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審決分類 審判 全部取消 商50条不使用による取り消し 無効としない 132
管理番号 1002988 
審判番号 審判1997-4826 
総通号数
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2000-03-31 
種別 商標取消の決定 
審判請求日 1997-03-28 
確定日 1999-09-27 
事件の表示 上記当事者間の登録第1865436号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。
理由 1 本件商標
本件登録第1865436号商標(以下「本件商標」という。)は、「HABA」の文字と「ハーバー」の文字とを上下二段に書してなり、昭和58年4月11日に登録出願、第32類「加工食料品、その他本類に属する商品」を指定商品として、同61年5月30日に登録、その後、平成9年3月11日に商標権存続期間の更新登録がなされ、現在有効に存続しているものである。
2請求人の主張
請求人は、「本件商標の登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする」旨の審決を求め、その理由を次のように述べている。
本件商標は、その指定商品のいずれの商品についても継続して3年以上、日本国内において使用された事実が存しないから、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。
また、請求人が出願する平成7年商標登録願第3027号及び同第3028号は、本件商標により平成8年11月29日に拒絶理由通知を受けており、請求人は、本件取消審判を請求する法律上の利益を有するものである。
3 被請求人の答弁
被請求人は、「本件審判請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とする」との審決を求めると答弁し、その理由を次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし同第8号証を提出している。
(1)本件審判の請求の登録前3年以内に、日本国において通常使用権者が指定商品について本件商標の使用をしていたものであるから、本件審判請求は、理由がなく却下されるべきものである。
(2)被請求人、即ち本件商標権者である小柳昌之は、株式会社ハーバー研究所(以下「ハーバー研究所」という。)の代表取締役であり(乙第1号証)、同社に対し本件商標を始め同人所有の全商標権について通常使用権を許諾しているものである。
(3)通常使用権者・ハーバー研究所は、HEALTH CARE SERIESと銘打って各種健康食品(加工食品)を製造販売している。
商標の使用に係る商品は、「HABAPERFEC C×B」(ビタミンC,B配合粒状食品)、「HABAPERFEC 1500 C×B」(ビタミンC,B配合顆粒食品)、「HABASQUALENE純海」(鮫の肝油の精製粒状食品)、「HABAPERFEC E×A」(ビタミンC,B配合粒状食品)、「にんじん家族」(にんじん粉末食品)、「TETSUBUN GUMI」(鉄分含有粒状食品)(乙第2号証ないし同第5号証)で、これらの商品の包装には、いずれも本件商標「HABA」が使用されている。
以上の商品が販売されている証拠として乙第6号証伝票(受領書)を添付する。
(4)以上に示すように本件商標は、本件審判の請求の登録前3年以内に、指定商品について使用されているものであるから、本件審判請求は理由がなく、却下されるべきである。
4 当審の判断
よって、本件審判を請求することについて請求人と被請求人との間において利害関係の有無につき争いがないので、本案に入って判断する。
被請求人が提出した各証拠をみるに、乙第1号証は、ハーバー研究所に関する平成9年6月2日付け発行の登記簿謄本であって、これの1役員に関する事項」欄に「代表取締役 小柳昌之 東京都北区中里2丁目16番6-501号」が掲載されていることから、被請求人が主張するようにハーバー研究所に本件商標の通常使用権を許諾していたものと認めることができる。
乙第2号証は、ハーバー研究所発行の「カタログ情報誌1996No.51」であって、同第22頁中段に「ハーバーのパーフェクトE×Aは、バランスよく両者を組み合わせ、相乗効果も期待できます。」の記載があって、その商品の写真が掲載されていること、同第23頁上段から中段にかけて「ハーバーの鉄分グミは、体内吸収が良く、胃腸にもやさしい原材料としてヘム鉄を使用。」の記載があって、その商品の写真が掲載されていること、同頁中段に「ハーバーは、にんじん1本分相当のべ一タカロチンをキャロットグミ3〜4粒に配合。鉄分グミと一緒に美容・健康をサポートします。」の記載があって、その商品の写真が掲載されていること、同第32頁に縦書きで「美味しさ手軽さに工夫をこらした栄養補助食品。」と記載されており、上記「HABAPERFECT E×A(パーフェクト E×A)」(申込番号3312)の商品説明とその商品の写真が掲載されていること、同頁に「HABAPERFECT 1500 C×B(パーフェクト 1500 C×B)」(申込番号3206)の商品説明とその商品の包装箱に「HABA」と記載していること、同第33頁に上記「TETSUBUN GUMI(鉄分グミ)」(申込番号6503)及び「CARROT GUMI(にんじん家族 キャロットグミ)」(申込番号6226)の商品説明とその包装袋に「HABA」と記載されていること、「ALOEVERA(アロエベラ)」(申込番号6311)の商品説明とその商品の写真が掲載されていることが認められる。
乙第3号証は、株式会社婦人画報社が1996年5月10日に発行した雑誌「別冊25ansヴァンサンカン How to Make up No.21」(写し)であって、第163頁に「ハーバー研究所/鉄分グミ150g¥1,000」の記載、「これはグレープの味で仕事中でも食べやすい。1粒0.9mgの鉄分含有」の記載及びその商品の包装袋に「HABA」の記載があることが、乙第4号証は、株式会社学習研究社が1996年10月1日に発行した雑誌「SIGN[サイン]」(写し)であって、第118頁に「パーフェクトE×A ¥5,000」の記載とその商品の容器の写真及び「アロエバラ¥4,500/ハーバー研究所」の記載とその商品の容器の写真がそれぞれ掲載されており、各容器に「HABA」の記載があること、そして、これら乙第2号証ないし第4号証によれば、本件商標を構成する「HABA」の文字あるいは「ハーバー」の文字がハーバー研究所の販売に係る前記商品名「HABAPERFECT E×A(パーフェクト E×A)」「HABAPERFECT 1500 C×B(パーフェクト 1500 C×B)」「スクアレン純海」及び「TETSUBUN GUMI(鉄分グミ)」(商品「ビタミンC,B配合粒状食品」「ビタミンC,B配合顆粒食品」「鮫の肝油の精製粒状食品」「鉄分含有粒状食品」)に使用されていたことが認められるものであって、これらの商品は、ビタミンC,Bを配合したもの、鮫の肝油の精製したものあるいは鉄分を含有したものを原材料とするものであり、かつ、一般消費者等を需要者とすること等がら、本件商標の指定商品中の「加工食料品」に属する商品と認められるものである。
乙第6号証は、ハーバー研究所が1996年6月27日、同年7月9日、同年11月7日にそれぞれ発行した株式会社ワンズワンズ(東京都渋谷区神宮前3-38-11原宿ロイヤルビル5E在)、矢島かず江(東京都板橋区徳丸5-25-18在)、藤田政幸(横浜市都筑区茅ヶ崎南5-25-11在)にそれぞれ宛てた受領書(写し)であって、商品名欄及び数量欄にそれぞれ「C×B300粒 3」「E×A 120粒II 3」「アロエベラ 110粒 3」「鉄分グミ90粒II 6」「鉄分グミ30粒II 10」「C×B300粒 2」「EXA 120粒II 1」「鉄分グミ90粒II 2」「純海200粒II 1」「にんじん家族 グミ約60粒 2」及び「鉄分グミ90粒II 2」と記載されていること、そして、同号証によれば、ハーバー研究所の販売に係る上記商品名「HABAPERFECT E×A(パーフェクト E×A)」「HABAPERFECT 1500 C×B(パーフェクト 1500 C×B)」「スクアレン純海」及び「TETSUBUN GUMI(鉄分グミ)」(商品「ビタミンC,B配合粒状食品」「ビタミンC,B配合顆粒食品」「鮫の肝油の精製粒状食品」「鉄分含有粒状食品」)が本件取消審判の予告登録(平成9年4月23日)前3年以内の平成8年6月ないし同年11月の間に取引されていたことを認めることができる。
以上の事実を総合し判断すると、本件取消審判の予告登録前3年以内に日本国内において、本件商標の通常使用権者であるハーバー研究所は、本件商標と社会通念上同一のものいえる商標を指定商品中の「加工食料品」に含まれるものと認められる商品「ビタミンC,B配合粒状食品、ビタミンC,B配合顆粒食品、鮫の肝油の精製粒状食品、鉄分含有粒状食品」に使用していたものと認めることができる。
したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、取り消すことができない。
そして、請求人は、被請求人の答弁に対して、何ら弁駁していない。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 1999-04-09 
結審通知日 1999-04-20 
審決日 1999-04-21 
出願番号 商願昭58-32202 
審決分類 T 1 31・ 1- Y (132 )
最終処分 不成立  
前審関与審査官 須藤 昌彦 
特許庁審判長 沖 亘
特許庁審判官 小林 由美子
鈴木 斎
登録日 1986-05-30 
登録番号 商標登録第1865436号(T1865436) 
商標の称呼 1=ハ-バ- 2=ハバ 
代理人 服部 順二 
代理人 松田 省躬 

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