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この審決には、下記の判例・審決が関連していると思われます。
審判番号(事件番号) データベース 権利
無効2018890005 審決 商標
無効2017890011 審決 商標
無効2020890039 審決 商標

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審決分類 審判 査定不服 商4条1項15号出所の混同 取り消して登録 W25
管理番号 1377959 
審判番号 不服2020-17242 
総通号数 262 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2021-10-29 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2020-12-16 
確定日 2021-09-16 
事件の表示 商願2019-91271拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、「LA LA LAND」の文字を標準文字で表してなり、第25類「被服,子供服,スウェットシャツ,スウェットパンツ,スキージャケット,スキーズボン,オーバーコート,トッパーコート,マント,レインコート,セーター,チョッキ,開きんシャツ,ブラウス,ポロシャツ,ジャンパードレス,ドレス,パーカー,半ズボン,寝巻き類,ナイトガウン,ネグリジェ,パジャマ,バスローブ,下着,シュミーズ,ペチコート,水泳着,水泳帽,水泳パンツ,水泳用トランクス,ズボン下,スリップ,キャミソール,タンクトップ,ティーシャツ,レオタード,ワイシャツ類及びシャツ,和服,アイマスク,エプロン,スカーフ,ネックスカーフ(マフラー),マフラー,耳覆い,ソックス,手袋,指なし手袋,レッグウォーマー,シャワーキャップ,帽子,バイザー(帽子),ベール,ベレー帽,履物,革靴,サンダル靴,スニーカー,婦人靴,防寒靴,幼児靴,ガロッシュ,運動用特殊靴,サッカー靴,スノーボード用靴,体操用靴,運動用特殊衣服,リストバンド,スキー用手袋,ヘッドバンド(運動競技用),サーフィン用ウェットスーツ,ゴルフ靴,サンダル靴及びサンダルげた,履物及び運動用特殊靴,運動靴及び運動用特殊靴」を指定商品として、令和元年7月1日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、『LA LA LAND』の文字を標準文字で表してなるところ、デイミアン・チャゼル氏が監督し、ブラック・レーベル・メディア他4社(以下『引用映画製作会社』という。)が共同製作した映画であり、2016年に公開されたアカデミー賞受賞の映画のタイトル(題名)として、本願商標の登録出願前から需要者・取引者の間に広く認識されている商標『LA LA LAND』(以下『引用標章』という。)と酷似するものである。そうすると、本願商標をその指定商品に使用するときは、それがあたかも引用映画製作会社と組織的・経済的に何らかの関係がある者の業務に係る商品であるかのように、商品の出所について混同を生じさせるおそれがある。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断
(1)本願商標について
本願商標は、前記1のとおり、「LA LA LAND」の文字を標準文字で表してなるところ、当該文字は、「夢の国」、「ロサンゼルス」の意味を有する英語(「ジーニアス英和辞典第5版」大修館書店)である。
(2)引用標章の著名性について
「LA LA LAND」の文字からなる引用標章は、2016年(平成28年)に米国で公開、我が国では、平成29年に公開され、第89回アカデミー賞(米国)において13部門でノミネートを受け、6部門を受賞したミュージカル映画のタイトルであること、当該映画を内容とするDVD等が販売されていることは認められるものの、当該映画がシリーズ化されて長年親しまれているというような実情はなく、引用標章の使用期間や引用標章が、どのような商品・役務について、どのように使用されているのかというような、具体的な引用標章の使用状況を確認することもできない。
そうすると、引用標章は、米国のミュージカル映画のタイトルとして一定程度知られているとしても、引用映画製作会社の業務に係る商品又は役務を表示するものとして、我が国における取引者、需要者の間に広く認識されていたものと認めることはできない。
(3)商標法第4条第1項第15号の該当性について
ア 引用標章は、前記(2)のとおり、引用映画製作会社の業務に係る商品又は役務を表示するものとして、我が国における取引者、需要者の間に広く認識されていたものと認めることはできないものである。
イ 本願商標と引用標章とは、欧文字のつづりを共通にするものであるから類似性の程度は高い。
ウ 引用標章を構成する「LA LA LAND」の文字は、前記(1)のとおり、「夢の国」、「ロサンゼルス」の意味を有する英語であるから、独創性が高いものということはできない。
エ 前記(2)のとおり、引用標章の商品又は役務についての使用状況を把握することはできないから、本願の指定商品と引用標章の使用に係る商品・役務の関連性の程度については判断することができない。
以上のことからすると、本願商標と引用標章とは、類似性の程度は高いといえるものの、引用標章を構成する文字は、独創性が高いものとはいえず、引用標章は、引用映画製作会社の業務に係る商品又は役務を表示するものとして、広く認識されているということはできないものというのが相当である。
してみれば、本願商標は、これをその指定商品に使用しても、取引者、需要者をして引用標章を連想又は想起させることはなく、その商品が引用映画製作会社又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのように、その商品の出所について混同を生ずるおそれはないものというべきである。
(4)まとめ
以上のとおり、本願商標が商標法第4条第1項第15号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲

審決日 2021-08-30 
出願番号 商願2019-91271(T2019-91271) 
審決分類 T 1 8・ 271- WY (W25)
最終処分 成立  
前審関与審査官 上山 達也白鳥 幹周 
特許庁審判長 中束 としえ
特許庁審判官 杉本 克治
黒磯 裕子
商標の称呼 ララランド、ララ、ランド 
代理人 生田 哲郎 

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