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審決分類 審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 取り消して登録 W0941
審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 取り消して登録 W0941
管理番号 1365131 
審判番号 不服2020-4468 
総通号数 249 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2020-09-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2020-04-03 
確定日 2020-08-25 
事件の表示 商願2018- 62237拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は,登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は,「二次元VR」の文字を標準文字で表してなり,第9類「電気通信機械器具の部品及び附属品,コンピュータソフトウェア用アプリケーション(電気通信回線を通じてダウンロードにより販売されるもの),インターネットを利用して受信し、及び保存することができる音楽ファイル,バーチャルリアリティ用ヘッドセット,インターネットを利用して受信し、及び保存することができる画像ファイル,光学機械器具,スマートフォン用のカバー,業務用テレビゲーム機用プログラム,写真機械器具,電気通信機械器具,電子出版物,電子応用機械器具及びその部品,電子応用機械器具(「ガイガー計数器・高周波ミシン・サイクロトロン・産業用X線機械器具・産業用ベータートロン・磁気探鉱機・磁気探知機・地震探鉱機械器具・水中聴音機械器具・超音波応用測深器・超音波応用探傷器・超音波応用探知機・電子応用扉自動開閉装置・電子顕微鏡」を除く。),電子計算機用プログラム,家庭用テレビゲーム機用プログラム,コンピュータ用モニター,電子看板,記録済みCD-ROM」及び第41類「技芸・スポーツ又は知識の教授,教育・文化・娯楽・スポーツ用ビデオの制作(映画・放送番組・広告用のものを除く。),興行の企画・運営又は開催(映画・演芸・演劇・音楽の演奏の興行及びスポーツ・競馬・競輪・競艇・小型自動車競走の興行に関するものを除く。),電子出版物の提供,セミナーの企画・運営又は開催,教育又は娯楽に関する競技会の企画・運営,オンラインによる映像の提供(ダウンロードできないものに限る。),書籍の制作」を指定商品及び指定役務として,平成30年5月14日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は,「本願商標は,『二次元VR』の文字を標準文字で表してなるところ,その構成中『二次元』は,『漫画・アニメ・ゲーム。また,そのキャラクター。転じて漫画・アニメなどの架空の世界。』を意味する語であり,また,『VR』は「仮想現実の略称で,人間の感覚器官に働きかけることにより,現実でないものを実質的に現実のように感じる環境を人工的に作り出す技術。」等を意味する語であるから,本願商標は構成全体として「漫画・アニメなどの架空の世界の仮想現実」ほどの意味合いを容易に理解させるものである。そして,本願指定商品及び指定役務を取り扱う分野において,『漫画・アニメ・ゲームなどの架空の世界の仮想現実を体験することができる商品又は役務』が実際に提供されている事実が認められる。そうすると,本願商標を本願指定商品及び指定役務に使用しても,本願商標に接する取引者,需要者は,その商品又は役務が,前記の意味合いのものであることを容易に理解するものであるから,本願商標は単に商品の品質又は役務の質を普通に用いられる方法で表示したものとして認識するというべきである。したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第3号に該当し,前記商品又は役務以外の商品又は役務に使用するときは,商品の品質又は役務の質の誤認を生ずるおそれがあるから,同法第4条第1項第16号に該当する。」旨を認定,判断し,本願を拒絶したものである。

3 当審の判断
本願商標は,「二次元VR」の文字からなるところ,その構成中,「二次元」の文字は,「次元の数が二つであること。二つの座標で表される平面的な広がり。」等の意味を有する語(「広辞苑 第7版」株式会社岩波書店)であり,「VR」の文字は,「仮想現実感。」等の意味を有する「virtual reality(バーチャルリアリティー)」の語の略語(「コンサイスカタカナ語辞典 第4版」株式会社三省堂)であって,全体として原審説示の意味合いを暗示させる場合があるとしても,当該文字から直ちに商品の品質又は役務の質を具体的かつ直接的に表したものと理解,認識させるとはいい難いものである。
また,当審において職権をもって調査するも,本願の指定商品又は指定役務を取り扱う業界において,「二次元VR」の文字が,具体的な商品の品質又は役務の質を表示するものとして,取引上普通に使用されている事実は発見できず,さらに,本願商標に接する取引者,需要者が,当該文字を商品の品質又は役務の質を表示したものと認識するというべき事情も発見できなかった。
そうすると,本願商標は,その構成全体をもって特定の語義を有することのない一種の造語として認識されるとみるのが自然である。
してみれば,本願商標は,商品の品質又は役務の質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標とはいえず,自他商品又は自他役務の識別標識としての機能を果たし得るものであり,かつ,商品の品質又は役務の質について誤認を生ずるおそれもないというべきである。
したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとはいえないから,これを理由として本願を拒絶した原査定は,取消しを免れない。
その他,本願について拒絶の理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。

別掲

審決日 2020-08-04 
出願番号 商願2018-62237(T2018-62237) 
審決分類 T 1 8・ 272- WY (W0941)
T 1 8・ 13- WY (W0941)
最終処分 成立  
前審関与審査官 浦崎 直之 
特許庁審判長 佐藤 松江
特許庁審判官 平澤 芳行
須田 亮一
商標の称呼 ニジゲンブイアアル、ニジゲン 
代理人 小林 健一郎 
代理人 特許業務法人Toreru 
代理人 土野 史隆 
代理人 宮崎 超史 
代理人 辻本 依子 

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