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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 W25
審判 全部申立て  登録を維持 W25
審判 全部申立て  登録を維持 W25
審判 全部申立て  登録を維持 W25
審判 全部申立て  登録を維持 W25
管理番号 1367191 
異議申立番号 異議2020-900006 
総通号数 251 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2020-11-27 
種別 異議の決定 
異議申立日 2020-01-14 
確定日 2020-10-23 
異議申立件数
事件の表示 登録第6190745号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第6190745号商標の商標登録を維持する。
理由 第1 本件商標
本件登録第6190745号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1に示したとおりの構成からなり、平成30年11月14日に登録出願、第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品として、令和元年9月5日に登録査定、同年10月18日に設定登録されたものである。

第2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が、本件登録異議の申立ての理由において引用する登録商標は、以下の3件の商標であり、いずれも現に有効に存続しているものである(以下、これらをまとめて「引用商標」という。)。
1 登録第6180370号商標(以下「引用商標1」という。)
商標の構成 別掲2のとおり
指定商品 第18類「かばん金具,がま口口金,蹄鉄,皮革,皮革製包装用容器,かばん類,袋物,愛玩動物用被服類,携帯用化粧道具入れ,傘,ステッキ,つえ,つえ金具,つえの柄,乗馬用具」及び第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,仮装用衣服,運動用特殊靴,運動用特殊衣服」
登録出願日 平成30年10月17日
設定登録日 令和元年9月13日
2 登録第5794582号商標(以下「引用商標2」という。)
商標の構成 別掲3のとおり
指定商品 第18類「かばん金具,がま口口金,蹄鉄,愛玩動物用被服類,かばん類,袋物,携帯用化粧道具入れ,傘,ステッキ,つえ,つえ金具,つえの柄,皮革」、第24類「織物,メリヤス生地,布製身の回り品,かや,敷布,布団,布団カバー,布団側,まくらカバー,毛布,織物製テーブルナプキン,のぼり及び旗(紙製のものを除く。),織物製椅子カバー,織物製壁掛け,カーテン,テーブル掛け,どん帳」、第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」及び第28類「スキーワックス,遊園地用機械器具,おもちゃ,人形,囲碁用具,将棋用具,歌がるた,さいころ,すごろく,ダイスカップ,ダイヤモンドゲーム,チェス用具,チェッカー用具,手品用具,ドミノ用具,トランプ,花札,マージャン用具,遊戯用器具,ビリヤード用具,運動用具,釣り具」
登録出願日 平成27年4月8日
設定登録日 平成27年9月18日
3 登録第4848014号商標(以下「引用商標3」という。)
商標の構成 別掲4のとおり
指定商品 第18類「旅行用トランク,旅行かばん,その他のかばん類,袋物,携帯用化粧道具入れ,傘,ステッキ,つえ,つえ金具,つえの柄,乗馬用具,皮革,皮革製包装用容器」、第25類「帽子,その他の被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」及び第28類「ボール,その他の運動用具」
優先権主張:2002年7月23日 デンマーク王国
登録出願日 平成15年1月22日
設定登録日 平成17年3月18日

第3 登録異議の申立ての理由
申立人は、本件商標は商標法第4条第1項第11号及び同項第15号に違反して登録されたものであるから、その登録は同法第43条の2第1号によって取り消されるべきものであるとして、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第9号証を提出した。
1 申立人について
(1)申立人は、デンマーク所在のスポーツウェアをはじめとするアパレル商品の製造・販売を行う法人であり、申立人が展開する「hummel」ブランドは、1923年にドイツ北部でサッカー・ハンドボール用品のブランドとして生まれ、その後100年近くにわたり、全世界においてその商品が販売されている。
日本においても、横浜FC(2001年?2014年)、ガイナーレ鳥取(2003年?2018年)及びノルディーア北海道(2018年?現在)等といったプロサッカーチームのオフィシャルユニフォームサプライヤーとなっている。
「hummel」ブランドの商品は「シェブロンライン」と呼ばれる平仮名「く」の字状の図柄が連なった模様のラインが入っていることが特徴となっており、申立人は、引用商標をはじめとする申立人商標を登録することにより(甲5)、申立人による自他商品等識別標識として使用される「シェブロンライン」の保護を図っている。
(2)商標法第4条第1項第11号の該当性について
ア 本件商標について
本件商標は、欧文字「RESQUAD」を上段に配し、下段に黒い四角形の中に白抜きで、仮名「く」の字状に中ほどでほぼ90度の角度で屈曲する線を、その線幅と同間隔で6本並行に設けて、屈曲角の各頂点を結ぶ直線が右方向に向かうように配した構成態様の図形を配してなる結合商標であり、上下2段に配した文字要素と図形要素は、特段強く結合しているものとはいえない点を考慮すれば、取引者、需要者は、本件商標を、文字要素と図形要素に分離してそれぞれを記憶、印象することになることから、本件商標と他の商標とを対比する際は、文字要素と図形要素とを分離観察して類否判断が行われることが自然といえる。
イ 本件商標と引用商標1の類否について
引用商標1は、平仮名「く」の字状に中ほどでほぼ90度の角度で屈曲する線を、その線幅と同間隔で6本並行に設けて、屈曲角の各頂点を結ぶ直線が下方向に向かうように配した構成態様からなる図形商標であり、本件商標の図形要素と引用商標1の外観を比較すると、平仮名「く」の字状に中ほどでほぼ90度の角度で屈曲する線から構成される点及び上記線が線幅と同間隔で6本並行に設けた構成態様からなる点について共通する。
本件商標の図形要素と引用商標1の縮尺を一致させて比較を行った場合、構成する線の長さにおいて差異がみられるものの、本件商標を右90度傾ければ、構成する線の本数、肉太の度合、角度、間隔が一致することから、引用商標1と近似する外観態様になる。
そして、上述の構成上の一致性を考慮し、両者を子細に観察すれば、細かい表現方法において差異は見られるものの、本件商標と引用商標1とは、看者に与える印象が近似したものになり、時と処を異にして両者に接するときは互いに紛れやすいというべきであり、本件商標と引用商標1とは、外観において類似する。
ウ 本件商標と引用商標2及び引用商標3の類否について
引用商標2は、黒色の円形図形の内部に、白抜きで平仮名「く」の字状に中ほどでほぼ90度の角度で屈曲する線をその線幅と同間隔で2本並行に設けて、屈曲角の各頂点を結ぶ直線が下方向に向かうように配した構成態様からなる図形商標である。
また、引用商標3は、平仮名「く」の字状に中ほどで略90度の角度で屈曲する線を、その線幅と同間隔で2本並行に設けて,屈曲角の各頂点を結ぶ直線が右方向に向かうように配した構成態様からなる図形商標である。
本件商標と引用商標2及び引用商標3を比較すると、構成する線の本数が相違するものの、肉太の度合、角度、間隔が一致するため、本件商標と引用商標2及び引用商標3とは、看者に与える印象が近似したものになるというべきであるから、引用商標1と同様に、本件商標と引用商標2及び引用商標3との類否判断を行った場合、外観において類似する。
エ 観念上及び称呼上の類否について
本件商標と引用商標が前記第1及び前記第2のとおりの構成からなるものであることから、両者からは共通の観念及び称呼が生じる。
オ 取引の実情について
本件商標と引用商標の指定商品において抵触する第25類の指定商品については、商標がいわゆるワンポイントマークとして、商品に付されることが非常に多いといえ、実際に、申立人においても、引用商標をワンポイントマークとして使用している(甲6)。
このように使用される場合、商標は比較的小さく表示され、細部における表現方法の差異は曖昧なものとなり、印象が希薄なものとなる。また、商標は、その商標が付された商品を観察する場合、様々な位置から看取されるものであることは明らかであって、特に商標が被服等においてワンポイントマークとして使用される場合などは、天地の区別なくいずれの方向から商標が看取されるかについて特定されない場合があることは、取引の実情として自明であり、このような取引の実情を考慮すれば、本件商標と引用商標とは、彼此相紛らわしい類似商標である。
カ 以上のとおりであるから、本件商標と引用商標とは、時と所とを異にして行う離隔観察を行った場合において区別することが容易でない相紛らわしい類似の商標であるといえ、本件商標に係る指定商品と引用商標に係る指定商品とは類似する。
よって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(3)商標法第4条第1項第15号の該当性について
ア 引用商標の周知性について
申立人による「hummel」ブランドは、1923年にドイツ北部で生まれた世界で最も古いサッカー・ハンドボールブランドの一つであり、その商品は、プロスポーツ選手を始めとして、全世界の取引者及び需要者に親しまれている。
「hummel」とは、ドイツ語で「マルハナバチ」を意味し、申立人は、自社商品に対して蜂を象ったデザインの商標を使用するとともに、最初に開発されたサッカーシューズから、両側面に「くの字」のマークを施していた。
また、申立人は、スポーツウェアに限らず、多様なアパレル商品を製造・販売しており、現在では世界で約700の販売店で販売されているほか、「ZOZOTOWN」「SHOPLIST」といった大手オンラインアパレル通販サイトでも、その商品が取り扱われている(甲7)。日本では,昭和55年頃から、大松貿易株式会社が総代理店となって申立人のサッカーシューズ等を輸入し、モンブラン株式会社が販売していたが、平成3年12月からは、株式会社エスエスケイが代理店となって、申立人の商品を我が国において輸入販売又は製造販売している(甲8)。
さらに、申立人は、我が国において、横浜FC(2001年?2014年)、ガイナーレ烏取(2003年?2018年)、ブラウブリッツ秋田(2009年?2011年)、INAC神戸レオネッサ、福島ユナイテッドFC(2011年?現在)、V・ファーレン長崎(2014年?2019年)、ノルディーア北海道(2018年?現在)といった、日本各地のプロサッカーチームのオフィシャルユニフォームサプライヤーとなっており、加えて、静岡産業大学サッカー部のオフィシャルユニフォームや、京都ハンナリーズ、群馬クレインサンダーズといったプロバスケットボールチームのユニフォームも手掛けている(甲9)。
これらの「hummel」ブランドの商品は「シェブロンライン」と呼ばれる平仮名「く」の字状の図柄が連なった模様のラインが入っていることが特徴となっている。
我が国におけるプロサッカーリーグであるJリーグを例に挙げれば、1試合あたりの平均観客数は2万人といわれており、いわゆる「シェブロンライン」と呼ばれる申立人による商品に付された「くの字」のマークを目にする機会は、非常に多くなっているといえる。
イ 以上のような事実を考慮すれば、引用商標のうち、少なくとも引用商標2は、本件商標の出願日である2018年11月14日において、我が国の取引者及び需要者の間で周知・著名となっていたといえ、それは本件商標の登録時である2019年10月18日においても変わらない。
ゆえに、仮に引用商標1と本件商標が類似しないものと判断された場合であっても、引用商標の我が国における周知性及び現実の取引の実情等を総合的に判断すれば、本件商標と引用商標とが並存して登録された場合、需要者において品質混同の生じるおそれがあるうえ、本件商標権者が経済的又は組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるとして、申立人の業務と混同を生ずるおそれがある。
よって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。

第4 当審の判断
1 商標法第4条第1項第11号及び商標法第8条第1項該当性について
申立人は、本件商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、前記第2に記載の登録商標を3件引用しているところ、引用商標中、引用商標1は、本件商標の登録査定時において未登録であり、その申立の根拠とする条項は、同法第8条第1項の誤りと認められるから、以下、引用商標1については同法第8条第1項該当性を判断する。
(1)本件商標
本件商標は、別掲1のとおり、「RESQUAD」の欧文字の下部に、黒色の横長四角形内の右側に寄せて、角の各頂点が右を向いている白抜きの山形の太い線を同間隔で6本並行に並べた構成からなる図形(以下、6本の山形の線部分を「山形図形」という。)を配してなる結合商標であり、上記構成からなる本件商標は、その構成中の文字部分と図形部分とが、分離して看取されるといえるものである。
そして、図形部分は、山形図形が黒色の横長四角形内の右側に寄せて配置されていることを特徴とするその構成全体をもって、一体のものとして把握されるものといえ、図形部分の構成中、山形図形のみが、看者に強く支配的な印象を与えるということはできないものであり、ほかに、山形図形が図形部分から分離して看取されるというべき格別の事情も見いだせない。
したがって、図形部分は、その構成全体が一体のものとして把握されるものであり、また、当該図形部分は、一般に親しまれた事物を表したものということはできないものであるから、これより、特定の称呼及び観念は生じない。
(2)引用商標
ア 引用商標1
引用商標1は、別掲2のとおり、各頂点が下を向いている山形の太い線を同間隔で6本並行に並べた構成からなる図形であり、特定の事物及び事象を想起させるとはいえないものであるから、特定の称呼及び観念を生じないものである。
イ 引用商標2
引用商標2は、別掲3のとおり、黒色の円の中に、角の各頂点が下を向いている白抜きの太い山形の線を縦に2本並べた構成からなるものであり、何らかの事象を表したと認識されるものではないから、これより、称呼及び観念は生じないものである。
ウ 引用商標3
引用商標3は、別掲4のとおり、角の各頂点が右を向いている太い山形の線を横に2本並べた構成からなるものであり、何らかの事象を表したと認識されるものではないから、これより、称呼及び観念は生じないものである。
(3)本件商標と引用商標との類否
ア 本件商標と引用商標とを比較してみれば、文字の有無において明らかに異なる非類似の商標というべきものである。
イ 本件商標の図形部分と引用商標1とを比較してみれば、上記(1)のとおりの構成からなる本件商標の図形部分と引用商標1とは、両商標の山形の線の数及びその形状が似ているとしても、本件商標の図形部分は、上記(1)のとおり、黒色の横長四角形内の右側に寄せて配された山形図形が一体のものとして把握されるものであり、山形の線のみからなる引用商標1とは、その印象が大きく異なることから、外観において相紛れるおそれのないものである。
してみれば、本件商標の図形部分と引用商標1とは、いずれも特定の称呼及び観念を生じないものであるから、称呼及び観念において比較することができないとしても、図形商標を検討する上で重要な外観において、相紛れるおそれのないものであるから、両者は、非類似の商標というべきものである。
ウ 本件商標の図形部分と引用商標2及び引用商標3とは、黒色の横長四角形の有無及び山形の線の本数及び配置等、その構成において、全く異なるものであるから、外観において相紛れるおそれのないものである。
してみれば、本件商標の図形部分と引用商標2及び引用商標3とは、いずれも特定の称呼及び観念を生じないものであるから、称呼及び観念において比較することができないとしても、図形商標を検討する上で重要な外観において、相紛れるおそれのないものであるから、両者は、非類似の商標というべきものである。
(4)小括
以上のとおり、本件商標と引用商標2及び引用商標3とは非類似の商標であるから、その指定商品が引用商標2及び引用商標3の指定商品と同一又は類似するものであるとしても、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
また、本件商標と引用商標1とは非類似の商標であるから、その指定商品が引用商標1の指定商品と同一又は類似するものであるとしても、本件商標は、商標法第8条第1項の規定に違反して登録されたものではない。
2 商標法第4条第1項第15号該当性について
(1)引用商標及び申立人商標の周知性について
申立人の提出に係る証拠によれば以下事実が認められる。
ア 甲第7号証は、インターネット通販サイト「ZOZOTOWN」及び「SHOPLIST」のウェブサイトであり、前者のウェブサイトには、「hummelのTシャツ/カットソー」の見出しの下、「hummel」ブランドの商品写真が掲載されており、その中には、袖又は胸元に申立人がシェブロンラインと称する引用商標を構成する山形図形を複数並べた図形(以下「申立人商標」という。)が表示されているものがあり、また、後者のウェブサイトは、「hummel」をキーワードに検索した結果の画面であり、これには、袖又は旨ポケットに申立人商標が表示されているカットソー等の写真が掲載されている。
イ 甲第8号証は、株式会社エスエスケイのウェブサイトであり、これには、「hummel(ヒュンメル) デンマークのライフスタイルスポーツブランド」の表示がある。
ウ 甲第9号証は、申立人がユニフォームのサプライヤーとなっているサッカーチームに関するウェブサイト記事であり、それぞれ、2007年4月15日付けの横浜FCの新ユニフォーム発表記事、2018年1月20日付けのGAINARE鳥取の2018年ユニフォームデザイン決定のお知らせの記事、2019年2月10日付けのINAC神戸の2019年の新ユニフォーム発表の記事、2020年1月31日付けの福島ユナイテッドFCの2020年シーズンのユニフォームについての記事、V・ファーレン長崎の2017年新ユニフォーム発表の記事、ノルディーア北海道の2018年シーズンの新ユニフォーム決定の記事、2015年3月20日付けの静岡産業大学サッカー部の新ユニフォームの記事、バスケットボールチーム「群馬クレインサンダーズ2019?20ユニフォーム」の表題の書面及び2018年7月30日付けの京都ハンナリーズの2018年から2019年シーズンの新ユニフォームの記事であり、これらには、肩から袖口に向かって申立人商標が表示されているサッカーの半袖ユニフォーム及び長袖のユニフォーム並びに脇に申立人商標が表示されているハーフパンツの写真やイラスト、脇の下に申立人商標が表示されている半袖ユニフォームの写真、並びに脇の下に申立人商標が表示されている袖のないユニフォーム及ハーフパンツの写真又はイラストが掲載されており、そのほとんどには、右胸に「hummel」の文字が表示されていることが確認できる。
エ 上記アないしウによれば、申立人は、hummelブランドで我が国のサッカーチーム及びバスケットボールチームのユニフォームを提供していることがうかがわれる。また、hummelブランドでTシャツやカットソーを販売しており、これらのユニフォーム及びTシャツ等には、引用商標を構成する山形図形を複数並べた申立人商標が表示されており、その中には、引用商標1又は引用商標3が表示されているものがあることが認められる。
しかしながら、申立人の提出に係る証拠によっては、申立人に係る商品の我が国における売上高、市場におけるシェア、広告の詳細等は何ら明らかにされていないから、申立人商標は、申立人に係るユニフォームやTシャツ等の商品を表示するものとして、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、需要者に広く認識されていたと認めることができない。また、引用商標1及び引用商標3は、上記申立人の業務に係る商品の一部にしかその使用を見いだすことができず、さらに、引用商標2についての使用は見いだせないから、引用商標が申立人の業務に係る商品を表示するものとして、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、需要者に広く認識されていたと認めることができない。
(2)出所の混同のおそれについて
上記(1)のとおり、申立人商標及び引用商標は、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、需要者に広く認識されていたと認めることができないものである。
また、本件商標と引用商標とは、前記1のとおり、その外観の印象が大きく異なる別異の商標というべきものであり、その類似性の程度は高いものではなく、引用商標を構成する山形図形を複数並べた申立人商標も、引用商標と同様にその類似性の程度は高いとはいえないものである。
そうすると、本件商標は、商標権者がこれをその指定商品について使用をしても、取引者及び需要者をして申立人商標又は引用商標を連想又は想起させることはなく、その商品が申立人又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのように、その商品の出所について混同を生ずるおそれはないものというべきである。
その他、本件商標が出所の混同を生じさせるおそれがあるというべき事情も見いだせない。
(3)小括
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しない。
3 申立人の主張について
申立人は、引用商標は、いわゆるワンポイントマークとして用いられるものであり、その大きさも小さく、かつ、様々な方向から見られることからすれば、本件商標とは、相紛れるおそれがある旨主張する。
しかしながら、本件商標の図形部分と引用商標とは、仮にそれらが小さく表示されるとしても、本件商標の図形部分は、上記1のとおり、構成全体が一体のものとして把握されるというべきものであって、その構成中の山形図形のみが分離して看取されることはなく、引用商標とは容易に区別できる非類似の商標であり、文字部分を含めた本件商標全体と引用商標の使用される際の大きさや看る角度が異なるからといって、これらが、類似するということはできないものであるから、申立人の上記主張は、認めることができない。
4 まとめ
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号、同項第15号及び同法第8条第1項のいずれにも違反してされたものとはいえず、ほかに同法第43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 別掲1(本件商標)

別掲2(引用商標1)

別掲3(引用商標2)

別掲4(引用商標3)


異議決定日 2020-10-12 
出願番号 商願2018-141421(T2018-141421) 
審決分類 T 1 651・ 263- Y (W25)
T 1 651・ 271- Y (W25)
T 1 651・ 262- Y (W25)
T 1 651・ 4- Y (W25)
T 1 651・ 261- Y (W25)
最終処分 維持 
前審関与審査官 吉岡 めぐみ 
特許庁審判長 木村 一弘
特許庁審判官 板谷 玲子
中束 としえ
登録日 2019-10-18 
登録番号 商標登録第6190745号(T6190745) 
権利者 株式会社アイエスアイ
商標の称呼 レスクワッド 
代理人 外川 奈美 
代理人 遠山 良樹 
代理人 青木 篤 
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