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審決分類 審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 W28
審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 W28
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 W28
管理番号 1366131 
審判番号 不服2020-2578 
総通号数 250 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2020-10-30 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2020-02-26 
確定日 2020-09-01 
事件の表示 商願2019-11024拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、第28類「ストレッチ器具,ストレッチ用運動器具,ストレッチ用機械器具,エクササイズトレーニング器具,運動用具」を指定商品とし、平成29年7月12日に登録出願された商願2017-94044に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願として、同30年1月17日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点
(1)原査定は、「本願商標は、次の(2)の登録商標(以下、当該登録商標を『引用商標』という。)と類似の商標であって類似の商品について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
(2)引用商標
引用商標は、以下のとおりであり、現に有効に存続しているものである。
ア 登録第5936238号(以下「引用商標1」という。)
商標の構成 「stile」(標準文字)
指定商品 第27類「エクササイズ用マット,リハビリ用マット,じゅうたん,カーペット,壁紙,畳,ござ,むしろ」
登録出願日 平成28年4月14日
設定登録日 平成29年3月31日
イ 登録第5936239号(以下「引用商標2」という。)
商標の構成 別掲2
指定商品 第27類「エクササイズ用マット,リハビリ用マット,じゅうたん,カーペット,壁紙,畳,ござ,むしろ」
登録出願日 平成28年4月14日
設定登録日 平成29年3月31日

3 当審の判断
(1)本願商標について
本願商標は、前記1のとおり、「Style」の欧文字を表したものであり、「Style」の文字は「すがた。様式。」(「広辞苑第七版」岩波書店)の意味を有すると容易に理解させる平易な英語であるから、本願商標からは「スタイル」の称呼及び「すがた。様式。」の観念を生じさせるものである。
(2)引用商標について
ア 引用商標1
引用商標1は、前記2(2)アのとおり、「stile」の文字を標準文字で表してなるところ、「stile」の文字は、「踏み越し段」(「ジーニアス英和辞典第5版」大修館書店)を意味する英語ではあるものの、我が国において一般に馴染みのある語とはいえないことから、この文字に接する取引者、需要者が、直ちに特定の意味合いを理解するとはいい難い。そうすると、該文字は、特定の観念を認識させない一種の造語といえるものであって、引用商標1からは、特定の観念は生じないものである。
また、引用商標1のように特定の語義を認識させない欧文字からなる商標を称呼するときは、我が国で広く親しまれているローマ字風又は英語風の発音をもって称呼されるのが一般的といえるから、引用商標1からは、「スチレ」、「スティル」又は「スタイル」の称呼を生じるものとみるのが相当である。
イ 引用商標2
引用商標2は、前記2(2)イのとおり、上段に略四角形状の図形を配し、下段に「stile」の欧文字をサンセリフの書体で横書きした構成よりなる、図形と文字との結合商標であるところ、当該文字部分と当該図形部分とは、いずれも重なること無く間隔を空けて配置されているから、視覚上、分離して看取、把握され得るものであり、また、引用商標2の、図形部分と文字部分は、これらを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているとはいえないものであるから、文字部分が独立して自他商品の出所識別標識として機能し得るものである。
そうすると、引用商標2は、構成中の「stile」の文字部分に相応して、引用商標1と同じく、「スチレ」、「スティル」又は「スタイル」の称呼を生じ、また、特定の観念は生じないものである。
(3)本願商標と引用商標の比較
本願商標と引用商標との外観を比較すると、引用商標2においては、商標全体として図形の有無という顕著な差異があり、本願商標と引用商標を構成する欧文字を比較しても、書体の違いや、いずれも欧文字5文字という比較的短い構成において、中央の文字に「y」と「i」の相違があるから、明らかに区別し得るものであり、相紛れるおそれはない。
次に、両商標の称呼を比較すると、互いに「スタイル」の称呼を共通する場合と、構成音や構成音数の明らかな違いにより容易に聴別できる場合があるといえる。
そして、観念においては、引用商標からは特定の観念を生じないのに対し、本願商標からは、「すがた。様式。」の観念を生じるものであるから、両商標は、観念上相紛れるおそれのないものである。
そうすると、本願商標と引用商標とは、共に複数生じる称呼のうち1つを共通にする場合があるとしても、外観において明確に区別することができ、観念においても相紛れるおそれがあるとはいえないことから、その外観、称呼及び観念によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、両商標は、相紛れるおそれのない非類似の商標と判断するのが相当である。
(4)まとめ
以上のとおり、本願商標は、引用商標とは非類似の商標であるから、それらの指定商品の類否について判断するまでもなく、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲

別掲1(本願商標)


別掲2(引用商標2)



審決日 2020-08-17 
出願番号 商願2019-11024(T2019-11024) 
審決分類 T 1 8・ 262- WY (W28)
T 1 8・ 261- WY (W28)
T 1 8・ 263- WY (W28)
最終処分 成立  
前審関与審査官 福田 洋子 
特許庁審判長 木村 一弘
特許庁審判官 黒磯 裕子
板谷 玲子
商標の称呼 スタイル 
代理人 石田 喜樹 
代理人 石田 正己 

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