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審判番号(事件番号) データベース 権利
不服20207842 審決 商標

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審決分類 審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 W2541
審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 W2541
審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 W2541
管理番号 1371830 
審判番号 不服2020-10106 
総通号数 256 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2021-04-30 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2020-07-20 
確定日 2021-03-02 
事件の表示 商願2019-50757拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第25類「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,キャミソール,タンクトップ,ティーシャツ,アイマスク,エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,ネクタイ,ネッカチーフ,バンダナ,保温用サポーター,マフラー,耳覆い,ナイトキャップ,帽子,靴類,サッカー靴,運動用特殊衣服(「水上スポーツ用特殊衣服」を除く。)」及び第41類「サッカーの教授,サッカーの教授に関する情報の提供,セミナーの企画・運営又は開催,電子出版物の提供,書籍の制作,サッカーの興行の企画・運営又は開催,サッカーの興行の企画・運営又は開催に関する情報の提供,運動施設の提供」を指定商品及び指定役務として、平成31年4月11日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点
(1)原査定は、「本願商標は、次の(2)の登録第5515931号商標(以下『引用商標』という。)と類似の商標であって同一又は類似の商品若しくは役務について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
(2)引用商標
引用商標は、別掲2のとおりの構成からなり、平成24年3月27日に登録出願され、第25類「被服(和服を除く。),靴類,運動用特殊衣服」並びに「運動用具」を含む第28類及び「セミナーの企画・運営又は開催,技芸・スポーツ又は知識の教授,資格の認定及び資格の付与,資格検定試験の企画・運営又は実施,電子出版物の提供,図書及び記録の供覧,図書の貸与,書籍の制作」を含む第41類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同年8月17日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断
(1)本願商標
本願商標は、別掲1のとおり、二重円輪郭の間に「2016」及び「JAPAN & GERMANY FOOTBALL ACADEMY」の文字(以下、これらを併せて「本願輪郭文字」という。)を表し、当該円輪郭の内部(オレンジ色からなる。)に、二つの城、星図形及び白抜きのサンセリフ体からなる「JGFA」の欧文字を有する盾状図形(赤、オレンジ色、緑、黄緑、白、黒色からなる。)を配した構成からなるものであり、二重円輪郭、本願輪郭文字及び盾状図形の外側の輪郭線は、いずれも同色の黒色からなるものであって、全体的にみると、外観上バランスよく表され、全体として統一感のある印象を与えるものである。
そして、本願輪郭文字中、「2016」の文字部分は、西暦を表したものと容易に認識される自他商品及び役務の出所識別標識としての機能はないか極めて弱いものであり、また、「JAPAN & GERMANY FOOTBALL ACADEMY」を構成する各語は、それぞれ「日本」、andを表す記号、「ドイツ」、「フットボール」、「高等教育機関」を意味する平易な英語(ジーニアス英和辞典第5版 大修館書店)及び記号であるから、当該文字部分は全体として「日本とドイツのフットボール高等教育機関」といった意味合いを容易に想起させ、固有の組織名を表したと認識されるものであり、その構成文字に相応して「ジャパンアンドジャーマニーフットボールアカデミー」の称呼を生じるものである。
また、本願商標の構成中、盾状図形内に表された「JGFA」の欧文字は、既成の語として辞書等に載録されておらず、一般に親しまれた語でもないところ、「JAPAN & GERMANY FOOTBALL ACADEMY」の文字が当該「JGFA」の文字を囲むように表されていること、複数の単語から構成される英語の熟語や名称については、その略称として、各単語の頭文字を並べたものを用いることが多いことからすると、当該「JGFA」の欧文字部分は、本願輪郭文字中の「JAPAN & GERMANY FOOTBALL ACADEMY」の、各英単語の頭文字「J」、「G」、「F」及び「A」を連想させ、その略称と認識されるものであり、欧文字4字に相応した「ジェイジーエフエー」の称呼を生じるものである。
以上からすると、本願商標は、二重円輪郭及び盾状図形と文字とをまとまりよく一体的に組み合わせてなる結合商標であり、その構成全体をもって一体不可分のものと認識、把握され、取引に当たるとみるのが相当であって、ほかに構成中の「JGFA」の文字部分のみが分離抽出され認識されるとみるべき特段の事情は、見いだせない。
(2)引用商標
引用商標は、別掲2のとおり、楕円形の二重円輪郭(二重円輪郭の間は水色からなる。)の間に、「Since1979」及び「JAPAN GAME FISH ASSOCIATION」の欧文字(以下、これらを併せて「引用輪郭文字」という。)を表し、当該円輪郭の内部(灰色がかった水色からなる。)に数種類の魚の図形及びややデザイン化されたセリフ体からなる「JGFA」の欧文字を内包するリボン状図形(黄色からなる。)を配した構成からなるものであり、二重円輪郭、引用輪郭文字、リボン状図形の輪郭線及び「JGFA」の文字は、いずれも同色の紺色からなるものであって、全体的にみると、外観上バランスよく表され、全体として統一感のある印象を与えるものである。
そして、引用輪郭文字中、「Since1979」の文字部分は、「1979年から」を意味するものと容易に認識される自他商品及び役務の出所識別標識としての機能はないか極めて弱いものであり、また、「JAPAN GAME FISH ASSOCIATION」を構成する各語は、それぞれ「日本」、「競技」、「魚」、「協会」を意味する平易な英語(ジーニアス英和辞典第5版 大修館書店)であるから、当該文字部分は全体として「日本魚競技協会」といった意味合いを容易に想起させ、固有の組織名を表したと認識されるものであり、その構成文字に相応して「ジャパンゲームフィッシュアソシエーション」の称呼を生じるものである。
また、引用商標の構成中、リボン状図形内に表された「JGFA」の欧文字は、前記(1)と同様に、「JAPAN GAME FISH ASSOCIATION」の、各英単語の頭文字「J」、「G」、「F」及び「A」を連想させ、その略称と認識されるものであり、欧文字4字に相応した「ジェイジーエフエー」の称呼を生じるものである。
以上からすると、引用商標は、二重円輪郭、魚の図形及びリボン状図形と文字とをまとまりよく一体的に組み合わせてなる結合商標であり、その構成全体をもって一体不可分のものと認識、把握され、取引に当たるとみるのが相当であって、ほかに構成中の「JGFA」の文字部分のみが分離抽出され認識されるとみるべき特段の事情は、見いだせない。
(3)本願商標と引用商標との類否
本願商標と引用商標の外観を比較すると、両者は、その構成が顕著に異なり、明らかに区別できるものである。
次に、両者の称呼を比較すると、「ジェイジーエフエー」の称呼を共通にするものの、本願商標から生じる「ジャパンアンドジャーマニーフットボールアカデミー」の称呼と引用商標から生じる「ジャパンゲームフィッシュアソシエーション」の称呼とは、構成音や構成音数の明らかな違いにより容易に聴別できるものである。
さらに、観念においては、いずれも固有の組織名を表したと認識されるものであるから、明らかに区別できるものである。
そうすると、本願商標と引用商標とは、称呼を共通にする場合があるとしても、外観及び観念において明らかに区別できるものであり、その外観、称呼及び観念によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、両商標は、相紛れるおそれのない非類似の商標と判断するのが相当である。
(4)まとめ
以上のとおり、本願商標は、引用商標とは非類似の商標であるから、それらの指定商品及び指定役務の類否について判断するまでもなく、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲

別掲1(本願商標、色彩については原本参照)


別掲2(引用商標、色彩については原本参照)



審決日 2021-02-15 
出願番号 商願2019-50757(T2019-50757) 
審決分類 T 1 8・ 262- WY (W2541)
T 1 8・ 261- WY (W2541)
T 1 8・ 263- WY (W2541)
最終処分 成立  
前審関与審査官 和田 恵美真鍋 伸行 
特許庁審判長 中束 としえ
特許庁審判官 馬場 秀敏
黒磯 裕子
商標の称呼 ジェイジイエフエイ、ジャパンアンドジャーマニーフットボールアカデミー、ジャパンジャーマニーフットボールアカデミー、ジャーマニーフットボールアカデミー、フットボールアカデミー、フットボール、アカデミー 
代理人 増田 達哉 

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