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審決分類 |
審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 W0305 審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 W0305 |
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管理番号 | 1364166 |
審判番号 | 不服2020-3134 |
総通号数 | 248 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2020-08-28 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2020-03-06 |
確定日 | 2020-07-22 |
事件の表示 | 商願2018-152667拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は,登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は,「Raffiage」の欧文字を標準文字で表してなり,第3類,第5類,第35類,第41類及び第44類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として,平成30年12月12日に登録出願され,その後,指定商品及び指定役務については,原審における令和元年5月22日付けの手続補正書をもって,第3類「化粧品,せっけん類」及び第5類「サプリメント」と補正されたものである。 2 引用商標 原査定において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして,本願の拒絶の理由に引用した登録第5425473号商標(以下「引用商標」という。)は,「ラフィナージュ」の片仮名及び「Rafinage」の欧文字を上下二段に書してなり,平成23年1月28日に登録出願,第35類「飲食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,化粧品・歯磨き及びせっけん類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を含む第35類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として,同年7月15日に設定登録され,現に有効に存続しているものである。 3 原査定の拒絶の理由の要旨 原査定は,「本願商標と引用商標は,外観において相違し,観念においては比較できないとしても,称呼において相紛らわしい類似の商標であって,本願商標の指定商品は引用商標の指定役務と類似するものであるから,商標法第4条第1項第11号に該当する。」旨認定,判断し,本願を拒絶したものである。 4 本願商標と引用商標の類否について (1)本願商標について 本願商標は,「Raffiage」の欧文字を標準文字で表してなるところ,当該欧文字は,辞書類に載録されていない造語であって,本願商標の指定商品を取り扱う分野において特定の意味合いを表す語として使用されている実情も見受けられないことから,本願商標からは,特定の観念が生じないものである。 そして,欧文字からなる造語の場合は,我が国で一般に普及した英語の読みに倣って称呼されるものであるから,本願商標は,それに倣い「ラフィエイジ」の称呼を生じるものである。また,本願商標の指定商品中「化粧品,せっけん類」を取り扱う分野においては,英語のみならず,しばしばフランス語由来の商標が採択されることは一般に知られており,加えて,例えば,フランス語であって,末尾が「age」で終わる「collage」を「コラージュ」,「Maquillage」を「マキヤージュ」と読むことなどからすれば,本願商標は,その構成文字に相応して,フランス語風に「ラフィアージュ」の称呼をも生じ得るといえるものである。 したがって,本願商標は,「Raffiage」の文字に相応し,「ラフィエイジ」又は「ラフィアージュ」の称呼を生じ,特定の観念を生じないものである。 (2)引用商標について 引用商標は,「ラフィナージュ」の片仮名及び「Rafinage」の欧文字を上下二段に書した構成からなるところ,上段の片仮名は下段の欧文字の読みを表したものと認められるものであるから,その構成文字に相応し「ラフィナージュ」の称呼を生じる。また,当該欧文字は,辞書類に載録されていない造語であって,引用商標の指定役務を取り扱う分野において特定の意味合いを表す語として使用されている実情も見受けられないことから,引用商標からは,特定の観念が生じないものである。 (3)本願商標と引用商標の類否について 本願商標と引用商標とは,それぞれ,上記(1)及び(2)のとおりの構成からなるところ,両者は,外観において,片仮名の有無に加えて,欧文字部分における,4文字目と5文字目の「fi」の文字と「in」の文字の差異より,その外観から受ける印象が異なり,明らかに区別できるものである。 次に,称呼については,本願商標から生ずる「ラフィエイジ」の称呼と,引用商標から生ずる「ラフィナージュ」の称呼を比較したときは,語頭の「ラフィ」の音を共通にするものの,語尾の「エイジ」と「ナージュ」の音に明確な差異を有するから,明瞭に聴別できるものである。 また,本願商標から生じ得る「ラフィアージュ」の称呼と,引用商標から生ずる「ラフィナージュ」の称呼とを比較すると,相違するところは,中間における「ア」と「ナ」の差異であるところ,両者は,共に第2音節の語頭にあたる上に,前音の「フィ」が弱音であることから,比較的強く発音されるといえるものであるから,5音という短い音構成の中では,これらの差異が称呼全体に与える影響は小さいものとはいえず,それぞれを一連に称呼するときは互いに聞き誤るおそれはないというべきである。 そして,観念においては,両者はいずれも特定の観念を生じないため,比較することはできない。 そうすると,本願商標と引用商標とは,観念において比較することができないとしても,称呼及び外観において明らかに区別できるものであるから,取引者,需要者に与える印象,記憶,連想等を総合して全体的に考察すれば,両者は,相紛れるおそれのないものというべきである。 してみれば,本願商標と引用商標とは,相紛れるおそれのない非類似の商標である。 5 まとめ 以上により,本願商標と引用商標とは非類似の商標であるから,両商標の指定商品及び指定役務の類否について判断するまでもなく,本願商標は,商標法第4条第1項第11号に該当しない。 その他,本願について拒絶の理由を発見しない。 よって,結論のとおり審決する。 |
別掲 |
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審決日 | 2020-07-07 |
出願番号 | 商願2018-152667(T2018-152667) |
審決分類 |
T
1
8・
262-
WY
(W0305)
T 1 8・ 261- WY (W0305) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 渡辺 悦子、浦辺 淑絵、小林 郁 |
特許庁審判長 |
岩崎 安子 |
特許庁審判官 |
藤村 浩二 大森 友子 |
商標の称呼 | ラフィアージュ、ラフィエージ |
代理人 | 原田 貴史 |