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審決分類 審判 査定不服 観念類似 登録しない W12
審判 査定不服 外観類似 登録しない W12
審判 査定不服 称呼類似 登録しない W12
管理番号 1375053 
審判番号 不服2020-8132 
総通号数 259 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2021-07-30 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2020-06-11 
確定日 2021-05-20 
事件の表示 商願2019-83294拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 第1 本願商標
本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、第12類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品とし、平成29年12月19日に登録出願された商願2017-166153に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願として、令和元年6月12日に登録出願されたものであり、その後、指定商品については、原審における同年9月24日付けの手続補正書により、第12類「乗り物用カバー(型に合わせたもの),乳母車用カバー(型に合わせたもの),自動車用サンシェード,乳母車用サンシェード」と補正されたものである。

第2 原査定の拒絶の理由の要旨
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下のとおりであり、いずれの商標権も現に有効に存続している。
1 登録第1702662号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲2のとおりの構成よりなり、昭和56年11月27日登録出願、第12類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同59年7月25日に設定登録され、その後、平成16年12月22日に指定商品を第12類「自動車並びにその部品及び附属品,二輪自動車・自転車並びにそれらの部品及び附属品,乳母車」を含む、第6類、第9類、第12類、第13類、第19類、第20類及び第22類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品とする書換登録がされ、さらに、同26年8月5日に指定商品を第12類及び第20類の商品とする、商標権の存続期間の更新登録がなされたものである。
2 登録第1874590号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲3のとおりの構成よりなり、昭和58年8月29日登録出願、第12類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同61年7月30日に設定登録され、その後、平成18年6月28日に指定商品を第12類「自動車並びにその部品及び附属品,二輪自動車・自転車並びにそれらの部品及び附属品,乳母車」を含む、第12類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品とする書換登録がされ、さらに、同28年8月2日に商標権の存続期間の更新登録がなされたものである。
以下、引用商標1及び引用商標2をまとめていうときは、「引用商標」という。

第3 当審の判断
1 商標法第4条第1項第11号該当性について
(1)商標の類否判断について
商標法第4条第1項第11号に係る商標の類否は、対比される両商標が同一又は類似の商品又は役務に使用された場合に、当該商品又は役務の出所につき誤認混同を生ずるおそれがあるか否かによって決すべきであるが、そのためには、両商標の外観、観念、称呼等によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合し、当該商品又は役務に係る取引の実情を踏まえつつ全体的に考察すべきである(最高裁昭和39年(行ツ)第110号参照)。
この点に関し、図形や文字等の複数の構成部分を組み合わせた結合商標については、経験則上、各構成部分がそれを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているものと認められない場合、取引の実際において、一部の構成部分のみによって称呼、観念されることも少なくないといえる。このことから、結合商標の構成部分の一部が取引者、需要者に対し商品又は役務の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものと認められる場合、それ以外の部分から出所識別標識としての称呼、観念が生じないと認められる場合などは、当該構成部分を要部として抽出し、この部分のみを他人の商標と比較して商標の類否を判断することができるものである(最高裁昭和37年(オ)第953号、最高裁平成3年(行ツ)第103号、最高裁平成19年(行ヒ)第223号、知財高裁平成27年(行ケ)第10079号参照)。
上記の観点から、本願商標と引用商標との類否について判断する。
(2)本願商標と引用商標2との類否について
ア 本願商標について
本願商標は、別掲1のとおり、左側に三つ葉を抽象的に表示した図形(構成中の左上部を濃い緑に、右下部をごく淡い緑に着色されている。)(以下「本願図形」という。)と、本願図形の右側に灰色で「SANKO」(構成中「K」の文字の右側上の斜め線のみが葉のような図形で緑に着色されている。以下同じ。)の文字(以下「本願文字」という場合がある。)を横書きしてなるところ、本願図形と本願文字は、重なり合うことなく間隔を空けて配置され、本願図形は緑色を基調とし、本願文字は灰色を基調とし、これらの色彩が異なることから、本願図形と本願文字は、それぞれが独立したものであるとの印象を与え、視覚上分離して認識、把握され得るものである。
また、本願図形は、上記のとおり、三つ葉を抽象的に表示した図形であり、直ちに特定の意味合いを表すものとして認識されるものとはいえないことから、特定の観念は生じず、称呼も生じないものであり、また、本願文字は、辞書等に載録されていないものであって、一種の造語として認識されるものであるから、特定の観念は生じないものである。
そうすると、本願商標は、各構成部分が、それぞれが独立したものであるとの印象を与え、視覚上分離して認識されるものといえる上、称呼及び観念の観点から不可分であるともいえず、その指定商品との関係において、商品の品質等を表示するものである等の特別の事情はなく、他に、その不可分一体性を認めるべき事情も見当たらないことから、本願図形と本願文字は、本願文字のみを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているものとは認められず、また、本願文字は自他商品の識別標識としての機能を有すると判断し得るものである。
したがって、本願商標は、その構成中の「SANKO」の文字を要部として抽出し、引用商標と比較して商標の類否を判断することも許されるというべきであり、「SANKO」の文字に相応して「サンコ」又は「サンコー」の称呼を生じ、特定の観念は生じないものである。
イ 引用商標2について
引用商標2は、別掲3のとおり、横長六角図形枠内に横書きの「サンコー」の片仮名を配してなるところ、横長六角図形は、幾何図形であり、大きな特徴のある図形とはいい難いことから、特定の観念を生じず、称呼も生じない。
また、引用商標2の構成中の「サンコー」の片仮名は、辞書等に載録されていないものであって、一種の造語として認識されるものであるから、特定の観念は生じないものである。
したがって、引用商標2は、その構成中の「サンコー」の片仮名から「サンコー」の称呼が生じ、特定の観念は生じないものである。
ウ 本願商標と引用商標2との類否について
本願商標と引用商標2とは、「サンコー」の称呼を共通にし、観念においては比較することができないとしても、これらの外観は、著しく相違し、判然と区別し得るものであるから、これらを総合して全体的に考察すれば、本願商標は、引用商標2と商品の出所について混同を生じるおそれのない非類似の商標というのが相当である。
(3)本願商標と引用商標1との類否について
ア 本願商標について
本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなるところ、上記(2)アのとおり、本願商標は、その構成中、「SANKO」の文字を要部として抽出し、引用商標と比較して商標の類否を判断することも許されるというべきであり、「SANKO」の文字に相応して「サンコ」又は「サンコー」の称呼を生じ、特定の観念は生じないものである。
イ 引用商標1について
引用商標1は、別掲2のとおり、横長六角図形枠内に横書きの「サンコー」の片仮名を配してなるもの(以下、これらの構成全体をいう場合は、「引用図形」という。)と、引用図形の右横に「SANKO」の文字を横書きにしてなるものであるところ、引用図形と「SANKO」の文字は、重なり合うことなく間隔を空けて配置されていることから、引用図形と「SANKO」の文字は、それぞれが独立したものであるとの印象を与え、視覚上分離して認識、把握され得るものである。
また、引用図形における「サンコー」の片仮名は、「SANKO」の文字の読みを表したものと容易に認識できるものであり、「サンコー」の片仮名及び「SANKO」の文字は、いずれも辞書等に載録されていないものであって、一種の造語として認識されるものであるから、特定の観念は生じないものである。
さらに、引用図形における横長六角図形は、幾何図形であって、大きな特徴のある図形とはいい難いことから、特定の観念を生じず、称呼も生じない。
そうすると、引用商標1は、各構成部分が、それぞれが独立したものであるとの印象を与え、視覚上分離して認識されるものといえる上、称呼及び観念の観点から不可分であるともいえず、その指定商品との関係において、商品の品質等を表示するものである等の特別の事情はなく、他に、その不可分一体性を認めるべき事情も見当たらないことから、引用図形と「SANKO」の文字は、「SANKO」の文字のみを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているものとは認められず、また、「SANKO」の文字は自他商品の識別標識としての機能を有すると判断し得るものである。
したがって、引用商標1は、その構成中の「SANKO」の文字を要部として抽出し、本願商標と比較して商標の類否を判断することも許されるというべきであり、「SANKO」の文字の読みを表した「サンコー」の片仮名から「サンコー」の称呼を生じ、特定の観念は生じないものである。
ウ 本願商標と引用商標1との類否について
本願商標と引用商標1とは、外観においては、その全体の外観構成において相違するものの、本願商標の要部である「SANKO」の文字と、引用商標1の要部である「SANKO」の文字とは、書体が相違し、本願商標の構成中の「K」の文字の一部が葉のような図形で緑に着色されてはいるとしても、5文字の文字で構成され、そのつづりも同じくすることから、両者は、外観において類似するものである。
また、称呼においては、本願商標と引用商標1とは、いずれも「サンコー」の称呼を生じることから、称呼を共通にするものである。
さらに、観念においては、本願商標と引用商標1とは、互いに造語であるから、特定の観念を生じないものである。
そうすると、本願商標と引用商標1とは、観念においては比較することができないとしても、外観が類似し、かつ「サンコー」の称呼を共通にするものであるから、これらを総合して全体的に考察すれば、本願商標は、引用商標1と商品の出所について混同を生じるおそれのある類似の商標というのが相当である。
(4)本願商標の指定商品と引用商標の指定商品との類否について
本願商標の指定商品は、第12類「乗り物用カバー(型に合わせたもの),乳母車用カバー(型に合わせたもの),自動車用サンシェード,乳母車用サンシェード」であり、引用商標の指定商品は、第12類「自動車並びにその部品及び附属品,二輪自動車・自転車並びにそれらの部品及び附属品,乳母車」を含むものであり、ともに、自動車又は乳母車に使用するものであるから、本願商標の指定商品は、引用商標の指定商品と類似のものである。
(5)小活
上記(1)ないし(4)によれば、本願商標は、引用商標2とは非類似の商標であるから、引用商標2との関係において、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
しかしながら、本願商標は、引用商標1と類似する商標であって、本願商標の指定商品は、引用商標1の指定商品と類似するものである。
したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。
2 請求人の主張について
請求人は、本願商標と引用商標1とは、外観において明瞭に区別できるものであって、観念において相紛れるおそれのないものであるため、両商標は非類似である旨主張する。
しかしながら、上記1(3)ウのとおり、本願商標と引用商標1とは、その全体の外観構成において相違するものの、本願商標の要部である「SANKO」の文字と、引用商標1の要部である「SANKO」の文字とは、書体が相違し、本願商標の構成中の「K」の文字の一部が葉のような図形で緑に着色されてはいるとしても、5文字の文字で構成され、そのつづりも同じくすることから、両者は、外観において類似するものであり、「サンコー」の称呼を共通にすることから、両商標は、互いに類似する商標と判断するのが相当である。
したがって、請求人の上記主張は採用できない。
3 結論
以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することはできない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲

別掲1 本願商標(色彩については、原本を参照。)


別掲2 引用商標1


別掲3 引用商標2



審理終結日 2021-03-03 
結審通知日 2021-03-09 
審決日 2021-03-31 
出願番号 商願2019-83294(T2019-83294) 
審決分類 T 1 8・ 263- Z (W12)
T 1 8・ 262- Z (W12)
T 1 8・ 261- Z (W12)
最終処分 不成立 
前審関与審査官 箕輪 秀人 
特許庁審判長 榎本 政実
特許庁審判官 豊田 純一
荻野 瑞樹
商標の称呼 サンコ、サンコー 
代理人 河野 登夫 
代理人 河野 英仁 
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