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審決分類 審判 一部取消 商50条不使用による取り消し 無効としない W21
管理番号 1380048 
審判番号 取消2018-670040 
総通号数 264 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2021-12-24 
種別 商標取消の審決 
審判請求日 2018-10-05 
確定日 2021-09-08 
事件の表示 上記当事者間の国際登録第1217328号商標の商標登録取消審判事件についてされた平成31年2月4日付け審決に対し、知的財産高等裁判所において審決取消しの判決(令和元年(行ケ)第10078号、令和2年1月28日判決言渡)があったので、さらに審理の上、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。
理由 第1 本件商標
本件国際登録第1217328号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおりの構成よりなり、平成25年(2013年)12月18日に国際商標登録出願、第21類「Utensils and containers for household or kitchen use;brushes(except paintbrushes);bottles;glasses(receptacles)」を含む第3類、第5類、第11類、第21類、第29類、第41類、第42類及び第44類に属する国際登録に基づく商標権に係る商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成27年10月2日に設定登録されたものである。
そして、本件審判の請求の登録は、平成30年10月19日である。
なお、本件審判の請求の登録前3年以内の平成27年10月19日から同30年10月18日までの期間を以下「本件要証期間」という場合がある。
第2 事件概要
1 請求人は、平成30年10月5日付けで本件商標の指定商品及び指定役務中、第21類「Utensils and containers for household or kitchen use;brushes(except paintbrushes);bottles;glasses(receptacles)」について登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、不使用による取消審判(審判2018-670040号)を請求し、その理由として、本件商標は、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれもが請求に係る商品についての登録商標の使用をしていないものであるから、商標法第50条第1項の規定により、その登録は取り消されるべきである旨主張した。
2 被請求人は、上記1の請求に対し、答弁しなかった。
3 当審は、平成31年2月4日付けで被請求人は、本件審判の請求に対し、答弁していないから、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、その登録を取り消すべきものである旨の審決をした。
4 被請求人は、上記3の審決に対する審決取消請求事件(令和元年(行ケ)第10078号)において、本件商標は、本件請求に係る指定商品のうち「Utensils and containers for household or kitchen use」(家庭用または台所用の器具)、「bottles」(瓶)及び「glasses(receptacles)」(ガラス製容器)(以下これらをまとめて「使用商品」という。)について、本件要証期間に、日本国内において商標権者によって使用されたというべきであると主張し証拠を提出した。
5 被請求人は、当審に対し令和2年10月30日付け回答書において、乙第1号証ないし乙第42号証を提出した。
第3 当審の判断
1 認定事実
被請求人が提出した証拠によれば、以下の事実を認定することができる。
(1)ランジュビオは、フランスに在住する日本人Aが運営するオンラインショップであり、日本語で運営され、日本向けに商品販売を行っている(乙7、乙38)。
(2)Aは、氏名のアルファベット表記としてAを用いている(乙40、乙41)。
(3)被請求人は、Aに対し、2013年(平成25年)から、本件商標を付した瓶やスパチュラ(化粧品や料理に用いる「へら」)を含むさまざまな製品を販売してきた。この販売に当たり、被請求人は、Aがランジュビオを運営していることを認識していた(乙41)。
(4)本件要証期間中の2016年(平成28年)3月1日、被請求人はプラスチック製の瓶及びガラス製の容器をAに販売した(乙12、乙17、乙18)。
(5)本件要証期間中の2016年(平成28年)年2月から2018年(平成30年)8月までの間のランジュビオのウェブページには、被請求人製品である瓶やガラス製容器が販売商品として掲載され、日本円で価格が表示されている(乙21?乙26)。
(6)本件要証期間中の2016年3月のランジュビオのウェブページには、被請求人製品であるスパチュラが販売商品として掲載され、用途の一つとして「お料理に」と記載され、日本円で価格が表示されている(乙19、乙20)。
(7)被請求人が販売する製品の本体又は包装には、本件商標が直接表示されるか、本件商標を表示したタグ又はラベルが付されるかしている(乙27、乙28、乙39の1?10)。
2 上記1の各事実を総合すると、被請求人は、ランジュビオに対し、日本において消費者に販売されることを認識しつつ本件商標を付して使用商品を譲渡し、ランジュビオは、本件要証期間中に、本件商標を付した状態で日本の消費者に対して使用商品を譲渡した事実を推認することができるし、少なくとも、ランジュビオが譲渡のための展示したことは明らかである。
かかる事実によれば、本件商標は、本件要証期間内に、商標権者である被請求人によって、日本国内で、使用商品に、使用されたものと評価することができる。
そして、上記行為は、商標法第2条第3項第2号の「商品又は商品の包装に標章を付したものを譲渡し、引き渡し、譲渡若しくは引き渡しのために展示する行為」に該当する。
3 まとめ
以上のとおり、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者が、その請求に係る指定商品について、本件商標を使用していたことを証明したといえる。
したがって、本件商標の登録は、本件審判の請求に係る指定商品について、商標法第50条の規定により、取り消すことができない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 【別記】

審理終結日 2021-03-18 
結審通知日 2021-03-24 
審決日 2021-04-30 
審決分類 T 1 32・ 1- Y (W21)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 阿曾 裕樹 
特許庁審判長 齋藤 貴博
特許庁審判官 小松 里美
小俣 克巳
登録日 2013-12-18 
商標の称呼 アロマゾーン、ゾーン、エキスパートナチュレルエンソワンアンドボーテ、エキスパートナチュレルエンソワンボーテ、エキスパートナチュレル、ナチュレル、エンソワンアンドボーテ、エンソワンボーテ、エンソワン、ソワン、ボーテ、ビューテ、ビュート 
代理人 山崎 和香子 
代理人 アインゼル・フェリックス=ラインハルト 
代理人 特許業務法人三枝国際特許事務所 
代理人 前川 純一 
代理人 森田 拓 

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