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審決分類 審判 一部取消 商50条不使用による取り消し 無効とする(請求全部成立)取り消す(申し立て全部成立) Y1620
管理番号 1370190 
審判番号 取消2019-300420 
総通号数 254 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2021-02-26 
種別 商標取消の審決 
審判請求日 2019-06-05 
確定日 2020-11-30 
事件の表示 上記当事者間の登録第4994929号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 登録第4994929号商標の指定商品中、第16類「紙製包装用容器,家庭用食品包装フィルム,紙製ごみ収集用袋,プラスチック製ごみ収集用袋,紙製のぼり,紙製旗,衛生手ふき,紙製タオル,紙製テーブルナプキン,紙製手ふき,紙製ハンカチ,紙製テーブルクロス」、第20類「クッション,座布団,まくら,マットレス,木製・竹製又はプラスチック製の包装用容器,ストロー,盆(金属製のものを除く。),旗ざお,うちわ,せんす,屋内用ブラインド,すだれ,装飾用ビーズカーテン,アドバルーン,木製又はプラスチック製の立て看板」についての商標登録を取り消す。 審判費用は、被請求人の負担とする。
理由 第1 本件商標
本件登録第4994929号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおりの構成からなり、平成18年3月28日に登録出願、第16類「紙製包装用容器,家庭用食品包装フィルム,紙製ごみ収集用袋,プラスチック製ごみ収集用袋,紙製のぼり,紙製旗,衛生手ふき,紙製タオル,紙製テーブルナプキン,紙製手ふき,紙製ハンカチ,紙製テーブルクロス」及び第20類「クッション,座布団,まくら,マットレス,木製・竹製又はプラスチック製の包装用容器,ストロー,盆(金属製のものを除く。),旗ざお,うちわ,せんす,屋内用ブラインド,すだれ,装飾用ビーズカーテン,アドバルーン,木製又はプラスチック製の立て看板」を含む、第14類、第16類、第18類、第20類、第21類、第24類及び第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同年10月13日に設定登録、その後、同28年10月25日に第16類、第18類、第20類、第21類、第24類及び第25類の指定商品について商標権の存続期間の更新登録がされ、また、指定商品中、第21類「魚ぐし,なべ類,コーヒー沸かし(電気式又は貴金属製のものを除く),鉄瓶,やかん,食器類(貴金属製のものを除く),アイスペール,泡立て器,こし器,こしょう入れ・砂糖入れ及び塩振り出し容器(貴金属製のものを除く),卵立て(貴金属製のものを除く),ナプキンホルダー及びナプキンリング(貴金属製のものを除く),盆(貴金属製のものを除く),ようじ入れ(貴金属製のものを除く),ざる,シェーカー,しゃもじ,手動式のコーヒー豆ひき器及びこしょうひき,じょうご,すりこぎ,すりばち,ぜん,栓抜,大根卸し,タルト取り分け用へら,なべ敷き,はし,はし箱,ひしゃく,ふるい,まな板,麺棒,焼き網,ようじ,レモン絞り器,ワッフル焼き型(電気式のものを除く),化粧用具」については、同30年5月7日に商標登録を取り消す旨の審決が確定し、その登録が同年6月4日にされ、第24類「全指定商品」については、同年6月18日に商標登録を取り消す旨の審決が確定し、その登録が同年7月13日にされたものである。
そして、本件審判の請求の登録日は、令和元年6月20日であり、商標法第50条第2項に規定する「審判の請求の登録前3年以内」とは、平成28年6月20日から令和元年6月19日までの期間(以下「要証期間」という。)である。

第2 請求人の主張
請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第8号証を提出した。
1 請求の理由
(1)取消事由
本件商標は、その指定商品中、第16類「紙製包装用容器,家庭用食品包装フィルム,紙製ごみ収集用袋,プラスチック製ごみ収集用袋,紙製のぼり,紙製旗,衛生手ふき,紙製タオル,紙製テーブルナプキン,紙製手ふき,紙製ハンカチ,紙製テーブルクロス」及び第20類「クッション,座布団,まくら,マットレス,木製・竹製又はプラスチック製の包装用容器,ストロー,盆(金属製のものを除く。),旗ざお,うちわ,せんす,屋内用ブラインド,すだれ,装飾用ビーズカーテン,アドバルーン,木製又はプラスチック製の立て看板」(以下、これらをまとめて「請求に係る商品」という。)について、継続して3年以上日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存しないから、商標法第50条第1項の規定により、取り消されるべきものである。
(2)取消原因
ア 請求人は、過去3年間における本件商標の使用の事実(取引)を調査した結果、指定商品中、少なくとも請求に係る商品には、商標の使用の事実は確認できなかった。
また、本件商標の商標登録原簿(甲1)の記載によると、本件商標には、専用使用権者、登録した通常使用権者は存在しない。
イ 前商標権者による商標の使用について
(ア)請求人と本件商標の前商標権者との関係
本件商標の前の商標権者(以下「前商標権者」という。)は、請求人の事業(本件商標と同一図形からなる猫の図形をサービスマークとするうどん店「のらや」の運営)の一部を担う別会社として設立された(甲2、3)。
当時、請求人と前商標権者との間には、「のらや」の新規出店に関する不動産物件情報の提供及び「のらや」各店のメンテナンスなどについての業務委託契約(甲4)と、請求人をフランチャイザーとするフランチャイズ契約(甲5)とが締結されており、このフランチャイズ契約によって、請求人から前商標権者に対して本件商標と同一図形のサービスマーク(猫の図形)の使用が許諾されていた。
しかしながら、平成18年(2006年)9月には上記業務委託契約及びフランチャイズ契約は双方とも解除された。
(イ)前商標権者による本件商標の出願及び登録
本件商標は、上記フランチャイズ契約期間中に請求人に無断で出願され、本件商標の設定登録時にはフランチャイズ契約は終了しており、前商標権者は上述した本件商標と同一図形である請求人のサービスマークを使用する権原を失っていた。
その後、本件商標は、請求人に何らの相談・説明もないまま、第三者である被請求人に譲渡され(平成28年8月23日受付の本権の移転)、現在に至っている。
(ウ)前商標権者による本件商標の使用の有無
請求人の調査では、上記フランチャイズ契約によって前商標権者に開設が許諾されていた店舗の所在地には、遅くとも2010年(平成22年)頃には「のらや」とは関係のない店舗Aが開設され、同店舗のウェブサイトにも本件商標を付した商品は掲載されていないこと(甲7)などから、少なくとも2010年以降に前商標権者が本件商標を使用した事実がないことは明らかである。
ウ 現商標権者による商標の使用について
請求人は、本件審判とは別に、本件商標の指定商品中、第21類の一部の指定商品と第24類の全指定商品について不使用取消審判を請求し、いずれも商標登録を取り消す旨の確定審決を得ているところ、これらの審判において被請求人が本件商標の使用の根拠として挙げた、被請求人のウェブサイト「けんさんのフォト・ギャラリー」(以下「本件ウェブサイト」という。)を確認したが、請求に係る商品を被請求人が販売している事実はない(甲8)。
なお、本件ウェブサイトは、事業としての体をなしておらず、個人の趣味を開陳又は被請求人の私物の譲渡を目的としたウェブサイトにすぎないから、ここでの本件商標の使用は、業としての登録商標の使用には該当しない。
2 答弁に対する弁駁
(1)使用例1ないし3について
請求に係る商品とは無関係の商品である「Tシャツ」について本件商標を使用していると主張するものであり、被請求人が請求に係る商品に本件商標を使用した事実はまったく示されていない。
(2)余論
ア 本件ウェブサイト(乙1)に掲載されている商品は、「(猫が描かれた無題の)小皿」、「柘植の箸置き」、「猫の顔のハンドタオル」、「五つ葉のパウチ」、「手作り巾着」、「手作りのサイコロ」、「手作りの積み木」、「シール」、「オリジナル絵葉書」、「手作りティーシャツ」及び「枯れ葉のスケルトンパウチ」であって、請求に係る商品は何ひとつ掲載されていない。
実店舗を持たない被請求人は、本件ウェブサイト以外に商品を「業として」販売する手段はなく、ここに請求に係る商品が掲載されていないということは、とりもなおさず、被請求人は請求に係る商品を一切販売していないことにほかならない。
イ 本件ウェブサイトには、その主催者(事業主体)や、商品代金の支払い方法、商品の引渡し方法など、商品取引に関する重要事項がまったく掲載されておらず、インターネット上の仮想店舗としての体をなしていない。
そもそも、特定商取引法第11条により商品販売の広告に義務付けられた表示(事業主体の氏名・住所・電話番号の表示や、商品代金の支払い時期・方法、商品の引渡し時期など)が、被請求人の本件ウェブサイトには掲載されていない。
このように、本件ウェブサイトは、事業として商品の通信販売を行う際に具備すべき最低限の体裁さえも備えておらず、「業として」商品を販売する仮想店舗としての実体を備えていない。

第3 被請求人の答弁
被請求人は、本件審判の請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とする、との審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第4号証を提出した。
1 本件商標は、商標権者、前商標権者、又は商標権者に使用を承諾された者が要証期間に使用していた、又は現在も使用している事実がある。
2 使用状況
(1)使用例1
本件ウェブサイトは、暫く休止していたが平成28年12月5日に再開し、随時更新もしているため、2019年(平成31年)1月1日の更新版を提出する(乙1)。被請求人は、実店舗で販売はしていないが、自らのホームページに掲載して、要望があれば販売できるようにしており、第25類に属するものとして、ティーシャツを掲載している。
(2)使用例2
猫の顔をモチーフにしたティーシャツについて、ティーシャツ販売業者に「製造委託型ショッピングモールの出店」として出店させてもらい、少なくとも2019年1月1日の段階では販売体制に入り、現在に至っている(乙2)。
(3)使用例3
ローカル鉄道で走る電車をモチーフにしたティーシャツのページについても、使用例2と同様、「製造委託型ショッピングモールの出店」として出店させてもらい、販売体制に入っている(乙3)。
(4)使用例1ないし3の商品には、いずれも別掲2の商標が表示されていることが確認できる。
被請求人は、使用例2及び3の販売委託先(乙4)に、「けんさん」としてデザイナー登録をし、目下2点のデザインティーシャツにつき、販売を委託している。
3 審尋に対する被請求人からの回答
(1)先に提示した使用例1ないし3の商品「ティーシャツ」は、第25類に属する商品であって、請求に係る商品ではなく、本件ウェブサイト等で提示した商品は、請求に係る商品以外のものであった。
(2)新型コロナウイルスの影響により、新規の取材、行動等が極めて困難になっており、新規商品への商標の使用の拡大は困難であるが、時期を見て、袋物の商品を掲載したいと考えている。いくつかの商品についての商標の使用は、継続するつもりである。

第4 当審の判断
1 被請求人の提出に係る証拠及び同人の主張によれば、以下の事実が認められる。
(1)2019年(平成31年)1月1日を最新更新日とする本件ウェブサイトに、小さく不明瞭ではあるものの、右胸部分に別掲2を構成する猫の図形((R)の記号は確認できない。(審決注:(R)は、○の中にRの文字。))が表示された「ティーシャツ」が掲載されている(乙1(3頁))。
また、同ウェブサイトには、表題等に別掲2を構成する猫の図形が表示され、上記ティーシャツ以外にも、「小皿、箸置き、ハンドタオル、五つ葉のパウチ、巾着、サイコロ、積み木、シール、絵葉書、及び枯れ葉のスケルトンパウチ」が掲載されている(乙1)。
(2)「T-SHIRTS TRINITY」と称するホームページに、小さく不明瞭ではあるものの、別掲2を構成する猫の図形が表示された「ティーシャツ」が掲載されている(乙2、3)。
2 請求に係る商品のいずれかについての登録商標の使用が行われたか否かについて
(1)判断
前記1で認定した事実によれば、複数のインターネットウェブサイトに「ティーシャツ」が掲載されている。
また、前記1(1)で認定した事実によれば、本件ウェブサイト上に「小皿、箸置き、ハンドタオル、五つ葉のパウチ、巾着、サイコロ、積み木、シール、絵葉書、及び枯れ葉のスケルトンパウチ」が掲載されている。
しかしながら、「ティーシャツ」は、第25類に属する商品であって請求に係る商品に含まれるものではなく、その他の上記の品々も、被請求人の提出に係る証拠からはいずれも請求に係る商品に含まれるものと認めることはできない。なお、当審から「被請求人が本件商標を使用していると主張する『ティーシャツ』は第25類に属する商品であって、乙各号証を踏まえその他の物品について検討しても、請求に係る商品のいずれかについての使用事実を見いだすことができない」旨の審尋を発したが、これに対し、被請求人から、請求に係る商品に含まれる商品の使用についての主張、立証はなかった。
そうすると、請求に係る商品のいずれかについての本件商標の使用をしていることを認めることはできない。
(2)被請求人の主張について
被請求人は、〈1〉時期をみて袋物の商品を掲載したいと考えていること、〈2〉いくつかの商品についての商標の使用は継続するつもりであることを主張している。
しかしながら、〈1〉については、商標法第50条第1項の審判の請求があったときは、同条第2項の規定により、「その審判の請求の登録前3年以内」に登録商標の使用をしていることを証明しない限り取消しを免れないのであるから、今後の商品の掲載について使用事実として認定することはできない上、「袋物」は第18類に属する商品であって請求に係る商品に含まれるものではない。また、〈2〉についても、要証期間における請求に係る商品についての本件商標の使用をしていることについて、具体的な事実の立証が何ら認められないものである。
したがって、被請求人の上記主張は、いずれも採用することができない。
3 まとめ
以上のとおり、被請求人が、請求に係る商品のいずれかについての本件商標の使用をしていることを証明したとはいえないから、商標法第50条第2項に規定されているその他の使用の要件について論及するまでもなく、被請求人の提出に係る証拠によっては、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかが請求に係る商品のいずれかについての本件商標(本件商標と社会通念上同一と認められる商標を含む。)の使用をしていることを被請求人が証明したとはいえない。
また、当該使用をしていないことについて正当な理由があることを明らかにしたともいえない。
したがって、本件商標の登録は、その指定商品中、請求に係る商品について、商標法第50条の規定により、取り消すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲1 本件商標


別掲2 被請求人の主張に係る商標




審理終結日 2020-09-30 
結審通知日 2020-10-05 
審決日 2020-10-21 
出願番号 商願2006-27746(T2006-27746) 
審決分類 T 1 32・ 1- Z (Y1620)
最終処分 成立 
特許庁審判長 中束 としえ
特許庁審判官 板谷 玲子
木村 一弘
登録日 2006-10-13 
登録番号 商標登録第4994929号(T4994929) 
代理人 寒川 潔 
代理人 佐野 章吾 
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