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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 W35
審判 全部申立て  登録を維持 W35
審判 全部申立て  登録を維持 W35
審判 全部申立て  登録を維持 W35
審判 全部申立て  登録を維持 W35
管理番号 1362572 
異議申立番号 異議2018-900364 
総通号数 246 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2020-06-26 
種別 異議の決定 
異議申立日 2018-12-01 
確定日 2020-05-30 
異議申立件数
事件の表示 登録第6077644号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて,次のとおり決定する。 
結論 登録第6077644号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第6077644号商標(以下「本件商標」という。)は,別掲1のとおり,レタリングした「マシュマラ商店」の文字を大きく横書きし,その下部に「MARSH MARAT MART」の欧文字を小さく横書きしてなり,平成29年9月5日に登録出願,第35類「広告業,身の回り品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,手動利器・手動工具及び金具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,台所用品・清掃用具及び洗濯用具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,印刷物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,おもちゃ・人形及び娯楽用具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」(以下「小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を「小売等役務」という。)を指定役務として,同30年7月30日に登録査定,同年9月7日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由(要点)
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は,本件商標は,商標法第4条第1項第7号,同第8号,同第10号,同第15号及び同第19号に該当するものであるから,同法第43条の2第1号により,その登録は取り消されるべきであると申立て,その理由を以下のように述べ,証拠方法として甲第1号証ないし甲第5号証を提出した。
本件商標の申請者(以下「本件商標権者」という。)と代理人(以下「代理人N氏」という。)は,申立人に対して2016年8月より金銭の要求や脅迫などの行為を行っており,大阪浪速警察署に逮捕されている。同警察署で担当警官立ち会いのもとで行った面談での発言からも,公序良俗に反する行為を目的とした商標登録である。
したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第7号,同第8号,同第10号,同第15号及び同第19号に該当するものである。

3 当審の判断
(1)申立人の芸名・筆名,申立人標章の周知著名性について
ア 申立人の芸名・筆名の周知著名性について
申立人は,2003年6月24日から,「MARSH MARAT MART」,「MARSH MARAT」の芸名・筆名で海外向けに人形製作や創作活動を行っており,芸名として使用している旨を甲第1号証の「注釈」に記載しているが,当該名称が申立人の芸名又は筆名として使用された事実を客観的に把握できる証拠の提出はなく,当該名称が日本国内又は外国において申立人の芸名又は筆名を表示したものとして使用され,広く認識されていることを客観的に認め得る証左は見いだせないものである。
したがって,「MARSH MARAT MART」,「MARSH MARAT」は,申立人の著名な芸名又は筆名と認めることはできない。
イ 申立人標章の周知著名性について
申立人は,2013年7月4日に,本件商標とほぼ同一の構成態様で,レタリングした「マシュマラ商店」の文字を大きく横書きし,その下部に「MARSH MARAT STORE」の欧文字を小さく横書きしてなる標章(別掲2:以下「申立人標章」という。)を作成し,申立人標章が本件商標の登録出願前に一般に公示された証拠として,甲第3号証及び甲第4号証を提出すると共に,甲第1号証の「注釈」に,日本国内向けに宣伝やグッズの物販活動を行うために「マシュマラ商店-MARSH MARAT MART-」という名称でウェブサイトを開設した旨記載している。
しかしながら,申立人標章を具体的な商品又は役務について使用した事実を客観的に把握することができる証拠は見当たらず,申立人標章を使用した商品の販売や役務の提供の開始時期や,どのような商品又は役務について申立人標章を付して使用していたのかも不明であり,また商品等の販売の具体的な売上高,宣伝広告等の事実は明らかでないことから,申立人標章は,日本国内において周知著名性を獲得した標章とはいえないものである。
また,申立人標章が外国において使用された事実も見いだせないことから,本件商標の登録出願時及び登録査定時において,申立人標章は,申立人の業務に係る商品又は役務を表すものとして,外国における需要者の間に広く認識されていたものとも認められないものである。
したがって,申立人標章は,本件商標の登録出願時及び登録査定時において,他人(申立人)の業務に係る商品及び役務であることを表示するものとして,日本国内又は外国の需要者の間に広く認識されていたものということはできない。
(2)商標法第4条第1項第8号該当性について
本号は,「他人の肖像又は他人の氏名若しくは名称若しくは著名な雅号,芸名若しくは筆名若しくはこれらの著名な略称を含む商標(その他人に承諾をを得ているものを除く。)」と規定されている。
本件商標は,別掲1のとおり,「マシュマラ商店」の文字及び「MARSH MARAT MART」の欧文字からなるところ,申立人が警察署での面談内容を一部書き起こしたとされる甲第1号証において,本件商標の構成文字の一部である「『マシュマラ商店』という屋号」についての記述があるものの,当該屋号がいかなる者によって所有されているものであるか等についての具体的な主張及び立証はなく,当該屋号の人格的利益の帰属主体は不明であるから,「マシュマラ商店」の文字が商標法第4条第1項第8号にいう「他人の名称」に該当するものということはできない。
また,上記(1)アのとおり,「MARSH MARAT MART」,「MARSH MARAT」が申立人の芸名又は筆名として使用された事実を客観的に把握できる証拠の提出はなく,当該文字が申立人の芸名や筆名を表示したものとして広く認識されていることを認め得る証左も見いだせないものである。
そうすると,「MARSH MARAT MART」,「MARSH MARAT」は,申立人の芸名や筆名として周知著名となっていたとはいえないものであり,「他人の著名な芸名若しくは筆名」に該当するものと認めることはできないから,本件商標は,その構成中に「マシュマラ商店」の文字及び「MARSH MARAT MART」の欧文字を含んでいるとしても,商標法第4条第1項第8号にいう「他人の名称」及び「他人の著名な芸名若しくは筆名」を含む商標ということはできない。
したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第8号に該当しない。
(3)商標法第4条第1項第10号該当性について
ア 申立人標章の周知著名性について
申立人標章は,上記(1)イのとおり,本件商標の登録出願時及び登録査定時において,他人(申立人)の業務に係る商品及び役務であることを表示するものとして,日本国内の需要者の間に広く認識されているものということはできない。
イ 本件商標と申立人標章との類否について
本件商標及び申立人標章は,それぞれ,別掲1及び別掲2のとおりの構成よりなるところ,外観においては,レタリングされ,大きく表された「マシュマラ商店」の文字を共通とし,下部に小さく表された「MARSH MARAT」の欧文字も共通とするものであり,称呼においては,共に「マシュマラ商店」の文字に相応して「マシュマラショウテン」の称呼を生ずるものであるから,両商標は類似するものである。
ウ 判断
以上より,本件商標は,申立人標章と類似のものであるとしても,他人(申立人)の業務に係る商品及び役務を表示するものとして需要者の間に広く認識されている商標又はこれに類似する商標ということはできないから,商標法第4条第1項第10号に該当しない。
(4)商標法第4条第1項第15号該当性について
申立人標章は,上記(1)イのとおり,本件商標の登録出願時及び登録査定時において,他人(申立人)の業務に係る商品及び役務であることを表示するものとして,日本国内の需要者の間に広く認識されているものということはできない。
また,本件商標の指定役務は,広告業,身の回り品の小売等役務,手動利器・手動工具及び金具の小売等役務,台所用品・清掃用具及び洗濯用具の小売等役務,印刷物の小売等役務,おもちゃ・人形及び娯楽用具の小売等役務であるところ,申立人の業務に係る商品又は役務はどのようなものであるのか不明であるから,商品及び役務の関連性,取引者,需要者の共通性については判断することができない。
そうすると,上記(3)イのとおり,本件商標と申立人標章が類似するとしても,商品及び役務の関連性,取引者,需要者の共通性については判断することができない上,何より申立人標章は,上記(1)イのとおり,本件商標の登録出願時及び登録査定時において,他人(申立人)の業務に係る商品及び役務であることを表示するものとして,日本国内の需要者の間に広く認識されているものということはできないことからすれば,本件商標権者が本件商標をその指定役務について使用した場合には,取引者,需要者をして申立人標章を連想又は想起させることはなく,その役務が,他人(申立人)の業務と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのように,役務の出所について混同を生ずるおそれはないものというべきである。
その他,本件商標と申立人標章とが取引者,需要者において出所の混同を生じさせるおそれがあるというべき事情も見いだせない。
したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第15号に該当しない。
(5)商標法第4条第1項第19号該当性について
本号は,「他人の業務に係る商品又は役務を表示するものとして日本国内又は外国における需要者の間に広く認識されている商標と同一又は類似の商標であつて,不正の目的(不正の利益を得る目的,他人に損害を加える目的その他の不正の目的をいう。以下同じ。)をもつて使用をするもの(前各号に掲げるものを除く。)」と規定されている。
申立人標章は,上記(1)イのとおり,本件商標の登録出願時及び登録査定時において,他人(申立人)の業務に係る商品又は役務を表すものとして,日本国内又は外国における需要者の間に広く認識されていたものといえない。
してみれば,本件商標は,商標法第4条第1項第19号を適用するための要件を欠くものといわざるを得ない。
したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第19号所定の他の要件を判断するまでもなく,同号に該当しない。
(6)商標法第4条第1項第7号該当性について
申立人は,2018年1月16日の浪速警察署における,代理人N氏との面談内容を一部書き起こしたとされる書面(甲1)を提出し,「本件商標は,本来の作成者である申立人の承諾なく,商標登録申請を行って,申立人に対する金銭や脅迫を目的とした違法行為を行っているから,公序良俗に反する行為を目的とした商標登録である。」旨主張している。
しかしながら,申立人標章は,上記(1)イのとおり,他人(申立人)の業務に係る商品及び役務を表示するものとして日本国内又は外国における需要者の間に広く認識されているものとはいえないから,本件商標は,これをその指定役務について使用をすることが,申立人標章の周知著名性による信用及び顧客吸引力に便乗するものということはできない。
また,申立人が主張する本件商標権者による「申立人に対する金銭や脅迫を目的とした違法行為」の具体的な内容は,面談内容を書き起こしたとされる当該書面のみからでは明確に把握することはできず,また,そのような事実を裏付ける客観的な証拠も提出されていないことから,本件商標権者が本件商標を登録出願した経緯に社会的相当性を欠くものがある等,登録を認めることが商標法の予定する秩序に反するものとして到底容認し得ないような事実を認めることはできない。
その他,本件商標は,その構成自体がきょう激,卑わい,差別的又は他人に不快な印象を与えるような文字からなるものではないし,本件商標をその指定役務について使用することが,社会公共の利益に反し,社会の一般的道徳観念に反するということもできず,他の法律によってその使用が禁止されている等の事情も見あたらないことから,本件商標が公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある商標ということはできない。
したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第7号に該当しない。
(7)まとめ
以上のとおり,本件商標は,商標法第4条第1項第7号,同第8号,同第10号,同第15号及び同第19号のいずれにも該当するものではなく,その登録は,同条第1項の規定に違反してされたものとはいえないから,同法第43条の3第4項の規定により,その登録を維持すべきである。
よって,結論のとおり決定する。
別掲
別掲1(本件商標)


別掲2(申立人標章:甲4)


異議決定日 2020-05-07 
出願番号 商願2017-125384(T2017-125384) 
審決分類 T 1 651・ 22- Y (W35)
T 1 651・ 25- Y (W35)
T 1 651・ 271- Y (W35)
T 1 651・ 23- Y (W35)
T 1 651・ 222- Y (W35)
最終処分 維持 
前審関与審査官 池田 光治 
特許庁審判長 山田 正樹
特許庁審判官 鈴木 雅也
冨澤 美加
登録日 2018-09-07 
登録番号 商標登録第6077644号(T6077644) 
権利者 井上 真紀子
商標の称呼 マシュマラショーテン、マシュマラ、マシュマラトマート、マシュマラマート、マーシュマラトマート、マーシュマラト、マシュ、マーシュ、マラト、マラ、マート 
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