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審決分類 審判 全部無効 商4条1項15号出所の混同 無効としない W37
審判 全部無効 商4条1項19号 不正目的の出願 無効としない W37
管理番号 1375093 
審判番号 無効2020-890073 
総通号数 259 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2021-07-30 
種別 無効の審決 
審判請求日 2020-10-07 
確定日 2021-05-24 
事件の表示 上記当事者間の登録第5798166号商標の商標登録無効審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。
理由 1 本件商標
本件登録第5798166号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおり「洗車の国」の文字を横書きしてなり、平成27年5月21日に登録出願、第37類「洗車施設の提供,自動車・二輪自動車の洗車,自動車の洗車に関する情報の提供,コイン作動式洗車機の貸与,コイン作動式洗車施設の提供,洗車機の貸与,洗車機の貸与に関する情報の提供,洗車装置の貸与」を指定役務として、同年9月14日に登録査定、同10月9日に設定登録されたものである。

2 引用商標
請求人が本件商標の登録無効の理由に引用する登録第5294368号商標(以下「引用商標」という)は、別掲2のとおりの構成よりなり、平成20年11月21日に登録出願、別掲3のとおりの第1類、第3類、第21類及び第35類に属する商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同21年12月4日に登録査定、同22年1月15日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 請求人の主張
請求人は、本件商標の登録を無効とする、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第67号証を提出した。
(1)請求人の概要、沿革等
請求人は、1997年に、カークリーニングショップ「フィルムハウス」として創業された企業であり(甲3)、現在、自動車の洗車・コーティング・カーフィルム等の施工の他、洗車用ケミカル製品等の開発・製造販売を行う企業である(甲4)。
また、請求人は、令和2年4月30日時点で、世界全35か国に洗車用ケミカル製品等の販売と洗車サービスの提供を行っており、現地パートナーと協力し、世界中に約800店舗、働く職人は約16,000人を数えるに至っている(甲5)。
請求人は、海外展開及び現地における人材育成にも注力しており、現在、請求人の製造する各種カーケア商品及び洗車等の施工技術は、高品質な商品・サービスを求める富裕層をはじめ、世界中の自動車ユーザーに愛好されている(甲3?甲39)。
(2)商標法第4条第1項第15号該当性について
ア 商標の類似性の程度
(ア)引用商標について
引用商標は、左側に「幾何学図形」、右側上段に「洗車の王国」の漢字並びに平仮名、及び下段に「CLEAN YOUR CAR.JP」の欧文字を配してなる商標であり、文字要素についてみると、右側上段の「洗車の王国」の文字が、下段の欧文字のフォントと比べて数倍の大きさで表されている。このような表示態様であることを考慮すると、引用商標は、常に全体が一体不可分にて認識されるべき態様とは認め難いものである。
また、引用商標の構成中前半の「洗車」は「車その他の汚れを洗い落とすこと」(甲40)等を意味する日本語である。そして、同後半の「王国」は、「王を主権者とする国」等を意味する日本語である(甲41)。
(イ)引用商標の構成中「洗車の王国」は要部足り得るか
引用商標の構成中「洗車の王国」は、「洗車」の語と「王国」の語とを格助詞「の」で結合し一体不可分に表したものであるところ、該文字部分のみを取っても、一般的にはあまり結び付かない言葉同士を組み合わせた、創作的な商標(造語商標)であると認められる。
すなわち、当該「洗車の王国」の文字部分が、自他商品役務識別機能を備えていることは明らかである。
また、引用商標の構成中「洗車の王国」の文字部分は、下方に表された「CLEAN YOUR CAR.JP」の欧文字と比較して著しく大きく表されている。
このように、「洗車の王国」の文字が自他商品役務識別機能を備えている点、及び、引用商標の表示態様等を考慮すると、「洗車の王国」の文字部分は、それ自体、引用商標の要部として、需要者等に強く支配的な印象をもたらすものと認められる。
(ウ)本件商標と引用商標の構成中「洗車の王国」の類似性
本件商標「洗車の国」と引用商標の構成中の要部「洗車の王国」とは、確かに、漢字「王」の有無の点で相違する。
しかしながら、「車その他の汚れを洗い落とすこと」等を意味する「洗車」の語と、「王を主権者とする国」を意味する「王国」は、前記のとおり、本来結び付きにくい関係の言葉同士であり、引用商標は、これらを格助詞「の」を介して一体不可分に表した構成よりなるものである。また、本件商標中の「国」の語は、引用商標中の「王国」を包含する概念である。
それぞれ一般的には「洗車」の語とともには使用され得ない語であることは明らかであることよりすれば、本件商標「洗車の国」及び引用商標「洗車の王国」は、本件商標の指定役務に係る取引者・需要者等が時と場所を異にしてこれらに接した場合、互いの業務に係る商品又は役務の出所について混同を生ずるおそれがあるというべきである。
なお、わが国の商標登録例をみると、例えば、「光の王国」と「ひかりのくに」といった併存登録例が散見されるが、これらは「光(ひかり)」という抽象的な概念に係る語と「の王国(又は『国』)」の語を組み合わせたものであり、引用商標及び本件商標とは、構成を異にするものである。
これに対して、引用商標及び本件商標における「洗車」のように、特定かつ具体的な「商品又は役務の普通名称」等と、「の王国」又は「の国」等を組み合わせた構成の結合商標については、第三者の手で併存登録されていない(甲44?甲52)。
イ 引用商標の周知度
請求人は、国内外において「洗車のエキスパート」として、洗車・コーティング用品等の販売、及び洗車等サービスの提供を長年行ってきた結果、請求人の社名「株式会社洗車の王国」及びそのハウスマークに相当する引用商標は、本件商標の出願日である「2015(平成27)年5月21日」よりも前に、本件指定役務「洗車施設の提供,自動車・ニ輪自動車の洗車」等の取引者・需要者の間に広く認識されていたことが推認されるものである(甲4、甲53?甲56)。
ウ 引用商標は、造語よりなるものであるか、又は構成上顕著な特徴を有するものであるか
引用商標「洗車の王国」は、漢字「洗車」及び「王国」の各語を、格助詞「の」で結合し、一体不可分に表した構成よりなるところ、該商標は、請求人の創作に係る造語よりなるものである。
エ 引用商標は、引用商標権者のハウスマークであるか
引用商標「洗車の王国」は、請求人「株式会社洗車の王国」の商号の一部であって、本件審判請求人のハウスマーク(社標)である。
オ 多角経営及びその可能性について
請求人は、平成9(1997)年の個人事業主としての創業以来、現在に至るまで、「自動車用コーティング剤」や「自動車用洗浄剤」等、各種洗車・自動車用コーティング関連商品の製造・販売のみならず、第37類の役務「自動車の洗車」の提供を日本国内で継続して行ってきている(甲59)。
カ 商品間、役務間又は商品と役務間の関連性
(ア)提供の目的又は場所が一致するかどうか
第37類の指定役務「洗車施設の提供,自動車・ニ輪自動車の洗車,自動車の洗車に関する情報の提供,コイン作動式洗車機の貸与,コイン作動式洗車施設の提供,洗車機の貸与,洗車機の貸与に関する情報の提供,洗車装置の貸与」は、いずれも「車その他の汚れを洗い落とすこと」を目的として提供される役務である。
また、提供場所は、該洗車施設や洗車機を備えた事業者(ガソリンスタンド、カー用品店、洗車場、洗車代行業者等)の営業所その他である。
他方、引用商標に係る指定商品(指定役務)のうち、例えば、第3類「自動車に付着するタール・ピッチの除去用洗浄剤」等、第21類「羊毛製の洗車用グローブ」等、第35類「自動車に付着するタール・ピッチの除去用洗浄剤の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」等の指定商品及び指定役務(小売等役務)は、「車の汚れを洗い落とすこと」を目的として使用される商品、又は提供される役務であり、本件商標の第37類の指定役務とは提供の目的がほぼ一致する。
(イ)同一の事業者が提供するものであるかどうか
本件商標の第37類の指定役務「洗車施設の提供,自動車・ニ輪自動車の洗車,コイン作動式洗車機の貸与,コイン作動式洗車施設の提供,洗車機の貸与等」(以下、「洗車等役務」という。)の業務主体である洗車施設や洗車機を備えた事業者(ガソリンスタンド、自動車用品店、洗車場等)は、当該第37類の洗車等役務を提供するのみならず、ユーザーヘの販売目的で、上記した洗車関連商品の小売等役務の提供を行う取引実情が散見される。
カーケアに興味関心を有する自動車オーナーは、一般に、洗車等役務の提供を受けるのみならず、自らカーケア商品(洗車用洗浄剤等)を購入し、日常的に手入れを行う傾向があるからである。このような需要者のニーズを満たすため、第37類の洗車等役務(一般役務)の提供を業とする事業者が、引用商標に係る前記小売等役務の提供をも行う実情があると認められる。
そして、上記の事業者のうち、自動車用品店については、自動車用品の小売と、その他の各種自動車関連役務(タイヤ交換・車検代行・洗車など、小売等役務以外の一般役務)の提供とを共に行う事業者が多くを占めている。
キ 商品等の需要者の共通性その他取引の実情
本件商標の指定役務「洗車施設の提供,自動車・二輪自動車の洗車,自動車の洗車に関する情報の提供,コイン作動式洗車機の貸与,コイン作動式洗車施設の提供,洗車機の貸与」と、請求人の業務に係る商品及び役務の取引者及び需要者は、いずれも、乗用車を保有等している一般需要者又は企業であり、それらの取引者又は需要者は概ね共通するものである。
ク 以上より、アないしキを総合的に考察すると、本件商標に接する者は、これを請求人の業務に係る商品又は役務であると誤認し、互いの商品又は役務の出所について混同するおそれがあるものといわなければならない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。
(3)商標法第4条第1項第19号該当性について
ア 引用商標「洗車の王国」は、取引者・需要者の間に広く知られている。
イ 引用商標「洗車の王国」は、造語よりなる商標である。
ウ 本件商標の出願前である2015年以前の販売先は、日本国内の他、中国・韓国・台湾・香港・タイ・マレーシア・ブルネイ・オーストラリア・インド・パキスタン・イギリス・フランス・エストニア・ウガンダの計15か国であったところ、2020年4月現在の販売先は全35か国に達している(甲60)。
特に、中国においてその事業展開は目覚ましく、請求人の2017年1月13日付けプレスリリースによれば、中国国内に700店舗を超えるフランチャイズ店が稼働するに至っている(甲22)。
このように、請求人は、その商品の販路及び事業規模をグローバル規模に着実に拡大させてきたことが明らかである。
エ 被請求人は、神奈川県海老名市内に所在する手洗いコイン洗車場「洗車の国」等を運営する企業である。そして、同コイン洗車場の所在地は、請求人の本社が存在地とは僅か約10km以内圏内に位置している。
また、被請求人は、引用商標「洗車の王国」が、前記「未来世紀ジパング(2014年2月10日放送)」その他の媒体に大きく取り上げられ、本件指定役務に係る取引者・需要者に広く知られるようになったと推認される時期より後の2015年5月21日付けで「洗車の国」の商標登録出願を行っている。
こうした事実を踏まえると、被請求人が、本件商標「洗車の国」を使用した場合、引用商標「洗車の王国」に化体した請求人の信用、名声、顧客吸引力をき損させるおそれがあるものと認められる。
現に、請求人は、請求人の登録商標について、複数の第三者による無断使用に長年頭を悩ませており、プレスリリース等で登録商標の無断使用をおこなうショッピングサイトヘの注意喚起及び会社としての対応を発表している(甲61)。
なお、近年の請求人による洗車関連商品の販売実績の例(日本国内)を挙げる(甲62?甲67)。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に該当するものである。

4 被請求人の答弁
被請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第7号証を提出している。
(1)商標の類似性について
ア 称呼について
本件商標は「洗車の国」の文字を普通に用いられる方法で表してなるものであり、本件商標からは、自然な称呼として「センシャノクニ」のみが生じるといえる。
引用商標は、その左部に一つの円とその中央に輝く星の図形が重ねて表されているような幾何学図形を配しており、その右部に「洗車の王国」「CLEAN YOUR CAR.JP」の文字を配してなるものである。「洗車の王国」は「CLEAN YOUR CAR.JP」の欧文字と比較すると大きく表されており、商標の要部であるといえるから、引用商標から「センシャノオウコク」の称呼が生じるといえる。
本件商標と引用商標から生じる称呼を比較すると、語頭の四音「センシャノ」は共通するものの、その後に続く音には共通点がない。また、「センシャノ」の後に続く「クニ」「オウコク」の称呼は母音及び子音が異なり、音数も異なるものであるから、本件商標と引用商標は全く語感が異なるものであるといえる。
したがって、本件商標と引用商標を聞き誤るおそれはなく、両商標の称呼は類似しないものであるといえる。
イ 外観について
本件商標及び引用商標の構成を比較すると、幾何学図形及び「CLEAN YOUR CAR.JP」の欧文字の有無が異なる。
また、引用商標のうち、比較的大きく表される「洗車の王国」の文字と本件商標を構成する「洗車の国」の文字を比較すると、その語中の「王」の文字の有無が異なるところ、「王」の有無により商標から生じる称呼・観念が変わるため、当該文字の有無が商標の外観に与える影響は大きく、需要者が両者を見誤るおそれはないといえる。
したがって、本件商標と引用商標の外観は類似しないものであるといえる。
ウ 観念について
本件商標及び引用商標に含まれる「洗車」の文字は「自動車や鉄道車両などの汚れを洗い落とすこと。」程度の意味(乙1)、本件商標に含まれる「国」の文字は「地。大地」「国土。国家」程度の意味(乙2)、引用商標に含まれる「王国」は「王を主権者とする国。」程度の意味を有するものである(乙3)。
本件商標と引用商標は、「洗車の」の文字が共通するものの、その後に続く文字が「国」「王国」かの差異があり、「国」「王国」の意味合いが上述のとおりであるところ、両者は観念が異なるものである。
したがって、本件商標と引用商標の観念は類似しないものであるといえる。
エ 過去の審査例に基づく主張について
特許庁での過去の審査において、本件と同様に「国(くに)」と「王国」のみが異なる商標が併存して登録されているものが存在し、指定商品(役務)は異なるが、判断を異にする事情はないから、過去の審査からも、本件商標と引用商標は類似しないものといえる。
オ 小括
以上により、本件商標と引用商標は、称呼・外観・観念がいずれも類似しないものであるため、類似しない商標であるといえる。
類似性の高低について
本件商標を構成する文字「洗車の国」と、引用商標の要部である「洗車の王国」は、語頭の三文字と、語尾の一文字が共通している。
しかしながら、語頭の三文字「洗車の」の文字部分は、本件商標の指定役務(「洗車施設の提供」等)との関係においては、役務の内容を表す言葉にすぎず、引用商標の指定商品・役務(「自動車の塗装表面保護及び汚れ防止用コーティング剤」等)との関係においても、商品・役務の内容を表すにすぎない言葉である。このため、「洗車の」の文字部分は自他商品役務識別機能の低い部分であり、その他の要素が需要者の注意を引くものであり、商標の類似性に及ぼす影響は大きいといえる。
また、称呼・外観も明らかに異なるものであり、需要者の注意を引く部分が非類似であるから、本件商標と引用商標の類似性は低いといえる。
したがって、「洗車」の語と「王国」の語が結合して使用され得ないことを根拠に類似度が高い旨の主張は不当なものである。
(2)引用商標の周知度について
請求人は引用商標の具体的使用態様を提示しておらず、商号の使用と商標の使用は異なる概念と考えられるべきであるところ、「株式会社洗車の王国」の商標としての使用態様が提示されていない。
したがって、引用商標の周知度が高い点に関する主張は根拠のないものである。
請求人が引用商標の周知度が高い点の主張の根拠として提出した各証拠(甲3、甲53?甲56)は、周知度を推認できる証拠として参酌すべきでない。
また、請求人は証拠を数々提出しているが、出願日以降の実績のものもあり、それらの証拠は当然引用商標の周知度の認定に関して参酌されるべきものではない。
さらに、海外での事業の実績に関して、請求人は海外において引用商標を使用していないとみるのが相当であり、日本語の通用しない海外において「株式会社洗車の国」を商標として使用することは通常考えられず、「株式会社洗車の国」が海外において周知になる事情もないと考えられる。
したがって、請求人の引用商標及び請求人の社名「株式会社洗車の王国」は、請求人の提出した証拠から周知度が高いということを推認できるものではない。
(3)商標法第4条第1項第15号について
本件商標と引用商標の類似性は高いものではなく、引用商標の周知度が高いものでもない。このため、その他の考慮事項について検討するまでもなく、本件商標と引用商標との間で混同を生ずるおそれはないといえる。
なお、被請求人が本件商標を使用して提供している洗車施設のGoogIeのクチコミにおいて、2020年11月25日の時点で、135件のレビューを受け、満点が5点のところ4.1点と高評価を得ている(乙5)。クチコミの内容をみても、被請求人が本件商標を使用して提供している洗車施設を請求人の業務に係る役務であると混同が生じた旨のものはない。つまり、少なくとも現実の混同は生じていないことが分かる。また、最も古いクチコミが4年前であり、その間一切混同が生じていないということは、混同のおそれがないといっても過言でない。
したがって、本件商標と引用商標の類似性、引用商標の周知度、現実の混同が長期にわたって生じていないことから、本件商標は請求人の事業に関する役務と混同を生ずるおそれがないものであり、商標法第4条第1項第15号に該当するものではないといえる。
(4)商標法第4条第1項第19号について
当該規定が適用されるためには、商標が同一又は類似であることが要件になるところ、上述のとおり、本件商標と引用商標が非類似であることは明らかである。
したがって、商標法第4条第1項第19号に該当するものではない。
(5)請求人の主張する内容について
ア 周知度について
上記で述べたとおり、引用商標の周知度が高いと認められる根拠はない。
イ 引用商標が造語である点について
引用商標「洗車の王国」は、既成語の「洗車」「王国」を格助詞「の」で結合した造語である。一方、本件商標は、既成語の「洗車」「国」を格助詞「の」で結合した造語である。
「洗車」の文字は、本件商標の指定役務(「洗車施設の提供」等)との関係においては、役務の内容を表す言葉にすぎず、引用商標の指定商品・役務(「自動車の塗装表面保護及び汚れ防止用コーティング剤」等)との関係においても、商品・役務の内容を表すにすぎない言葉である。このため、「洗車の」の文字部分は自他商品役務識別機能の低い部分であり、その他の要素が需要者の注意を引くものであり、商標の類似性に及ぼす影響は大きいといえる。つまり、本件商標と引用商標は、特に「洗車の」の後に続く部分が需要者の注意を引くところ、両者は「国」か「王国」かの差異があり、明らかに区別できるものである。
したがって、引用商標が造語であるとしても、注意を引く部分が区別できるものであるため、引用商標が造語である点は商標法第4条第1項19号の適用にあたって重視される部分ではないといえる。
ウ 事業規模の拡大の計画について
請求人は、2015年から2020年にかけて販売先が増えている点、2017年時点で中国での店舗数が700店舗に上る点を述べ、販路および事業規模を拡大させてきた旨主張している。
しかしながら、商標法第4条第1項第19号の判断基準が登録出願時及び登録査定時であるため、本件商標の登録出願時及び登録査定時以降の主張は不当なものである。
エ 商標の希釈化について
請求人は、被請求人の運営するコイン洗車場「洗車の国」と、請求人の住所が僅か約10km圏内に位置する旨述べている。
しかしながら、請求人の本社が所在の住所をGoog1eストリートビューで確認しても、商標を使用して事業を行っている様子はうかがえない(乙6)。このため、仮に約10km圏内で事業を行ったとしても、請求人の商標に化体した信用・名声・顧客吸引力をき損させるおそれはない。
また、請求人が第三者の商標権侵害による被害を受けている旨主張している(甲61)が、当該証拠において、「様々なショッピングサイトにおいて、弊社とは無関係の出店者が、弊社登録商標を無断で使用して出品していることが多数見受けられます。」という記述があることから、当該証拠が、商品に関する商標権侵害もしくは小売等役務の商標権侵害が行われている旨の告知であることが推察できる。
しかしながら、本件商標の指定役務は「洗車施設の提供」等であり、被請求人が本件商標を使用して提供する役務も「洗車施設の提供」等である。
なお、被請求人の役務は、被請求人のウェブサイトにおいて紹介されており、「洗車をゆっくりお楽しみください。」「スプレー洗車コーナー!!」の記載から、被請求人の提供する役務が「洗車施設の提供」であることが分かる(乙7)。
このため、当該プレスリリースにおいて言及されている侵害者と被請求人が無関係であることは明らかである。
被請求人とは無関係の第三者が商標権侵害を行っていることは、本件商標が商標法第4条第1項第19号に該当するか否かの判断において考慮の対象にならないことは明らかである。
なお、そもそも当該プレスリリースは2019年であり、商標法第4条第1項第19号の適用の根拠になり得ないものである。

5 当審の判断
(1)本件審判の請求の利益
請求人が本件審判を請求する利害関係を有することについては、当事者間に争いがなく、また、当審は、請求人が本件審判の請求人適格を有すると判断できるので、以下、本案に入って審理する。
(2)引用商標の周知性について
ア 請求人の主張及び提出に係る証拠によれば、以下のとおりである。
(ア)請求人は、1997年に、カークリーニングショップ「フィルムハウス」として創業された企業であり、1999年に自動車用ケミカル製品の開発及び販売の「相光化学」を設立、2005年1月に個人オーナー向けケミカル製品通信販売部門のネットショップ「洗車の王国」をオープンし、2008年に社名を「株式会社洗車の王国」に変更している(甲3、甲8)。
(イ)請求人は、自動車の洗車・コーティング・カーフィルム等の施工の他、洗車用ケミカル製品等の開発・製造販売を行う企業であり(甲4)、2020年4月30日時点で、世界全35か国に事業を展開し、現地パートナーと協力し、約800店舗、約16,000人の職人が存在している(甲5)。
(ウ)請求人の海外での事業展開について、2016年から2018年にかけて、企業PRのウェブサイトや2010年発行の雑誌において紹介されている(甲5?甲39)が、当該ウェブサイトにおける海外で使用されている標章は、一部の証拠(甲8、甲10、甲18)を除いては、いずれも引用商標と異なる態様の標章が使用されている。
(エ)請求人の海外での事業について、2010年及び2014年の国内のテレビ番組において紹介されたことはうかがえ(甲53、甲56、甲57)、一部の記事(甲53)中に、引用商標の表示が見受けられるものの、その他の記事に引用商標の使用の事実は見当たらない。
(オ)請求人の販売するカー用品が、楽天市場の車用品・バイク用品ジャンルにおいて、撥水剤ランキング、モップランキング、汚れ落とし・洗剤ランキング、ワックスランキング、ウォッシャー液ランキング等で第1位を獲得したことが2017年から2018年にかけてのウェブサイトで紹介されたことはうかがえ(甲62?甲67)、当該ウェブサイトの記事中に、引用商標の表示が散見されるものの、当該ウェブサイトには、いずれも引用商標と異なる態様の標章が目立つように表示されている。
イ 上記アにおいて認定した事実を総合すると、申立人は、1997年にカークリーニングショップとして創業された企業であり、自動車の洗車・コーティング・カーフィルム等の施工の他、洗車用ケミカル製品等の開発・製造販売を行っていること、かつ、海外で事業展開していることはうかがえるとしても、引用商標の使用の事実を認めるに足りる十分な証拠の提出はなく、証拠として提出された甲各号証からは、引用商標の我が国又は外国における周知性の程度を判断するための事実を裏付ける販売数量、売上高等の量的規模を客観的、具体的に把握することができない。
また、引用商標を広告・宣伝した時期、回数及び方法並びに当該商品及び役務をどの地域で、どのくらい提供しているか等の証拠の提出がないことから、請求人の提出証拠によっては、引用商標の使用状況を把握することができず、引用商標の周知性の程度を推し量ることができない。
そして、請求人の事業が、企業PRのウェブサイトやテレビ番組を通じて紹介されているとしても、引用商標がその取扱いに係る自動車の洗車・コーティング・カーフィルム等の施工の他、洗車用ケミカル製品関連の取引者、需要者のみならず、我が国又は外国の一般需要者の間に広く認識されていることを認め得る証左は見いだせない。
また、請求人の製品が、楽天市場の車用品・バイク用品ジャンルにおけるランキング等で第1位を獲得しているとしても、当該商品の売上高等の販売実績や市場シェア等は明らかでなく、当該事実をもって、引用商標が我が国又は外国の需要者の間において広く知られているものということはできない。
その他、請求人の提出に係る甲各号証を総合してみても、引用商標が本件商標の登録出願時及び登録査定時において、我が国又は外国の需要者の間で、請求人の業務に係る商品(洗車用ケミカル製品)及び役務(自動車の洗車・コーティング・カーフィルム等の施工及び洗車用ケミカル用品の開発)を表示するものとして広く認識されていたと認めるに足りる証拠は見いだせない。
したがって、提出された証拠によっては、引用商標が請求人の業務に係る商品及び役務を表示するものとして、我が国又は外国の需要者の間に広く認識され、本件商標の登録出願時及び登録査定時に周知性を獲得していたとは認められないものである。
(3)商標法第4条第1項第15号該当性について
ア 引用商標の周知性について
引用商標は、上記(2)のとおり、請求人の業務に係る商品及び役務を表示するものとして、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、我が国又は外国の需要者の間に広く認識されていたものと認めることはできないものである。
イ 本件商標と引用商標との類似性の程度について
(ア)本件商標について
本件商標は、別掲1のとおり「洗車の国」の文字を横書きしてなるところ、その構成文字に相応して「センシャノクニ」の称呼を生じるものである。
そして、本件商標の構成中「洗車」が「自動車や鉄道車両などの車体の汚れを洗い落とすこと」(甲40、乙1)、同構成中「国」が、「地、国家」(乙2)の意味を有するものであるとしても、本件商標は、全体として具体的な意味合いを認識させるとはいい難いことから、本件商標は、特定の意味合いを想起させることのない造語を表したものと理解するのが相当である。
以上よりすれば、本件商標は、その構成文字に相応して、「センシャノクニ」の称呼を生じ、特定の観念は生じないものである。
(イ)引用商標について
引用商標は別掲2のとおり、左側に幾何学図形、右側上段に大きく「洗車の王国」の文字、及び下段に小さく「CLEAN YOUR CAR.JP」の欧文字を配してなるところ、引用商標の構成中の図形部分と各文字部分とは、視覚上分離して看取されるものであり、かつ、観念的にも必ず一体のものとして認識しなければならないほどに不可分に結合しているとはいえないものである。
そして、引用商標の構成中、上段の「洗車の王国」の文字部分は、下段の「CLEAN YOUR CAR.JP」の文字部分に比較して大きく目立つように表されており、これに接する取引者、需要者に対し、商品又は役務の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものであって、「洗車の王国」の文字部分に着目して取引にあたる場合も少なくないというべきであるから、引用商標は、その構成中の「洗車の王国」の文字部分を要部として抽出することが許されるものである。
そして、「洗車の王国」の構成中「洗車」が「自動車や鉄道車両などの車体の汚れを洗い落とすこと」(甲40、乙1)、同構成中「王国」が、「王を主権者とする国」(甲41、乙3)の意味を有するものであるとしても、「洗車の王国」は、全体として具体的な意味合いを認識させるとはいい難いことから、特定の意味合いを想起させることのない造語を表したものと理解するのが相当である。
以上よりすれば、引用商標は、その構成中の要部である「洗車の王国」の文字部分に相応して、「センシャノオウコク」の称呼を生じ、特定の観念は生じないものである。
(ウ)本件商標と引用商標の類否について
本件商標と引用商標は、それぞれ、上記(ア)及び(イ)のとおりであるところ、両者は、全体の外観においては、図形及び欧文字の有無の差異、構成文字及びその態様において、明らかに相違するものであるから、外観上、判然と区別できるものである。
また、本件商標と引用商標の要部である「洗車の王国」の文字部分の外観を比較すると、両者は、「洗車の」文字を共通にするものの、「国」と「王国」の文字の差異を有することから、両者は、外観上、区別し得るものである。
次に、本件商標から生じる「センシャノクニ」の称呼と、引用商標の要部である「洗車の王国」から生じる「センシャノオウコク」の称呼とを、それぞれ比較すると、両者は、「センシャノ」の音を共通にするものの、「クニ」と「オウコク」の音に差異を有するところ、構成音において明らかに相違するものであるから、両者は、称呼上、明瞭に聴別できるものである。
さらに、観念においては、いずれも特定の観念を生じないものであるから、両者を比較することはできない。
してみれば、本件商標と引用商標の要部である「洗車の王国」とは、観念において比較できないとしても、外観及び称呼において明らかに相違するものであるから、本件商標と引用商標とは相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。
ウ 出所の混同について
上記ア及びイからすれば、引用商標は、請求人の業務に係る商品及び役務を表示するものとして、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、我が国又は外国の取引者、需要者の間に広く認識されていたものと認めることはできないものであり、また、本件商標と引用商標とは非類似の商標である。
してみると、本件商標に接する取引者、需要者が、引用商標を想起又は連想することはないというべきであるから、本件商標は、これをその指定役務について使用しても、その役務が他人(請求人)又はこれと組織的・経済的に何らかの関係を有する者の業務に係る役務であるかのように、その出所について混同を生ずるおそれがあるものと認めることはできない。
その他、本件商標が出所の混同を生じさせるおそれがあるというべき事情は見いだせない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しない。
(4)商標法第4条第1項第19号該当性について
上記(2)のとおり、引用商標は、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、請求人の業務に係る商品及び役務を表示するものとして我が国又は外国の需要者の間に広く認識されていたものと認めることはできないものであることから、引用商標が我が国又は外国の需要者の間に広く認識されていたものであることを前提として、本件商標は不正の目的をもって使用するものであるとする請求人の主張は、その前提を欠くものである。
そして、請求人の提出に係る証拠によれば、本件商標権者による本件商標の使用が引用商標に蓄積された名声や信用にフリーライドし、それらをき損させるものというべき事実は見いだせないばかりでなく、他に、本件商標が不正の利益を得る目的、他人に損害を加える目的、その他不正の目的をもって使用するものであることを具体的に示す証拠はない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に該当しない。
(5)むすび
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第15号及び同第19号に該当するものではなく、その登録は、同条第1項の規定に違反してされたものではないから、同法第46条第1項により、その登録を無効とすることはできない。
よって、結論のとおり審決する。

別掲
別掲1(本件商標)


別掲2(引用商標、色彩は原本参照)


別掲3(引用商標の指定商品及び指定役務)
第1類「自動車の塗装表面保護及び汚れ防止用コーティング剤,自動車用ホイールコーティング剤,自動車用タイヤコーティング剤,その他の自動車用コーティング剤,自動車用コーティング剤の添加剤,自動車塗装面に付着した鉄粉の除去剤,自動車の窓ガラス用の撥水剤,自動車の窓ガラスに付着したうろこ状の汚れ(ウォータースポット)除去剤,自動車の窓ガラスに付着した糊除去剤,自動車窓ガラス曇り止め用化学剤,自動車窓ガラス用解氷剤」
第3類「自動車用ワックス除去剤,自動車用タイヤワックス,自動車のエンジンルーム用つや出し剤,自動車内装用つや出し剤,その他の自動車用つや出し剤,皮革用つや出し剤,その他のつや出し剤,自動車に付着した虫除去用クリーナー,自動車に付着するタール・ピッチの除去用洗浄剤,自動車用ウインドーウォッシャー液,自動車窓ガラス用油膜除去クリーナー,自動車の塗装表面用洗浄剤,自動車ホイール用洗浄剤,自動車のエンジンルーム用洗浄剤,自動車内装用洗浄剤,その他の洗車用洗剤,ハンドクリーナー,ガラスクリーナー,皮革用クリーナー,その他のせっけん類,自動車塗装面に付着した鉄粉の除去用粘土,自動車の窓ガラスに付着したしみ除去用研磨剤,自動車用研磨剤,その他の研磨剤(研磨用補助液及び歯科用のものを除く。)」
第21類「羊毛製の洗車用グローブ,家庭用のホースに取り付ける洗車用泡立て具,洗剤小分け用じょうご,スポンジ状洗車用清掃具,清掃用クロス,その他の清掃用具」
第35類「自動車の塗装表面保護及び汚れ防止用コーティング剤・自動車用ホイールコーティング剤・自動車用タイヤコーティング剤・その他の自動車用コーティング剤の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,自動車用コーティング剤の添加剤の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,自動車塗装面に付着した鉄粉の除去剤の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,自動車の窓ガラス用の撥水剤の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,自動車の窓ガラスに付着したうろこ状の汚れ(ウォータースポット)除去剤の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,自動車の窓ガラスに付着した糊除去剤の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,自動車窓ガラス曇り止め用化学剤の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,自動車窓ガラス用解氷剤の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,自動車用ワックス除去剤・自動車用タイヤワックス・自動車のエンジンルーム用つや出し剤・自動車内装用つや出し剤・その他の自動車用つや出し剤の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,皮革用つや出し剤・その他のつや出し剤の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,自動車に付着した虫除去用クリーナーの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,自動車に付着するタール・ピッチの除去用洗浄剤の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,自動車用ウインドーウォッシャー液の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,自動車窓ガラス用油膜除去クリーナーの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,自動車の塗装表面用洗浄剤・自動車ホイール用洗浄剤・自動車のエンジンルーム用洗浄剤・自動車内装用洗浄・その他の洗車用洗浄剤の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,ハンドクリーナー・ガラスクリーナー・皮革用クリーナー・その他のせっけん類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,自動車塗装面に付着した鉄粉の除去用粘土の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,自動車の窓ガラスに付着したしみ除去用研磨剤・自動車用研磨剤・その他の研磨剤(研磨用補助液及び歯科用のものを除く。)の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,羊毛製の洗車用グローブの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,家庭用のホースに取り付ける洗車用泡立て具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,洗剤小分け用じょうごの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,清掃用クロス・スポンジ状洗車用清掃具・その他の清掃用具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」



審理終結日 2021-03-18 
結審通知日 2021-03-22 
審決日 2021-04-13 
出願番号 商願2015-47705(T2015-47705) 
審決分類 T 1 11・ 271- Y (W37)
T 1 11・ 222- Y (W37)
最終処分 不成立 
特許庁審判長 岩崎 安子
特許庁審判官 小田 昌子
森山 啓
登録日 2015-10-09 
登録番号 商標登録第5798166号(T5798166) 
商標の称呼 センシャノクニ、クニ 
代理人 大槻 聡 
代理人 下田 一徳 
代理人 樋口 頼子 
代理人 辻田 朋子 
代理人 中川 慶太 
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