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審決分類 審判 一部取消 商50条不使用による取り消し 無効とする(請求全部成立)取り消す(申し立て全部成立) Y29
管理番号 1370237 
審判番号 取消2019-300856 
総通号数 254 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2021-02-26 
種別 商標取消の審決 
審判請求日 2019-11-18 
確定日 2021-01-04 
事件の表示 上記当事者間の登録第4689002号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 登録第4689002号商標の指定商品中、第29類「カレー・シチュー又はスープのもと」についての商標登録を取り消す。 審判費用は、被請求人の負担とする。
理由 第1 本件商標
本件登録第4689002号商標(以下「本件商標」という。)は、「具多」の文字を標準文字で表してなり、平成14年11月26日に登録出願、第29類「食用油脂,乳製品,食肉,卵,食用魚介類(生きているものを除く。),冷凍野菜,冷凍果実,肉製品,加工水産物,加工野菜及び加工果実,油揚げ,凍り豆腐,こんにゃく,豆乳,豆腐,納豆,加工卵,カレー・シチュー又はスープのもと,お茶漬けのり,ふりかけ,なめ物,豆,食用たんばく」及び第31類「生花の花輪,釣り用餌,ホップ,食用魚介類(生きているものに限る。),海藻類,野菜,糖料作物,果実,コプラ,麦芽,あわ,きび,ごま,そば,とうもろこし,ひえ,麦,籾米,もろこし,飼料用たんぱく,飼料,種子類,木,草,芝,ドライフラワー,苗,苗木,花,牧草,盆栽,獣類・魚類(食用のものを除く。)・鳥類及び昆虫類(生きているものに限る。),蚕種,種繭,種卵,うるしの実,未加工のコルク,やしの葉」を指定商品として、同15年7月4日に設定登録されたものであり、現に有効に存続しているものである。
なお、本件審判の請求の登録日は、令和元年12月3日であり、商標法第50条第2項に規定する「審判の請求の登録前3年以内」とは、平成28年12月3日ないし令和元年12月2日である(以下「要証期間」という。)。

第2 請求人の主張
請求人は、結論同旨の審決を求め、審判請求書及び弁駁書において、その理由を要旨以下のとおり述べ、証拠方法として、甲第1号証及び甲第2号証を提出した。
1 請求の理由(要旨)
本件商標は、その指定商品中、第29類「カレー・シチュー又はスープのもと」について継続して3年以上日本国内において使用した事実が存しないから、その登録は商標法第50条第1項の規定により取消されるべきものである。
2 答弁に対する弁駁
(1)使用商標について
乙第5号証の1及び乙第5号証の2、乙第6号証の1及び乙第6号証の2、乙第7号証に示される「GooTa/日清/具多(グータ)」では、本件商標「具多」の文字が分離独立して自他商品識別機能を発揮する態様で使用されている、と主張するが、使用商標は、金色の矩形枠内の黒地に、白字の「日清」、「グータ」及び「具多」が左から右に順に位置したものである。また、白字の「日清」、「グータ」及び「具多」の上に金色の矩形で囲まれた金色の文字「GooTa」が位置している。上述した使用商標は、金色の矩形枠内に「GooTa」、「日清」、「グータ」及び「具多」が位置していること、並びにこれらの文字が近接して位置していることから、需要者は使用商標を一体として一つの商標として認識することは明らかであり、「具多」の文字が分離独立して自他商品識別機能を発揮することはない。
したがって、使用商標の使用は、本件登録商標「具多」の使用に当たらない。
(2)使用商品について
ア 被請求人は、乙第5号証の1及び乙第5号証の2、乙第6号証の1及び乙第6号証の2、乙第7号証、乙第8号証を証拠として、「『麺』及び『スープ(のもと)』のセットである販売商品に付された使用商標は、請求対象商品外の『第30類(穀物の加工品に含まれる)冷凍めん』及び請求対象である『第29類スープのもと』の両商品について使用されるものである。そして、販売商品のパッケージには、上述のとおり本件商標と社会通念上同一の使用商標が付されているから、このような通常使用権者の行為は、『商品(スープのもと)の包装に標章を付す行為』(商標法第2条第3項第1号)に該当するといい得る。」と主張するが、商標「GooTa/日清/具多(グータ)」が使用されていると被請求人が主張する乙第5号証の1及び乙第5号証の2、乙第6号証の1及び乙第6号証の2、乙第7号証に示される商品は、商品パッケージの正面に「白胡麻担々麺」等の麺名が大きく表示されている。また、当該商品パッケージには、商標「GooTa/日清/具多(グータ)」を、本件取消請求の対象である「スープのもと」の商標として使用している箇所はない。ことから、需要者は、商標「GooTa/日清/具多(グータ)」の使用商品は、「麺」の商品であると認識し、「スープのもと」の商品であると認識することはないことは明らかである。
イ 被請求人は、実際に、販売商品が「麺」と「スープ(のもと)」のセット商品であって、商品「スープ(のもと)」について独自に宣伝広告されていることや、また、その結果、「スープ(のもと)」の特徴や魅力が消費者に認識されるに至っていることを理由に、商標「GooTa/日清/具多(グータ)」を、本件取消請求の対象である「スープのもと」の商標として使用していると主張するが、商標の使用は、需要者が認識する商品との関係でどのように表記されているかを基に、判断するべきであり、被請求人が提示した証拠では、商標「GooTa/日清/具多(グータ)」は商品「スープ(のもと)」の商標として使用(表記)されていない。
(3)まとめ
以上述べたように、乙第1号証ないし乙第9号証は、被請求人が、要証期間内に本国内において、本件審判の請求に係わる商品について、本件商標を使用しているとの証拠にはならない。

第3 被請求人の主張
被請求人は、本件審判請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とする、との審決を求め、答弁書において、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第9号証(枝番号を含む。)を提出した。
1 被請求人の通常使用権者による本件商標の使用について
被請求人である日清食品ホールディングス株式会社は、グループ事業会社を通じて、即席めん、チルド食品、冷凍食品、菓子、シリアル食品、乳製品、清涼飲料、チルドデザート等の製造販売を行う企業である(乙2)。
被請求人のグループ事業会社である日清食品冷凍株式会社(乙3の1?乙3の3)は、被請求人より本件商標の使用に関する本件通常使用権の許諾を受け、「スープのもと」について、「GooTa/日清/具多(グータ)」という商標を使用し、要証期間内に我が国において、当該製品を製造及び販売している(乙3の3、乙4)。以下に、日清食品冷凍株式会社(以下「本件通常使用権者」という。)の使用状況につき詳述する。
2 使用商標について
(1)「GooTa/日清/具多(グータ)」を使用した製品には、いくつかの種類があるが、要証期間内から現在に至るまで販売されているものの例として、「白胡麻担々麺」(乙5の1)及び「辣椒担々麺」(乙5の2)が挙げられる。両製品のパッケージ上には、いずれも、金色に縁取りされた黒地の横長長方形の中に、四つ角に四角形の飾りが施された金色の横長長方形の中に「GooTa」の欧文字が金色で書され、その下に白抜きの文字で左から順番に「日清」の文字、縦書きで「[グータ]」の片仮名、そして「具多」の文字が記された態様の商標(以下「使用商標」という。)が付されている(乙5の1,乙5の2)。なお、乙第6号証の1及び乙第6号証の2は、乙第5号証の1及び乙第5証の2の製品パッケージの表面と、その中身を並べて撮影した写真である。
以下にまず、本件使用商標が、本件商標と社会通念上同一の商標に該当することを述べる。
(2)本件商標は、標準文字「具多」の文字からなる商標である。本件商標は、国語辞典には掲載されていない、いわゆる「造語」である。
一方、本件使用商標は上述のような態様であるところ、欧文字「GooTa」、漢字「日清」および「具多」、並びに片仮名「[グータ]」は、それぞれ文字のサイズ、フォント、色等が異なることから、それぞれの文字要素が分離して認識され得る。ここで、白抜きで書された漢字「日清」および「具多」は同じサイズ、フォント、色で表示されているものの、「日清」と「具多」の間に縦書きの片仮名「[グータ]」が配されていることに加え、「日清」が被請求人及び日清食品グループの略称として著名であること、先に述べたとおり「具多」が特定の意味を生じない造語であることからすれば、「日清」と「具多」は、視覚上だけでなく観念上も分離して認識され得る。
(3)以上のとおり、本件使用商標においては、本件商標と同一の「具多」の文字が分離独立して自他商品識別機能を発揮する態様で使用されているといえる。よって、本件使用商標は本件商標と社会通念上同一の商標である。
3 使用商品について
(1)上述のとおり、本件通常使用権者は、使用商標を、乙第5号証の1及び乙第5号証の2に係る商品(以下「販売商品」という。)のパッケージに付している。当該販売商品は、(ア)具が上に乗った冷凍めん、及び(イ)液体スープのセット商品である(乙6の1、乙6の2)。販売商品(乙5の1、乙5の2)の調理方法は、「(ア)具が上に乗った冷凍めん」を、電子レンジにて必要時間加熱し、その間に「(イ)液体スープ」をどんぶりに入れ、適量の熱湯を注いでよくまぜてスープを作り、温まった(ア)の具付きめんをスープの入ったどんぶりに入れ、最後に、需要者の好みにより辣油又は唐辛子を入れる、というものである(乙7)。
このように、(イ)の液体スープは、便宜的にそのパッケージに「液体スープ」と記載されているものの(乙6の1、乙6の2)、実際にはスープそのものではなく、熱湯で溶いて初めてスープが完成するものであって、まさに第29類「スープのもと」である。
(2)被請求人の事業会社の主要商品はラーメンであるところ、ラーメンという商品は、麺とスープと共に食するという性質の食品である。麺の太さや食感、味には無数のバリエーションがあるが、いくら美味しい麺であっても、スープとの相性が悪ければ食事としての価値は落ちることとなり、また逆に、いくら美味しいスープであっても、麺との相性が悪ければその魅力は消費者に伝わらない。そのため、ラーメンの業界においては、「麺」と「スープ」という二つの商品を個々に研究開発することと同時に、その「組み合わせ」について研究することも、自社商品のブランド価値を高めるために広く行われてきたことである。
そして、被請求人の本件通常使用権者は、独自の研究開発によって製造された「麺」と「スープ」という二つの商品を販売するにあたって、各商品の魅力がより伝わるよう、組み合わせも含めて消費者に提案し、そこに「具多」というオリジナルのブランド名をつけて販売を行ってきたものである。
(3)実際に、販売商品が「麺」と「スープ(のもと)」のセット商品であって、商品「スープ(のもと)」について独自に宣伝広告されていることや、また、その結果、商品「スープ(のもと)」の特徴や魅力が消費者に認識されるに至っていることは、それぞれ以下のようなプレスリリースやインターネット記事の記載からも明らかである。
ア プレスリリース(乙8)
本件通常使用権者のプレスリリースにおいて「あなたはどっち派?冷凍担々麺の“紅白対決”!「冷凍 日清具多 辣椒(ラージャオ)担々麺」、「冷凍 日清具多 白胡麻担々麺」を2019年9月1日(日)に発売」、「辛シビがやみつきになる“紅(あか)い担々麺”VSクリーミーさが至福の“白い担々麺”」、「“ボリューム感ある具材と高品質なスープ”が特長の『冷凍 日清具多シリーズ』」、「“紅い”濃厚スープが特長の『冷凍 日清具多 辣椒担々麺』」、「“白い”濃厚スープが特長の『冷凍 日清具多 白胡麻担々麺』」、「紅い濃厚スープ」及び「白い濃厚スープ」のように、スープの色や味を前面に押し出して宣伝広告しており、商品「スープ(のもと)」の効果的なアピールとなっている。
イ インターネット記事(乙7)
「めるも by GMO」のインターネット記事において、「紅いスープでお馴染みの『冷凍 日清具多 辣椒担々麺』がリニューアルして新登場!」、「白いスープが特徴の『同 白胡麻担々麺』が新発売」及び「紅いスープと白いスープの担々麺が同時発売って、一体どっちを食べればいいの?」のように販売商品の特徴として、スープを前面に押し出した記事が書かれており、また食した感想でも最初に「スープ」の味について言及されており、商品「スープ(のもと)」の魅力が消費者に届いている様子がうかがえる。
ウ ブログ記事(乙9)
「やさしい生活」のブログ記事において、「味の特徴はスープがものすごくまろやか!白胡麻の風味がよく出ていて濃厚な仕上がりです。」及び「とにかくスープがクリーミーでさすが具多シリーズといった感があります。」のように食した感想として、スープについての感想が最初に記載されている他、「スープがクリーミーでさすが具多シリーズといった感があります」のような記載があり、商品「スープ(のもと)」に対する評価が販売商品自体の評価に直結していることがわかる。
(4)以上述べたとおり、「麺」および「スープ(のもと)」のセットである販売商品に付された使用商標は、請求対象商品外の第30類「(穀物の加工品に含まれる)冷凍めん」及び請求対象である第29類「スープのもと」の両商品について使用されているものである。そして、販売商品のパッケージには、上述のとおり本件商標と社会通念上同一の使用商標が付されているから、このような本件通常使用権者の行為は、「商品(スープのもと)の包装に標章を付す行為」(商標法第2条第3項第1号)に該当するといい得る。被請求人は、第29類「スープのもと」に、本件商標と社会通念上同一の商標を使用しているといえる。
4 要証期間内における使用
乙第5号証の1及び乙第5号証の2に関する本件通常使用権者のプレスリリース(乙8)は、2019年7月9日のものであり、当該プレスリリースによれば、これらの販売商品は2019年9月1日に発売されたものである。また、2019年9月1日に発売された乙第5号証の1を食した感想を記したブログ(乙9)の投稿日は、2019年9月21日である。
これらの記述から、本件商標と社会通念上同一である使用商標が付された販売商品(乙5の1,乙5の2)が、要証期間内である2019年(令和元年)9月1日から現在に至るまで、本件通常使用権者により我が国において製造・販売されていることがわかる。
5 まとめ
以上より、本件商標は、要証期間に日本国内において、被請求人により許諾を受けた本件通常使用権者が第29類「スープのもと」に使用した結果、業務上の信用が化体しているものであり、本件審判の取消の対象とはなりえない商標である。このような商標登録を取消すことは業務上の信用の化体しない商標の整理を図るという不使用取消審判制度の趣旨に反するだけではなく、業務上の信用の保護という法目的にも反するものである。

第4 審尋及び被請求人の回答
1 審尋
審判長は、令和2年7月22日付け審尋において、被請求人に対し、被請求人が提出した証拠によっては、被請求人が商標法第50条第2項に規定する本件商標の使用をしている事実を証明したものとは認めることができない旨の合議体の暫定的見解及び請求人提出の令和2年3月11日付け審判事件弁駁書に対する回答を求めた。
2 被請求人の回答
被請求人は,上記1の審尋に対し何らの応答もしていない。

第5 当審の判断
被請求人は、本件通常使用権者が本件商標を「スープのもと」に使用していると主張しているので、以下検討する。
1 事実認定
被請求人の提出した証拠及びその主張によれば、以下の事実が認められる。
(1)乙第4号証は、日清食品グループのホームページであり、1頁には、上部に「2020/1/17」、その下に「GooTa/日清〔グータ〕(縦書き)具多」の記載があり、「カテゴリー」の下に「冷凍」、「ラーメン」、「冷凍 日清具多 白胡麻担々麺」及び「冷凍 日清具多 辣椒担々麺」の記載がある。
また、2頁には、「2019.7.9」、「プレスリリース」、「『冷凍 日清具多 辣椒担々麺』『冷凍 日清具多 白胡麻担々麺』(9月1日発売)」の記載がある。
(2)乙第5号証の1の3頁及び乙第5号証の2の3頁にも、上記(1)の2頁と同様の記載がある。
(3)乙第6号証は、「GooTa/日清[グータ](縦書き)具多」の「白胡麻担々麺」及び「辣椒担々麺」の商品パッケージ並びに液体スープ、麺及びやくみ等が写っている写真である。
商品パッケージの左側に「GooTa/日清[グータ](縦書き)具多」の文字が記載され、右側にはそれぞれ、白胡麻担々麺の調理例、辣椒担々麺の調理例が写真で掲載されている。
また、液体スープの袋には、「カンタン!」、「お湯で解凍いらずの液体スープ」等の記載がある。
(4)「めるも by GMO」のインターネット記事(乙7)の1頁には、「2019/9/15」の記載があり、「・・・紅いスープでお馴染みの『冷凍 日清具多 辣椒担々麺』がリニューアルして新登場!」及び「・・・白いスープが特徴の『同 白胡麻担々麺』が新発売」の記載がある。
また、8頁には、上記(3)と同様に白胡麻担々麺の商品パッケージ並びに液体スープ、麺及びやくみ等が写っている写真が掲載されている。
(5)本件通常使用権者のホームページ(乙8)において、「2019.7.9」、「発売のご案内」及び「『冷凍 日清具多 辣椒担々麺』『冷凍 日清具多 白胡麻担々麺』(9月1日発売)」の記載がある。
(6)「やさしい生活」(乙9)のブログ記事において、「日清具多、白胡麻担々麺濃厚芝麻醤味食べてみた!」、「2019年9月21日」の記載があり、その下に、白胡麻担々麺の商品のパッケージの写真があり、そのパッケージには左側に「GooTa」の文字、その下に「日清〔グータ〕(縦書き)具多」の文字が記載され、右側には白胡麻担々麺の調理例が写真で掲載されている。
下部には、中身は具材つき麺、液体スープ及び彩り辣油が写っている写真が掲載されており、「液体スープ」の袋には、上記(3)と同じ文言が記載されている。
(7)日清食品グループのホームページ(乙3の1)において、「持株会社」の項に「日清食品ホールディングス」の記載、その下に「国内事業会社」の項に「日清食品冷凍」の記載がある。
また、日清食品グループのホームページ(乙3の2)において、日清食品冷凍株式会社(以下「日清食品冷凍」という。)の会社概要が記載されている。
2 判断
(1)使用商品について
上記1の日清食品グループのホームページ(乙4、乙5)、本件通常使用権者のホームページ(乙8)、インターネット記事(乙7)及びブログ記事(乙9)によれば、本件商標権者の本件通常使用権者と認められる日清食品冷凍は、要証期間に、商品「冷凍 白胡麻担々麺」及び「冷凍 辣椒担々麺」(以下「使用商品」という。)に本件商標と社会通念上同一と認められる「具多」の文字を使用したと認められる。
(2)使用商品が本件審判の請求に係る商品の範ちゅうに含まれるかについて
上記1によれば、使用商品である「冷凍 白胡麻担々麺」及び「冷凍 辣椒担々麺」は、電子レンジ等で加熱して食するもので、使用商品の中身には、具材つき麺、液体スープ及び辣油等がセットになって製造・販売された商品であり、これは、いわゆる「冷凍した具付き中華そばめん」又は「冷凍した調理済みの具及びスープ付きめん類」の範ちゅうに含まれるものであると認められる。
被請求人は、使用商品の中に入っている「液体スープ」は「スープのもと」として使用されるものである旨主張している。
しかしながら、写真(乙6)及びブログ記事(乙9)の写真には、使用商品の中身の具材つき麺、液体スープ及び辣油が写っており、確かに液体スープは使用商品の中に入っているが、これは、上記担々麺を調理するための液体スープである。
そうすると、当該液体スープは、それのみで譲渡(販売)されているものではなく、使用商品を調理するための1食材料として入っているものと考えるのが自然である。
そして、液体スープそれ自体には、上記1(3)のとおり「カンタン!」、「お湯で解凍いらずの液体スープ」としか記載されておらず、本件商標(社会通念上同一のものを含む。)及び本件通常使用権者の名称の記載もない。
したがって、被請求人が主張する「スープのもと」が使用に係る商品であると認めることはできない。
よって、被請求人の上記主張は、採用できない。
その他、被請求人は、本件通常使用権者が本件商標を「スープのもと」に使用していることを示す具体的かつ客観的な証拠を提出していない。
したがって、本件通常使用権者は、本件商標を「スープのもと」に使用していると認めることができない。
3 むすび
以上のとおり、被請求人は、要証期間に日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかが、請求に係る指定商品について、本件商標を使用したことを証明したものと認めることはできない。
また、被請求人は、その指定商品について本件商標を使用していないことについて正当な理由があることも明らかにしていない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により取り消すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。

別掲
審理終結日 2020-11-04 
結審通知日 2020-11-09 
審決日 2020-11-25 
出願番号 商願2002-100051(T2002-100051) 
審決分類 T 1 32・ 1- Z (Y29)
最終処分 成立 
特許庁審判長 齋藤 貴博
特許庁審判官 小俣 克巳
榎本 政実
登録日 2003-07-04 
登録番号 商標登録第4689002号(T4689002) 
商標の称呼 グタ 
代理人 松下 昌弘 
代理人 中田 和博 
代理人 青木 博通 
代理人 磯田 直也 
代理人 富所 英子 
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