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審決分類 審判 査定不服 外観類似 登録しない W3043
審判 査定不服 称呼類似 登録しない W3043
審判 査定不服 観念類似 登録しない W3043
管理番号 1371822 
審判番号 不服2019-4521 
総通号数 256 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2021-04-30 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2019-04-05 
確定日 2021-02-19 
事件の表示 商願2017-164914拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第30類「菓子,パン,角砂糖,果糖,氷砂糖,砂糖,麦芽糖,はちみつ,ぶどう糖,粉末あめ,水あめ」及び第43類「飲食物の提供」を指定商品及び指定役務として、平成29年12月15日に登録出願されたものである。

2 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第4901652号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、平成16年12月6日に登録出願、第30類「アイスクリーム用凝固剤,家庭用食肉軟化剤,ホイップクリーム用安定剤,食品香料(精油のものを除く。),茶,コーヒー及びココア,氷,調味料,香辛料,アイスクリームのもと,シャーベットのもと,コーヒー豆,アーモンドペースト,ぎょうざ,サンドイッチ,しゅうまい,すし,たこ焼き,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,べんとう,ホットドッグ,ミートパイ,ラビオリ,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,即席菓子のもと,酒かす,米,脱穀済みのえん麦,脱穀済みの大麦,食用粉類,食用グルテン」及び第31類「釣り用餌,ホップ,食用魚介類(生きているものに限る。),海藻類,野菜,糖料作物,果実,コプラ,麦芽,あわ,きび,ごま,そば,とうもろこし,ひえ,麦,籾米,もろこし,飼料用たんぱく,飼料,種子類,木,草,芝,ドライフラワー,苗,苗木,花,牧草,盆栽,獣類・魚類(食用のものを除く。)・鳥類及び昆虫類(生きているものに限る。),蚕種,種繭,種卵,うるしの実,未加工のコルク,やしの葉」を指定商品として、同17年10月14日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断
(1)本願商標
本願商標は、別掲1のとおり、桃色で淡く彩色された家紋様の図形を背景に、上部に「甘味」の文字を赤茶色で細く小さく縦書きしてなり、その下に、間を空けて「おかめ」の文字を赤茶色で太く大きく縦書きした構成からなるものである。
そして、本願商標の構成中の「甘味」の文字は、「甘い味のもの。特に菓子。うまい食物。」等を意味する語である(「広辞苑第六版」株式会社岩波書店)ところ、本願の指定商品中「菓子」との関係においては、商品自体を表したものであって、それ以外の指定商品との関係においても、商品の品質を表したものと認識されるものであり、また、本願の指定役務「飲食物の提供」との関係においては、役務の質を表したものと認識されることから、該文字は、自他商品の識別標識及び自他役務の識別標識として機能しないもの又はその機能が極めて弱いものといえる。
他方、本願商標の構成中の「おかめ」の文字は、「お多福の仮面。お多福の面に似た顔の女」等を意味する語である(「広辞苑第六版」株式会社岩波書店)ところ、本願の指定商品及び指定役務との関係においては、例えば、商品の品質や役務の質を表すなど、自他商品の識別標識及び自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないとみるべき事情は見いだせないものである。
してみれば、本願商標の構成中の「おかめ」の文字が、肉太の書体で濃く明確に大きく表され、視覚的に強い印象を与えることも相まって、商品及び役務の出所識別標識として、取引者、需要者に対し、強く支配的な印象を与えるといえるから、該文字を要部として抽出し、これと引用商標とを比較して、商標そのものの類否を判断することも許されるというべきである。
したがって、本願商標は、その構成中の要部である「おかめ」の文字に相応して、「オカメ」の称呼を生じ、「お多福の仮面。お多福の面に似た顔の女」の観念を生じるものである。
(2)引用商標
引用商標は、別掲2のとおり、「おたふく」又は「おかめ」と認識される図形の下に「おかめ」の文字を表した構成からなるものであるから、その構成全体から「オカメ」の称呼を生じ、上記(1)のとおり、「お多福の仮面。お多福の面に似た顔の女」の観念を生じるものである。
(3)本願商標と引用商標との類否
本願商標の要部である「おかめ」の文字部分と引用商標とを対比すると、両者は、外観において「おかめ」の構成文字が同一であり、「オカメ」の称呼及び「お多福の仮面。お多福の面に似た顔の女」の観念を同一とするものであるから、これらを総合勘案すれば、本願商標と引用商標とは、互いに紛れるおそれのある類似の商標というべきである。
(4)本願の指定商品と引用商標の指定商品との類否
本願の指定商品は、引用商標の指定商品中、第30類「サンドイッチ,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,ホットドッグ,ミートパイ,調味料」と同一又は類似のものである。
(5)小括
以上より、本願商標は、引用商標と類似する商標であり、かつ、その指定商品も引用商標の指定商品と同一又は類似の商品について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(6)請求人の主張について
ア 請求人は、本願商標の文字部分と図形部分に必ずしも観念的な一体性がないとしても、少なくとも家紋と見える図形の情報伝達力を無視すべきではない旨主張する。
しかしながら、本願商標を構成する図形が、家紋様の図形であることは看取されるものの、これから特定の意味合いを理解させるものとはいえないことに加え、該図形部分は、その上に配された文字部分によって全体が表示されているものではなく、文字部分の後面として表されているとみるのが自然であるから、濃い色の「おかめ」の文字が際立つように淡い色が施されていることも相まって、文字部分の背景として表されていると看取、把握されるものである。
そうすると、該図形部分が、商品の出所識別標識として直ちに特定の観念を生じるとまでは認めることができない。
イ 請求人は、甘味と食事を提供する店舗を経営しており、商品としては、おはぎを販売している一方、引用商標権者は、納豆の製造販売会社であり、菓子の販売はないとみられることから、甘味処と、納豆の製造販売業者の商標及び商品について、出所混同のおそれはなく、また、本願の指定商品中の「菓子」、その中でも「おはぎ」といった和菓子と、引用商標の指定商品「肉まんじゅう」等が、用途、販売場所、原材料等を異にする出所混同のおそれがない商品であることも、一般的、恒常的な取引実情である旨主張する。
しかしながら、商標の類否判断に当たり考慮することのできる取引の実情とは、その指定商品全般についての一般的、恒常的なそれを指すものであって、単に該商標が現在使用されている商品についてのみの特殊的、限定的なそれを指すものではないと判示されている(昭和49年4月25日 最高裁昭和47年(行ツ)第33号)。
そして、請求人の主張に係る取引の実情は、取引における一部分を抽出した特殊的、限定的なものというべきであり、商標の類否判断に考慮すべき一般的、恒常的な実情ということはできないから、本願商標についての上記判断が左右されるものではない。
加えて、菓子パンを含むパンや肉まんじゅう、ピザ、ミートパイなどは、いずれも、老若男女によって日常一般に食されるものであり、例えば、製パン会社が食パン、菓子パン、洋菓子等と共にサンドイッチや肉まんじゅうを製造販売している実情があることから、「菓子,パン」と「サンドイッチ,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,ホットドッグ,ミートパイ」とは、生産部門、販売部門が一致することが多く、用途や需要者の範囲も一致するものといえる。
上記のような取引の実情を考慮して検討すれば、引用商標と類似する本願商標がその指定商品について使用された場合、これに接する取引者、需要者は、該商品が引用商標を使用した「サンドイッチ,肉まんじゅう」等と同一の営業主によって製造又は販売されたものであるかのように、商品の出所について誤認混同するおそれがあるものというべきであり、上記(4)のとおり、本願の指定商品と、引用商標の指定商品中、第30類「サンドイッチ,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,ホットドッグ,ミートパイ,調味料」とは、同一又は類似のものであるといわざるを得ない。
ウ 請求人は、「おかめ」の語は、特に食品関係、飲食関係では希釈化した語であり、商標の構成語として希釈化した語については、もはや単独では権利行使できる状態ではなく、後願排除効もない旨主張する。
しかしながら、本願商標が、引用商標との関係において、商標法第4条第1項第11号に該当するものであるか否かは、本願商標が同号にいう「当該商標登録出願の日前の商標登録出願に係る他人の登録商標又はこれに類似する商標であつて、その商標登録に係る指定商品又はこれに類似する商品について使用をするもの」との要件を満たすものであるか否かに基づき判断すべきところ、引用商標が、本願商標の先願に係る他人の登録商標であり、かつ、本願商標と類似する商標であって、本願の指定商品と同一又は類似の商品を指定商品とするものであることは、上記(3)及び(4)のとおりであるから、本願商標は、当該要件を満たすものというべきである。
したがって、請求人による上記主張は、いずれも採用することができない。
(7)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲1
本願商標(色彩は原本参照)


別掲2
引用商標



審理終結日 2019-10-29 
結審通知日 2019-11-05 
審決日 2019-11-19 
出願番号 商願2017-164914(T2017-164914) 
審決分類 T 1 8・ 261- Z (W3043)
T 1 8・ 262- Z (W3043)
T 1 8・ 263- Z (W3043)
最終処分 不成立 
前審関与審査官 堀内 真一 
特許庁審判長 岩崎 安子
特許庁審判官 石塚 利恵
小田 昌子
商標の称呼 カンミオカメ、オカメ 
代理人 特許業務法人大島・西村・宮永商標特許事務所 
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