商標より生ずる「イノック」の称呼と引用商標より生ずる「イノックス」の称呼とを比較検討するに、両称呼は、語尾における「ス」の音の有無に差異を有するほか、冒頭から4音目までの「イ」「ノ」「ッ」「ク」の音構成を全て同じくするものである。
しかして、該差異音の「ス」の音は、それ自体響きの弱い無声摩擦音であって、前音の「ク」に吸収され易い音であり、かつ、称呼の識別において常に明瞭に聴取されるものとは限らない語尾に位置することに加え、両称呼の全体の語調がともに中間の「ノ」の音に強くアクセントがかかり、相対的に語尾部の音の響きが弱められる関係上、この音の有無が両称呼の全体に及ぼす影響は決して大きいということはできない。してみれば、それぞれを一連に称呼した場合、両称呼は、全体の語感、語調が極めて近似したものとなり、彼此聴き誤るおそれがあるものといわなければならない。
そして、両商標は、ともに造語であって特定の意味合いを生じないから、観念上、両者を区別し得るとする事情は見出せない。また、本願商標の指定商品とする商品分野にあっては、電話等口頭による商取引も普通に行われるところであって、商標の呈する外観構成のみをもって取引に資されるとする事情も見出せない。
してみれば、本願商標は、外観、称呼及び観念の各点より総合勘案するに、引用商標と相紛れるおそれのある類似の商標とみるのが相当であり、かつ、本願商標の指定商品は、引用商標の指定商品中に包含されるものであるから、結局、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものといわなければならない。
したがって、本願商標を前記法条の規定に該当するとして拒絶した原査定は妥当であって、取り消すべき限りでない。
なお、請求人は、平成9年6月30日付手続補正書中の請求理由において、引用商標に対し不使用に基づく取消審判の請求を行う用意がある旨述べているが、その後相当期間を経過した現在に至るも未だ該事実は認められず、また、該権利に関し、権利変動等の事実も認められないので、これ以上本件の審理を遅滞させる事情は存しないものと判断し、審理を終結した。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別紙


審理終結日 1999-02-05 
結審通知日 1999-03-09 
審決日 1999-03-19 
出願番号 商願平5-21797 
審決分類 T 1 8・ 262- Z (006 )
最終処分 不成立  
前審関与審査官 中束 としえ竹内 弘昌 
特許庁審判長 原 隆
特許庁審判官 澁谷 良雄
寺光 幸子
商標の称呼 1=イノ+ツク 2=アイノ+ツク 
代理人 野中 誠一 
代理人 福島 三雄 
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