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審決分類 |
審判 査定不服 外観類似 登録しない W20 審判 査定不服 観念類似 登録しない W20 審判 査定不服 称呼類似 登録しない W20 |
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管理番号 | 1375166 |
審判番号 | 不服2020-9150 |
総通号数 | 259 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2021-07-30 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2020-07-01 |
確定日 | 2021-06-11 |
事件の表示 | 商願2018-26956拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第20類「椅子類」を指定商品として、平成30年3月7日に登録出願されたものである。 2 原査定の拒絶の理由の要点 (1)原査定は、「本願商標は、次の(2)の登録第6009522号商標(以下『引用商標』という。)と類似の商標であって、その商標登録に係る指定商品と同一又は類似の商品について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。 (2)引用商標 引用商標は、「レジェンダ(LEGGENDA)」の文字を標準文字で表してなり、平成29年9月4日に登録出願され、第20類「家具,テレビジョン受信機載置台,テレビスタンド」を指定商品として、同30年1月5日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。 3 当審の判断 (1)本願商標について 本願商標は、別掲のとおり、「Legenda」の欧文字を特段のデザイン化もされていない平易な書体により表してなるところ、当該文字は、「聖徒伝」(西和辞典増訂版 白水社)を意味するスペイン語ではあるものの、我が国において一般に親しまれた語とはいえないことから、この文字に接する取引者、需要者が、直ちに特定の意味合いを理解するとはいい難い。してみれば、当該文字は、特定の意味合いを想起させることのない一種の造語と認識されるものであるから、本願商標は、特定の観念を生じないものである。 そして、本願商標のように特定の意味合いを想起させない欧文字からなる商標を称呼するときは、我が国で広く親しまれている英語風又はローマ字風の発音をもって称呼されるのが一般的といえるところ、「伝説」を意味する英語の「legend」を「レジェンド」と発音するのに倣って、本願商標からは、「レジェンダ」の称呼が生じるほか、「レゲンダ」の称呼が生じ得るとみるのが相当である。 (2)引用商標について 引用商標は、前記2(2)のとおり、片仮名と括弧書きの欧文字を横書きした「レジェンダ(LEGGENDA)」の構成からなるところ、後半の括弧書きされた欧文字部分は、前半の片仮名を欧文字で表したものと容易に理解されるものである。 そして、その構成中、「レジェンダ」の文字は、既成の語として辞書等に載録されておらず、また、「LEGGENDA」の文字は、5文字目のEにアクセント記号をつければ「伝説」(伊和中辞典 小学館)を意味するイタリア語ではあるものの、我が国において一般に親しまれた語とはいい難く、特定の意味合いを想起させることのない一種の造語と認識されるものであるから、引用商標は、特定の観念を生じないものである。 また、一般に、片仮名に続けて括弧書きで欧文字を併記した商標の構成において、その仮名文字部分が欧文字部分の称呼を特定すべき役割を果たすものと無理なく認識できるときは、仮名文字部分より生じる称呼が、その欧文字部分より生じる自然の称呼とみるのが相当であるから、引用商標からは、「レジェンダ」の称呼のみを生じるものである。 (3)本願商標と引用商標との類否について 本願商標と引用商標は、いずれも「レジェンダ」の称呼を生じるから、称呼を共通にするものである。 また、両商標は、いずれも特定の観念を生じないから、観念において比較することはできないものである。 そして、欧文字のみからなる本願商標と、片仮名と括弧書きの欧文字を横書きしてなる引用商標とは、構成上の差異を有するものであるが、いずれも平易な書体からなるものであり、本願商標の「Legenda」の文字と、引用商標の「LEGGENDA」の文字部分とは、2文字目以下の表記が大文字か小文字かの差異及び中間における「G(g)」の文字が一つであるか二つ連続するかの差異にすぎないから、両者は、外観において、近似した印象を与えるものである。 以上によれば、本願商標と引用商標とは、観念において比較できないとしても、外観において近似した印象を与え、「レジェンダ」の称呼を共通にするものであるから、これらの外観、称呼、及び観念によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合勘案すれば、両商標は相紛れるおそれのある類似の商標というのが相当である。 (4)本願商標の指定商品と引用商標の指定商品との類否 本願商標に係る指定商品は、前記1のとおり「椅子類」であるところ、当該商品は、引用商標に係る指定商品「家具,テレビジョン受信機載置台,テレビスタンド」と同一又は類似する商品である。 (5)請求人の主張について ア 請求人は、引用商標の欧文字部分「LEGGENDA」は「G」を二文字続けて記載していることから、促音を表し「レッゲンダ」の称呼が生じ、引用商標全体から生じる称呼「レジェンダレッゲンダ」又は「レジェンダレジェンダ」は語呂良く一連に称呼可能なものであって、「レジェンダ」の称呼が単独で生じるとは考え難い旨、主張している。 しかしながら、たとえ、「LEGGENDA」の文字から、「レッゲンダ」の称呼を生じ得るとしても、前記(2)のとおり、仮名文字部分が欧文字部分の称呼を特定すべき役割を果たすものと無理なく認識できるときは、仮名文字部分より生じる称呼が、その欧文字部分より生じる自然の称呼とみるのが相当であることよりすれば、引用商標からは、「レジェンダ」の称呼のみを生じるものである。 イ 請求人は、過去の審決例及び登録例を挙げて、本願商標もこれらと同様に登録されるべきである旨、主張している。 しかしながら、請求人の挙げるこれらの審決例や登録例は、構成する文字のつづりが異なる商標における類否判断であって、本願商標のように、「G(g)」の文字が一つであるか二つ連続するかのような商標における類否判断とは事案を異にするものであり、かつ、具体的事案の判断においては、過去の登録例に拘束されることなく判断されるべきである。 ウ よって、請求人の主張は、いずれも採用できない。 (6)まとめ 以上のとおり、本願商標は、引用商標と類似する商標であって、その指定商品も、引用商標の指定商品と同一又は類似するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲(本願商標) |
審理終結日 | 2021-03-25 |
結審通知日 | 2021-03-31 |
審決日 | 2021-04-21 |
出願番号 | 商願2018-26956(T2018-26956) |
審決分類 |
T
1
8・
263-
Z
(W20)
T 1 8・ 262- Z (W20) T 1 8・ 261- Z (W20) |
最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 大井手 正雄、豊田 純一 |
特許庁審判長 |
中束 としえ |
特許庁審判官 |
馬場 秀敏 黒磯 裕子 |
商標の称呼 | レジェンダ |
代理人 | 高柴 忠夫 |
代理人 | 松沼 泰史 |