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審決分類 審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 W25
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 W25
審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 W25
管理番号 1366140 
審判番号 不服2020-5518 
総通号数 250 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2020-10-30 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2020-04-23 
確定日 2020-09-04 
事件の表示 商願2018-118252拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 第1 本願商標
本願商標は、「オーヴォ」の片仮名を標準文字で表してなり、第25類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成30年9月18日に登録出願されたものである。

第2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下のとおりであり、いずれの商標権も現に有効に存続している。
1 登録第5885471号商標(以下「引用商標1」という。)は、「OVO」の欧文字を標準文字で表してなり、平成28年2月12日登録出願、第25類に属する商標登録原簿記載の商品を指定商品として、同年9月30日に設定登録されたものである。
2 登録第6157512号商標(以下「引用商標2」という。)は、「OVO」の欧文字を横書きしてなり、平成30年6月19日登録出願、第35類に属する商標登録原簿記載の役務を指定役務として、令和元年6月28日に設定登録されたものである。
以下、引用商標1及び引用商標2をまとめていうときは、「引用商標」という。

第3 当審の判断
1 本願商標について
本願商標は、上記第1のとおり、「オーヴォ」の片仮名を標準文字で表してなるところ、その構成文字に相応して「オーヴォ」の称呼が生じる。そして、当該片仮名は、辞書等に載録された成語ではなく、本願の指定商品を取り扱う分野において特定の意味合いを表す語として使用されている実情も見受けられないことから、特定の意味合いを想起させるものではない一種の造語として理解されるものであり、特定の観念を生じない。
2 引用商標について
(1)引用商標1について
引用商標1は、上記第2の1のとおり、「OVO」の欧文字を標準文字で表してなるところ、当該欧文字は、辞書等に載録された成語ではなく、本願の指定商品を取り扱う分野において特定の意味合いを表す語として使用されている実情も見受けられないことから、特定の意味合いを想起させるものではない一種の造語として理解されるものであり、特定の観念を生じない。
そして、当該欧文字は、上記のとおり一連の成語を形成するものではなく、アルファベット3文字を羅列してなるものであって、このような場合、発音に際しては一気一連というよりも、一文字一文字を区切って明確に発音される場合が多いといえるから、その構成文字に相応して「オーブイオー」又は「オオブイオオ」の称呼が生じる。さらに、当該欧文字は、ローマ字風の読みで、「オヴォ」の称呼が生じると認めるのが相当である。
(2)引用商標2について
引用商標2は、上記第2の2のとおり、「OVO」の欧文字を横書きしてなるものであるから、上記(1)と同様の理由で、「オーブイオー」、「オオブイオオ」又は「オヴォ」の称呼が生じ、特定の観念を生じない。
3 本願商標と引用商標の類否について
(1)引用商標1について
本願商標と引用商標1とを対比する。
外観について、両者は、文字種が片仮名か欧文字かで判然と区別できるのに加えて、「OVO」の欧文字は、これを片仮名で表記するならば、その称呼のとおり、「オーブイオー」、「オオブイオオ」又は「オヴォ」と表記することが通常であるといえることから、当該欧文字から「オーヴォ」の表記を直接想起するとはいいがたく、これら表記上の関連性を見いだし難い。よって、両者は、外観上、相紛れるおそれのないものである。
称呼について、本願商標の称呼「オーヴォ」と引用商標1の称呼の一である「オーブイオー」又は「オオブイオオ」とは、音数が3音又は6音と大きく異なるものであるし、また、本願商標の称呼「オーヴォ」と引用商標1の称呼の一である「オヴォ」とは、長音の有無の差を有するところ、このような差異が3音と2音という短い音構成からなる両称呼全体に及ぼす影響は少なくない。よって、両者は、称呼上、相紛れるおそれのないものである。
観念について、両者は、いずれも、特定の観念を生じないものであるから、観念上、比較することができない。
このように、本願商標と引用商標1とは、観念において比較できないとしても、外観及び称呼において相紛れるおそれのないものであるから、両者の外観、称呼及び観念等によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、両者は非類似の商標と判断するのが相当である。
(2)引用商標2について
本願商標と引用商標2とを対比すると、上記(1)と同様の理由で、両者は非類似の商標と判断するのが相当である。
4 まとめ
以上のとおり、本願商標と引用商標とは非類似の商標であるため、その指定商品及び指定役務について比較するまでもなく、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
したがって、本願商標が同号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲
審決日 2020-08-19 
出願番号 商願2018-118252(T2018-118252) 
審決分類 T 1 8・ 262- WY (W25)
T 1 8・ 261- WY (W25)
T 1 8・ 263- WY (W25)
最終処分 成立  
前審関与審査官 和田 恵美 
特許庁審判長 木村 一弘
特許庁審判官 山村 浩
庄司 美和
商標の称呼 オーボ 
代理人 久野 恭兵 

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