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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 W36
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管理番号 1364228 
異議申立番号 異議2019-900356 
総通号数 248 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2020-08-28 
種別 異議の決定 
異議申立日 2019-12-06 
確定日 2020-07-06 
異議申立件数
事件の表示 登録第6179912号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第6179912号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第6179912商標(以下「本件商標」という。)は、「JUPITER PROJECT」の欧文字を標準文字で表してなり、平成30年9月6日に登録出願、第36類に属する別掲1のとおりの役務を指定役務として、令和元年8月29日に登録査定、同年9月13日に設定登録されたものである。

2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が、本件商標に係る登録異議申立ての理由において、引用する登録第5288174号商標(以下「引用商標」という。)は、「JUPITER」の欧文字を標準文字で表してなり、平成20年3月19日に登録出願、第36類に属する別掲2のとおりの役務を指定役務として、同21年12月18日に設定登録、令和2年1月8日に商標権の更新登録がされ、現に有効に存続しているものである。

3 登録異議の申立ての理由
申立人は、本件商標は、商標法第4条第1項第10号、同第11号及び同第19号に該当するものであるから、同法第43条の2第1号により、その登録は取消しを免れないと申し立て、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第9号証(枝番号を含む。)を提出した。
(1)商標法第4条第1項第11号該当性について
ア 本件商標
本件商標は「JUPITER PROJECT」の欧文字よりなるところ、「PROJECT」は、容易に「活動計画」、「事業」等の意味を理解することができる単語である。
そして、「PROJECT」及び「プロジェクト」の表示は、第36類に属する金融関連事業の商標であって、当該表示を含む商標が多数商標登録され、金融関連事業の商標として、頻繁に採択されている(甲3)から、金融事業分野においては、需要者・取引者が、金融関連事業が特定の主体から提供されているという出所表示的な機能を認識することはなく、自他役務の識別力を発揮することはない。
よって、本件商標のうち、「JUPITER」が自他役務の識別力を発揮する、いわゆる、商標の要部であると理解することが妥当である。
イ 本件商標と引用商標との類否
本件商標は、要部が「JUPITER」であるから、「ジュピター」が自然称呼である。
一方、引用商標は、「JUPITER」の欧文字よりなる商標であり、その自然称呼は、「ジュピター」である。
よって、本件商標と引用商標は、共にその自然称呼が「ジュピター」であって、同一である。
次に、本件商標と引用商標とは、外観の構成態様は同一ではないが、本件商標の要部「JUPITER」と引用商標とは、外観においても類似する。
そして、本件商標と引用商標の観念について検討するに、本件商標の要部「JUPITER」からは、「木星」の意味が生じる。一方、「PROJECT」からは、「活動などの計画」、「事業」の意味が生じる。
よって、本件商標全体からは、「木星活動計画」若しくは「木星事業」の意味が生じるが、かかる意味は日本語として不自然であるから、「木星」の意味を容易に感得し、役務の取引に当たるとするのが一般的である。
一方、引用商標は、「JUPITER」であるから、「木星」の意味が生じるものである。
よって、本件商標と引用商標は、観念においても類似する。
ウ 本件商標は、引用商標の登録出願日より後に登録出願され、また指定役務が類似し、さらに引用商標と類似する商標であるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(2)商標法第4条第1項第10号該当性について
申立人は、1985年、グレート・ブリテン及び北部アイルランド連合王国(以下「イギリス」という。)のロンドンにおいて設立された投資用資産の管理の代行を専門とする企業がその前身である。
その後、1995年にコメルツ銀行が申立人の前身会社を買収し、申立人は、2000年には、コメルツ銀行の完全子会社となる。
2010年6月、申立人のメンバー会社であるJupiter Fund Management plcは、ロンドン証券取引所に上場した(甲4)。
申立人は、上記変遷を経ながら、投資対象の地域を欧州からアジアへも拡張し、特に日本においては、東京証券取引所の上場株式を対象に、収益配当目当ての投資信託(インカム・ファンド)を実行し、株価及び収益情報を公開している(甲5)。かかる情報公開において、引用商標若しくは類似する「Jupiter」を常に表示している。
申立人の事業は、各種メディアに取り上げられ、その認知度を高めている(甲6)。なお、同号証の一部が表示するJupiter Asset Managementは、Jupiter Fund Management plcと同様、申立人のグループ企業若しくは団体である。
よって、本件商標の登録出願時には、引用商標は、日本において広く認識された商標であり、本件商標は、引用商標の役務と同一又は類似する役務に使用するものであるから、商標法第4条第1項第10号に該当する。
(3)商標法第4条第1項第19号該当性について
申立人は、引用商標と同一の文字からなる商標を欧州共同体において、本件商標と同一役務について1997年に登録出願し、1999年3月に登録を得ている(甲9)。また、その登録商標は更新を重ね、本件商標の登録出願日時点においても有効に存続する。
引用商標と同一の文字からなる商標は、アメリカ合衆国においても使用実績が認められ、商標登録され、更新が認められ、有効に存続する(甲7、甲8)。
すなわち、引用商標は、本件商標の登録出願時点においては、既に使用され、欧州共同体及びアメリカ合衆国においては、広く認識されていたにもかかわらず、本件商標は、「JUPITER」を採択したものであり、引用商標の名声等にフリーライドするものであり、不正な目的をもって使用されている商標であるから、商標法第4条第1項第19号に該当する。

4 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号該当性について
ア 本件商標
本件商標は、前記1のとおり、「JUPITER PROJECT」の欧文字からなるところ、「JUPITER」の文字が「木星」の意味を有し、「PROJECT」の文字が「計画」の意味を有する語である(いずれも「コンサイス英和辞典第13版」)としても、これらを組み合わせた「JUPITER PROJECT」の文字は、全体として辞書等に載録がなく、一種の造語というべきであるから特定の意味が生じるものとはいえず、また、本件商標は、同書、同大に表され、これを構成する各語に軽重の差を見いだすことができないものであって、当該構成文字に相応して生じる「ジュピタープロジェクト」の称呼もよどみなく一連に称呼し得るものである。
してみれば、本件商標は、全体として一連一体のものとして認識されるものとみるのが相当であるから、「ジュピタープロジェクト」の称呼のみを生じ、特定の観念を生じないものである。
イ 引用商標
引用商標は、前記2のとおり、「JUPITER」の欧文字を表してなるところ、当該文字は「木星」の意味を有する英語である(「コンサイス英和辞典第13版」)ことから、「ジュピター」の称呼を生じ、「木星」の観念を生ずるものである。
ウ 本件商標と引用商標の類否について
本件商標と引用商標は、上記ア及びイのとおりの構成よりなるところ、「PROJECT」の文字の有無及び構成文字数において明らかな相違があるから、外観において明確に区別できるものである。
また、本件商標から生じる「ジュピタープロジェクト」の称呼と引用商標から生じる「ジュピター」の称呼とは、「プロジェクト」の音の有無という顕著な差異があるから、明瞭に聴別できるものである。
さらに、本件商標は特定の観念を生じないのに対し、引用商標は「木星」の観念を生じるから、観念において紛れるおそれはない。
そうすると、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれにおいても、相紛れるおそれのない非類似の商標とみるのが相当である。
エ 本件商標の指定役務と引用商標の指定役務の類否について
本件商標の指定役務には、引用商標の指定役務と同一又は類似の役務が包含されている。
オ 小括
以上のとおり、本件商標の指定役務と引用商標の指定役務が同一又は類似の役務であるとしても、本件商標と引用商標は、相紛れるおそれのない非類似の商標である。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
(2)商標法第4条第1項第10号該当性について
申立人は、投資対象の地域を欧州からアジアへも拡張し、特に日本においては、東京証券取引所の上場株式を対象に、収益配当目当ての投資信託(インカム・ファンド)を実行し、株価及び収益情報を公開し(甲5)、かかる情報公開において、引用商標若しくは類似する「Jupiter」を常に表示し、また、申立人の事業は、各種メディアに取り上げられ(甲6)、その認知度を高めていることから、引用商標は、日本において広く認識された商標である旨主張している。
しかしながら、申立人の提出に係る証拠は、「JUPITER」の文字が単独で使用されている例が見当たらないばかりでなく、すべて外国語で記載されたものであり、引用商標又は「Jupiter」の文字からなる商標が申立人の業務に係る役務を表示するものとして、どのように使用されているか等、その内容を具体的に把握することができないものである。
また、引用商標又は「Jupiter」の文字からなる商標を使用した役務について、その提供期間、提供地域、売上高、宣伝広告の規模等の実情を確認できる客観的な証拠の提出はなく、その他に引用商標に係る営業規模等を示す客観的な事実を発見することもできなかった。
そうすると、引用商標は、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、申立人の業務に係る役務を表示するものとして需要者の間に広く認識されていたということはできない。
また、本件商標は、上記(1)のとおり、引用商標とは類似しない商標である。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号に該当しない。
(3)商標法第4条第1項第19号該当性について
申立人は、本件商標の登録出願時点において、引用商標が既に使用され、欧州共同体及びアメリカ合衆国においては、広く認識されていたにもかかわらず、本件商標は、「JUPITER」を採択したものであり、引用商標の名声等にフリーライドするものであるから、不正な目的をもって使用されている商標である旨主張する。
しかしながら、引用商標は、欧州共同体やアメリカ合衆国において商標登録されているとしても、そのことのみをもって、需要者・取引者の間で広く知られているとはいい難く、また、上記(2)のとおり、引用商標は周知著名な商標であるとはいえないものであるから、本件商標が引用商標の周知著名性にフリーライドするものということはできない。
その他、本件商標が不正な目的をもって使用されているとする事情も見いだせない。
また、本件商標は、上記(1)のとおり、引用商標と類似するものではない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に該当しない。
(4)申立人の主張について
申立人は、「PROJECT」又は「プロジェクト」の文字は、金融関連事業の商標として頻繁に採択されているから、金融関連業務が特定の主体から提供されているという出所表示的な機能を認識することはなく、本件商標は「JUPITER」の文字部分が要部であり、「ジュピター」の称呼及び「木星」の意味が生じる旨主張している。
しかしながら、「PROJECT」又は「プロジェクト」の文字は、「計画」、「企画」等の意味を有する英語又は外来語であり(「コンサイス英和辞典第13版」、「広辞苑第七版」)、当該文字が構成文字中に含まれた登録商標が存在するとしても、本件商標の指定役務との関係でいかなる役務の質を表すかは明らかでないばかりでなく、当審において職権をもって調査するも、当該文字がその指定役務の具体的な質等を表示するものとして取引上普通に使用されていると認めるに足りる事実も見いだせない。
してみれば、本件商標から「PROJECT」の文字部分を出所識別機能がないものとして捨象し、「JUPITER」の文字部分のみを役務の識別標識として抽出することは妥当ではなく、本件商標は、上記(1)アのとおり、一連一体のものと認識されるものとみるべきであって、その構成文字に相応して「ジュピタープロジェクト」の称呼を生じ、また、全体として一種の造語として、特定の観念を生じないものである。
したがって、かかる申立人の主張は採用することができない。
(5)むすび
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第10号、同第11号及び同第19号のいずれにも該当するものでなく、その登録は、同条第1項の規定に違反してされたものとはいえないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲
別掲1(本件商標の指定役務)
第36類「仮想通貨の売買又は他の仮想通貨との交換,仮想通貨の売買又は他の仮想通貨との交換の媒介・取次ぎ・代理,預金の受入れ(債券の発行により代える場合を含む。)及び定期積金の受入れ,資金の貸付け及び手形の割引,内国為替取引,債務の保証及び手形の引受け,有価証券の貸付け,金銭債権の取得及び譲渡,有価証券・貴金属その他の物品の保護預かり,両替,金融先物取引の受託,金銭・有価証券・金銭債権・動産・土地若しくはその定著物又は地上権若しくは土地の賃借権の信託の引受け,債券の募集の受託,外国為替取引,信用状に関する業務,信用購入のあっせん,前払式支払手段の発行,仮想空間内で商品の購入・役務の提供を受けるための前払い式電子仮想通貨の発行,ガス料金又は電気料金の徴収の代行,商品代金の徴収の代行,投資及びこれに関する情報の提供,仮想通貨交換業に係る仮想通貨に関する投資及びこれに関する情報の提供,有価証券の売買・有価証券指数等先物取引・有価証券オプション取引及び外国市場証券先物取引,有価証券の売買・有価証券指数等先物取引・有価証券オプション取引及び外国市場証券先物取引の媒介・取次ぎ又は代理,有価証券市場における有価証券の売買取引・有価証券指数等先物取引及び有価証券オプション取引の委託の媒介・取次ぎ又は代理,外国有価証券市場における有価証券の売買取引及び外国市場証券先物取引の委託の媒介・取次ぎ又は代理,有価証券の引受け,有価証券の売出し,有価証券の募集又は売出しの取扱い,株式市況に関する情報の提供,商品市場における先物取引の受託」

別掲2(引用商標の指定役務)
第36類「確定拠出年金に関する運用管理の受託,確定拠出年金に関する資産管理契約の引受け,確定拠出年金の運用管理の受託に関する情報の提供,企業年金に関する情報の提供,共済事業による年金の受託及び管理,個人年金保険の引受け,個人年金保険契約の締結・解約の媒介,個人年金保険契約の締結の代理又は媒介,私的年金に関する情報の提供,私的年金の管理,不動産資産の相続税等の税金に関する助言及び指導,金融資産の管理,金融資産の形成・運用に関する助言及び指導,金融資産の相続税等の税金に関する助言及び指導,個人の経済的生活設計に係わる資産管理及び運用に関する情報の提供,個人の経済的生活設計に係わる資産管理及び運用に関する診断・助言及び指導,資産担保証券の担保となる金銭債権の回収代行,信託財産の運用指図,投資信託の受益証券の発行及び販売,不動産投資信託に関する情報の提供,不動産投資信託の引受け,利付き投資ファンドの引受,投資信託に関する助言・指導及び情報の提供,投資信託に係る信託財産の運用指図,外国への投資に関する調査・指導及び助言並びに情報の提供,商品投資契約の締結又はその代理若しくは媒介,商品投資顧問契約に基づく投資,商品投資受益権の販売又はその代理若しくは媒介に関する情報の提供,証券投資に関するコンサルティング,証券投資に関する調査・分析,証券投資信託受益証券の収益金・償還金・及び一部解約金支払の代理,投資の仲介,投資一任契約に基づき顧客のために行う有価証券の売買の指図,投資顧問契約に基づく助言及び投資一任契約に基づく投資,投資情報の提供,投資用ポートフォリオの管理,有価証券に関する投資顧問契約に基づく助言及び投資一任契約に基づく投資,有価証券に係る投資一任契約に基づく助言,金銭・有価証券・金銭債権・動産・土地若しくはその定着物又は地上権若しくは土地の賃借権の信託の引受け,預金の受入れ(債券の発行により代える場合を含む。)及び定期積金の受入れ,資金の貸付け及び手形の割引,内国為替取引,債務の保証及び手形の引受け,有価証券の貸付け,金銭債権の取得及び譲渡,有価証券・貴金属その他の物品の保護預かり,両替,金融先物取引の受託,債券の募集の受託,外国為替取引,信用状に関する業務,割賦購入あっせん,有価証券の売買,有価証券指数等先物取引,有価証券オプション取引,外国市場証券先物取引,有価証券の売買・有価証券指数等先物取引・有価証券オプション取引及び外国市場証券先物取引の媒介・取次ぎ又は代理,有価証券市場における有価証券の売買取引・有価証券指数等先物取引及び有価証券オプション取引の委託の媒介・取次ぎ又は代理,外国有価証券市場における有価証券の売買取引及び外国市場証券先物取引の委託の媒介・取次ぎ又は代理,有価証券先渡取引・有価証券店頭指数等先渡取引・有価証券店頭オプション取引若しくは有価証券店頭指数等スワップ取引又はこれらの取引の媒介・取次ぎ若しくは代理,有価証券等精算取次ぎ,有価証券の引受け,有価証券の売出し,有価証券の募集又は売出しの取扱い,株式市況に関する情報の提供,商品市場における先物取引の受託,企業の信用に関する調査」

異議決定日 2020-06-26 
出願番号 商願2018-111965(T2018-111965) 
審決分類 T 1 651・ 264- Y (W36)
T 1 651・ 261- Y (W36)
T 1 651・ 262- Y (W36)
T 1 651・ 25- Y (W36)
T 1 651・ 263- Y (W36)
T 1 651・ 222- Y (W36)
最終処分 維持 
前審関与審査官 高橋 佐季池田 光治 
特許庁審判長 山田 正樹
特許庁審判官 鈴木 雅也
冨澤 美加
登録日 2019-09-13 
登録番号 商標登録第6179912号(T6179912) 
権利者 ジュピタープロジェクト株式会社
商標の称呼 ジュピタープロジェクト、ジュピター、プロジェクト 
代理人 前田 大輔 
代理人 伊藤 孝太郎 
代理人 中村 知公 
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