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審決分類 |
審判 査定不服 商4条1項7号 公序、良俗 取り消して登録 W4144 |
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管理番号 | 1365049 |
審判番号 | 不服2020-188 |
総通号数 | 249 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2020-09-25 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2020-01-08 |
確定日 | 2020-08-04 |
事件の表示 | 商願2018-100652拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「口腔機能療法士」の文字を標準文字で表してなり、第41類「口腔衛生及び歯牙衛生並びに口腔内のマッサージ及び指圧に関する資格の付与のための資格試験の実施及び資格の認定・資格の付与,口腔衛生及び歯牙衛生並びに口腔内のマッサージ及び指圧に関する資格取得のための知識の教授,口腔内のクリーニングに関する知識及び技能の教授,口腔の健康保持を目的とするマッサージ及び指圧に関する知識及び技能の教授,口腔内のクリーニングに関する知識及び技能の検定の実施,口腔の健康保持を目的とするマッサージ及び指圧に関する知識及び技能の検定の実施」及び第44類「歯科衛生士による歯科医療補助,口腔衛生及び歯牙衛生並びに口腔内のマッサージ及び指圧に関する情報提供・指導及び助言,口腔内のマッサージ及び指圧,口腔の健康保持に関する情報提供・指導及び助言,口腔内のクリーニング,口腔内のクリーニングに関する情報提供・指導及び助言,口腔の健康保持を目的とするマッサージ及び指圧,口腔の健康保持を目的とするマッサージ及び指圧に関する情報提供・指導及び助言」を指定役務として、平成30年8月7日に登録出願されたものである。 2 原査定の拒絶の理由の要点 原査定は、「本願商標は、『口腔機能療法士』の文字を表してなるところ、理学療法士及び作業療法士法の第17条第1項によれば、『理学療法士でない者は、理学療法士という名称又は機能療法士その他理学療法士にまぎらわしい名称を使用してはならない。』とある『機能療法士』の語を含むばかりでなく、本願指定役務は『口腔』に関するものであるから、本願商標に接する需要者は、口腔(分野)に関する機能療法士ほどの意味を容易に認識するものといえ、加えて、『理学療法士』のように、『○○士』という名称は、高度な専門性が要求される業であって、国が法律に基づいて資格を特別に付与した者を表示する事例が多い。そうすると、本願商標をその指定役務に使用する場合には、それがあたかも理学療法士とまぎらわしい国家資格を表す名称の一つであるかの如く、需要者に誤認を生じさせるおそれがあるから、これを登録し、使用することは、国家資格等の制度に対する社会的信頼を失わせ、ひいては商取引の秩序を乱すおそれがある。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第7号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。 3 当審の判断 本願商標は、前記1のとおり、「口腔機能療法士」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中「口腔」の文字は、「口の中の腔所で咽頭につながる部分。」を、「機能」の文字は、「物のはたらき。」を、「療法」の文字は、「治療の方法。」を、「士」の文字は、「一定の資格・役割をもった者。」をそれぞれ意味する語であるから(「広辞苑第七版」岩波書店)、その構成全体として、「口腔のはたらきを治療する資格を有する者」程の意味合いを想起させるものである。 また、本願商標の構成中の「機能療法士」の文字は、理学療法士及び作業療法士法(昭和四十年六月二十九日法律第百三十七号)の第17条第1項によれば、「理学療法士でない者は、理学療法士という名称又は機能療法士その他理学療法士にまぎらわしい名称を使用してはならない。」とあることから、該文字は、「理学療法士」でない者による名称使用を禁止されているものである。 しかしながら、当審において、職権により調査したところによれば、「口腔機能療法士」の文字よりなる本願商標から「理学療法士」を想起させるような事情及び本願商標と同一又は類似する名称(「○○機能療法士」等)が法令によって使用を規制されている事実は見出せなかった。 そうすると、本願商標をその指定役務に使用しても、これに接する取引者、需要者をして、これより直ちに理学療法士とまぎらわしい国家資格を表すものであるかのように誤認するおそれがあるとはいうことはできず、また、国家資格の制度に対する社会的信頼を失わせるものと認めることもできない。 したがって、本願商標は、公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがあるものということはできないから、本願商標が商標法第4条第1項第7号に該当するものとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。 その他、本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
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審決日 | 2020-07-15 |
出願番号 | 商願2018-100652(T2018-100652) |
審決分類 |
T
1
8・
22-
WY
(W4144)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 蛭川 一治 |
特許庁審判長 |
木村 一弘 |
特許庁審判官 |
黒磯 裕子 板谷 玲子 |
商標の称呼 | コークーキノーリョーホーシ、コークーキノーリョーホー、キノーリョーホーシ、キノーリョーホー |
代理人 | 藤井 俊一 |