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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 W10
審判 全部申立て  登録を維持 W10
審判 全部申立て  登録を維持 W10
審判 全部申立て  登録を維持 W10
審判 全部申立て  登録を維持 W10
管理番号 1362566 
異議申立番号 異議2019-900370 
総通号数 246 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2020-06-26 
種別 異議の決定 
異議申立日 2019-12-26 
確定日 2020-05-25 
異議申立件数
事件の表示 登録第6188248号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて,次のとおり決定する。 
結論 登録第6188248号商標の商標登録を維持する。
理由 第1 本件商標
本件登録第6188248号商標(以下「本件商標」という。)は,別掲1のとおりの構成からなり,平成31年4月28日に登録出願,第10類「コンドーム,避妊用具」を指定商品として,令和元年9月20日に登録査定,同年10月11日に設定登録されたものである。

第2 引用商標等
1 登録異議申立人(以下「申立人」という。)が,本件商標は,商標法第4条第1項第11号に該当するとして,登録異議の申立ての理由において引用する登録第5217536号商標(以下「引用商標」という。)は,別掲2のとおりの構成からなり,平成20年2月4日に登録出願,第10類「コンドーム,その他の避妊用具,おしゃぶり,氷まくら,三角きん,支持包帯,手術用キャットガット,吸い飲み,スポイト,乳首,氷のう,氷のうつり,ほ乳用具,魔法ほ乳器,綿棒,指サック,医療用機械器具,医療用手袋」を指定商品として,平成21年3月27日に設定登録され,その後,同31年3月26日に商標権の存続期間の更新登録がされたものである。
2 申立人が,本件商標は,商標法第4条第1項第10号に該当するとして,登録異議の申立ての理由において引用する商標は,別掲3(以下「申立人商標1」という。)及び別掲4(以下「申立人商標2」という。)に示したとおりの構成からなり,申立人の業務に係る商品「コンドーム」に使用しているというものである。
上記の申立人商標1及び申立人商標2をまとめていうときは,以下「申立人商標」という。

第3 登録異議の申立ての理由
申立人は,本件商標は,商標法第4条第1項第10号,同項第11号及び同項第16号に該当するものであるから,同法第43条の2第1号の規定により取り消されるべきであるとして,その理由を要旨以下のように述べ,証拠方法として甲第1号証ないし甲第20号証(枝番号を含む。)を提出した。
1 具体的理由
(1)商標法第4条第1項第10号
ア 他人の周知商標(オカモトゼロワン)に類似していること
申立人は,「コンドーム」について,甲第1号証の1ないし3の商品表示を付して販売している(甲2の1?9)。この商品を,以下「オカモトゼロワン」という。オカモトゼロワンは,2015年(平成27年)4月に新商品として登場して以来,現在に至るまで全国的に継続して販売されている(甲2の1?9,甲3?甲7)。そして,その累計販売個数は,2019年(令和元年)7月時点で,5000万個を越えており,店頭販売総額は150億円以上となっている。申立人は,オカモトゼロワンを,タレントを起用した地上波でのテレビコマーシャル,駅前ビルの液晶ビジョン,店舗広告,地下鉄車両内の交通広告(甲8),アドトラックなどの屋外広告(甲9),各種メディア(甲10,甲11)などにおいて,長年かつ多方面にわたって宣伝・広告してきている。申立人がオカモトゼロワンにかけた宣伝・広告費用は,発売開始から現在まで,主要なものだけでも4億5千万円以上であり(甲12),その総額は5億円を下らない。また,全国各地のドラッグストア等において,商品陳列棚でオカモトゼロワンがたくさん並べられている状況も,興味のある需要者に対する宣伝・広告となっている(甲4?甲7)。
以上からすれば,オカモトゼロワンは,コンドーム商品について,需要者の間に広く認識されている商標であるといえる。
オカモトゼロワン(甲1の1)と本件商標とを対比すると,両者の要部は,赤を基調とした全面背景にその中央部分に白抜きで大きく「0.0*」(*は数字)と表記する点である。コンドーム商品において,このように赤を基調とした全面背景にその中央部分に白抜きで大きく「0.0*」(*は数字)と表記するデザインは他には存在しない。上記共通点に加えて,「0.0*」(*は数字)の部分も,数字1桁の違いしかなく,「0.0」は共通している。以上から,両者は,外観,称呼及び観念に基づく印象,記憶及び連想等から全体的に類似のものとして需要者が受け取るおそれがあることは明白である。
以上のとおり,本件商標は,その出願時において,コンドーム商品についての他人の周知商標(オカモトゼロワン)と類似している。
イ 他人の周知商標(オカモトゼロツー)に類似していること
申立人は,「コンドーム」について,オカモトゼロワン以外にも,甲第13号証の1ないし3の商品表示を付して販売している(甲2の3?18,甲14,甲15)。この商品を含む「0.02」シリーズの全体を,以下「オカモトゼロツーシリーズ」という。オカモトゼロツーシリーズは,細かく見れば,標準文字に近い「0.02」を用いた単純文字からなる商品表示(以下「オカモトゼロツー(単純文字)」という。:甲13の1?3及び甲14,甲15のうち,ピンク色の網掛けをしているもの。)と,小数点の位置が「0」に埋め込まれた図形の要素がある「0.02」からなる商品表示(以下「オカモトゼロツー(図形文字)」という。:甲14,甲15のうち,緑色の網掛けをしているもの。)の2種類がある。
以下で指摘するのは,前者の方である。
オカモトゼロツー(単純文字)は,2016年(平成28年)に「オカモトゼロツー」と商品名を変更し(甲2の6),現在に至るまで全国的に継続して販売されている(甲2の3?18,甲4?甲7)。オカモトゼロツーシリーズ(オカモトゼロツー(単純文字),オカモトゼロツー(図形文字)を併せたもの)の累計販売個数は,2019年(平成31年)3月時点で1億5千万個を突破し,店頭販売総額は200億円以上となっている(甲16)。このうち,オカモトゼロツー(単純文字)の割合は,8割程度を占める。また,オカモトゼロツー(単純文字)は,年によって若干のデザインの変更はあるものの,「0.02」の部分が包装に占める大きさ,文字の書体,長方形の枠に入っているというデザインは共通している。
申立人は,オカモトゼロツー(単純文字)を,店舗広告(甲18の1),雑誌広告(甲18の2),映画コラボキャンベーン(甲18の2),業界紙広告(甲18の3),インターネット記事広告(甲19),など各種メディアなどにおいて,長年かつ多方面にわたって宣伝・広告してきている。また,オカモトゼロツー(単純文字)は,新聞記事,インターネットニュース(甲10)で取り上げられている他,漫画のストーリーにも登場している(甲18の3)。さらに,全国各地のドラッグストア等において,商品陳列棚でオカモトゼロツーシリーズがたくさん並べられている状況も,興味のある需要者に対する宣伝・広告となっている(甲4?甲7)。
以上からすれば,オカモトゼロツー(単純文字)は,コンドーム商品について,需要者の間に広く認識されている商標であるといえる。
オカモトゼロツー(単純文字:甲13の1)と本件商標とを対比すると,両者の要部は,コンドーム商品の中央部に大きく「0.02」と表記する点である。両者は,外観,称呼及び観念に基づく印象,記憶及び連想等から全体的に類似のものとして受け取るおそれがあることは明白である。
以上のとおり,本件商標は,その登録出願時において,コンドーム商品についての他人の周知商標(オカモトゼロツー(単純文字))と類似している。
ウ まとめ
以上より,本件商標は,その登録出願時において,コンドーム商品についての他人の周知商標(オカモトゼロワン,オカモトゼロツー(単純文字))と類似しており,商標法第4条第1項第10号に該当する。
(2)商標法第4条第1項第11号
ア 他人の登録商標
本件商標の出願日前には,申立人の引用商標が存在する(甲20)。
イ 取引実情を踏まえた類似性の検討
取引の実情として,申立人は,コンドーム商品に使用してきたオカモトゼロツー(図形商標)について,遅くとも本件商標の出願日において周知性を獲得している。他方で,本件商標は,その中心に大きく「0.02」と表記されており,上記周知性も考慮して判断した場合に,引用商標と外観,称呼及び観念のいずれにおいても類似する商標であるといえる。
また,需要者の通常の注意力を設定するに際しては,避妊具という商品の性質上,需要者の多くが購入に当たって幾分の恥ずかしさを感じることなどから,売り場においてじっくりと時間をかけて商品パッケージの詳細を対比することなく,商品パッケージの一見した際の印象を元に短時間で購入してしまう傾向があることも十分考慮すべきである。
ウ まとめ
以上より,本件商標は,出願の日前の商標登録出願に係る申立人の登録商標に類似する商標であって,その商標登録に係る指定商品(コンドーム,避妊用具)について使用をする商標であり,商標法第4条第1項第11号に該当する。
(3)商標法第4条第1項第16号
本件商標は,実際に販売されている商品(甲4)や,本件商標そのもののデザインを見れば,コンドーム商品のパッケージ全体に表示されることが明らかである。その場合,パッケージ全体に大きく「0.02」と表記されることになる。指定商品は,単にコンドーム,避妊用具であり,コンドーム肉厚の指定がないことから,本件商標は,コンドーム肉厚について,商品の品質の誤認を生ずるおそれがある商標であり,商標法第4条第1項第16号に該当する。
(4)結論
以上より,本件商標は,商標法第4条第1項第10号,同項第11号及び同項第16号に該当するものであるから,本件商標の登録は商標法第43条の2第1号により取り消されるべきである。

第4 当審の判断
1 商標法第4条第1項第11号該当性について
(1)本件商標
本件商標は,別掲1のとおり,赤色の縦長長方形の中に,白抜きで縦長に「0.02」(「0」と「0」の間の点は四角形で表されている:以下「0.02部分」という。)の数字を非常に大きく表し,その下に「|うすぴた|」,「久楽邦」,「天然ゴムのフィット感」の文字をそれぞれ白抜きで上から徐々に小さく表した構成からなるところ,その構成中,最も大きく表されている0.02部分は,外観上,他の文字と視覚的に分離して看取されるものである。
そして,0.02部分は,「0.02」の数字をデザイン化したものと想起させることは否定し得ないが,細く縦長に表され,しかも,小数点が通常の表記と異なる四角形に置き換えて構成されているため,特殊な態様からなるものと見る者に印象を与えるものとみるべきである。
また,0.02部分は,一見して何を表したものであるかを把握することはできないから,商品の品質等を表したものとして直ちに理解し得るものともいい難いものである。
したがって,本件商標からは,その構成中の0.02部分に相応した「レーテンレーニ」及び「ゼロテンゼロニ」の称呼を生じ,特定の観念を生じないものである。
(2)引用商標
引用商標は,別掲2のとおり,「002」(最初の「0」の右下方部分が一部切り抜かれ,そこに緑色の円図形が配されている。以下,同じ。)の数字を太字で横書きした構成からなるところ,その構成文字からは,「レーレーニ」及び「ゼロゼロニ」の称呼を生じ,特定の観念を生じないものである。
(3)本件商標と引用商標の類否について
本件商標の構成中の0.02部分と引用商標を比較すると,外観においては,両者は,数字の「0」と「0」の間の点の有無及びデザイン化の程度において顕著な差異を有するものであるから,外観上,明確に区別できるものである。
また,称呼においては,本件商標から生じる「レーテンレーニ」及び「ゼロテンゼロニ」の称呼と,引用商標から生じる「レーレーニ」及び「ゼロゼロニ」の称呼とは,「テン」の音の有無という明らかな差異を有するから,称呼上,明瞭に聴別できるものである。
さらに,両者は,上記(1)及び(2)のとおり,ともに特定の観念を生じないものであるから,観念上,比較することはできない。
そうすると,本件商標と引用商標とは,観念において比較できないとしても,外観及び称呼において紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。
したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第11号に該当しない。
2 商標法第4条第1項第10号該当性について
(1)申立人商標の周知・著名性について
申立人提出の証拠及び申立人の主張によれば,以下のとおりである。
ア 申立人が商品「コンドーム」に使用して周知商標であると主張する「オカモトゼロワン」は,申立人商標1(別掲3)及び構成中に「001」及び「オカモトゼロワン」の文字を含む商標を付した商品であって,当該商品は,2015年(平成27年)4月から現在まで全国的に継続して販売され(甲2の1?9,甲3?甲7),その累計販売個数は,2019年(令和元年)7月時点で,5000万個を越えており,店頭販売総額は150億円以上となっている旨主張するが,上記「オカモトゼロワン」の累計販売個数及び店頭販売総額を具体的,客観的に裏付ける証拠の提出はない。
イ 申立人は,上記「オカモトゼロワン」を,タレントを起用した地上波でのテレビコマーシャル,駅前ビルの液晶ビジョン,店舗広告,地下鉄車両内の交通広告(甲8),アドトラックなどの屋外広告(甲9),各種メディア(甲10,甲11)などにおいて,宣伝・広告している旨主張するが,上記広告(テレビコマーシャル,駅前ビルの液晶ビジョン,店舗広告,地下鉄車両内の交通広告)の掲載期間は不明であり,アドトラックの広告(甲9)は,2015年(平成27年)3月13日から3月19日の一週間程度の期間にすぎない。
ウ 申立人が上記「オカモトゼロワン」にかけた宣伝・広告費用は,発売開始から現在まで,主要なものだけでも4億5千万円以上である旨主張するが,同業他社の広告宣伝費が不明であるため,金額の多寡について評価することができない。
エ 申立人の「オカモトゼロツー(単純文字)」は,2016年(平成28年)に「オカモトゼロツー」と商品名を変更し(甲2の6),現在に至るまで全国的に継続して販売されている(甲2の3?18,甲4?甲7)。
オ 申立人が商品「コンドーム」に使用して周知商標であると主張する「オカモトゼロツーシリーズ」は,申立人商標2(別掲4)及び構成中に「002」の数字を含む商標を付した商品(以下「オカモトゼロツー(単純文字)」という。)並びに「002」及び「オカモトゼロツー」の両文字を含む商標を付した商品であって,当該商品の累計販売個数は,2019年(平成31年)3月時点で1億5千万個を超え,店頭販売総額は200億円以上となっている(甲16)。このうち,オカモトゼロツー(単純文字)の割合は,8割程度を占める旨主張するが,上記商品の累計販売個数及び店頭販売総額を具体的,客観的に裏付ける証拠の提出はない。
カ 申立人は,オカモトゼロツー(単純文字)を,店舗広告(甲18の1),雑誌広告(甲18の2),映画コラボキャンベーン(甲18の2),業界紙広告(甲18の3),インターネット記事広告(甲19),など各種メディアなどにおいて,宣伝・広告してきており,新聞記事,インターネットニュース(甲10)でも取り上げられている他,漫画のストーリーにも登場している旨主張しているが,上記広告(店舗広告,雑誌広告,映画コラボキャンベーン,業界紙広告)の掲載期間は不明であり,インターネット記事については,そのアクセス数も不明である。
キ 全国各地のドラッグストア等において,商品陳列棚でオカモトゼロツーシリーズが並べられていることがうかがえるが(甲4?甲7),申立人のオカモトゼロツーシリーズは,同種商品が多数展示されている中の一つにすぎないものであり,また,当該商品の販売額や市場シェアなどは不明である。
ク 以上のアないしキを踏まえれば,申立人は,申立人の業務に係る商品「コンドーム」について,オカモトゼロワン及びオカモトゼロツーシリーズといった申立人商標を付して販売していることが認められる。
しかし,申立人が主張する上記商品についての販売個数及び販売総額等並びに広告宣伝の費用及び期間などを裏付ける具体的かつ客観的な証拠は提出されておらず,申立人商標を使用した商品の市場シェアや同業他社の販売実績等を把握し得る証左も見いだせないから,当該数字の多寡について評価することができない。
したがって,申立人の提出に係る証拠によっては,申立人商標が,我が国において,本件商標の登録出願時及び登録査定時に,申立人の業務に係る商品を表示するものとして需要者の間に広く認識されているものと認めることはできない。
(2)本件商標と申立人商標の類否
本件商標は,上記1(1)のとおり,その構成中の0.02部分に相応した「レーテンレーニ」及び「ゼロテンゼロニ」の称呼を生じ,特定の観念は生じないものである。
これに対して,申立人商標は,別掲3及び別掲4のとおりの構成からなるところ,申立人商標1は,その構成中の顕著に表された「001」の数字部分から,「レイレイイチ」及び「ゼロゼロイチ」の称呼が生じ,特定の観念は生じないものである。
そして,申立人商標2は,その構成中の顕著に表された「0.02」の数字部分から,「レイテンレイニ」及び「ゼロテンゼロニ」の称呼を生じ,特定の観念は生じないものである。
そこで,まず,本件商標の構成中の0.02部分と申立人商標1の構成中の「001」の数字部分とを比較すると,両者の外観及び称呼は構成態様及び語調語感が明らかに異なり,相紛れるおそれはなく,また,観念においては比較できないものであるから,本件商標と申立人商標1は,外観及び称呼の点において相紛れるおそれのない非類似の商標であって,別異の商標というべきものである。
次に,本件商標の構成中の0.02部分と申立人商標2の構成中の「0.02」の数字部分とを比較すると,両者は,数字及び小数点の形状において明瞭に相違するものであるから,外観において相紛れるおそれはない。
そして,本件商標の構成中の0.02部分と申立人商標2から生じる称呼は,ともに「レイテンレイニ」及び「ゼロテンゼロニ」であるから共通するものであり,また,両者は,ともに特定の観念を有しない造語であるから,観念上,比較することができない。
してみると,本件商標と申立人商標2とは,称呼を共通にするものであるが,観念において比較することができず,外観において相違するものであり,これらを総合勘案すれば,本件商標と申立人商標2もまた,非類似の商標であるというのが相当である。
(3)本件商標の指定商品と申立人商品との類否
本件商標の指定商品と申立人の使用に係る商品とは,同一又は類似するものである。
(4)小括
上記(1)のとおり申立人商標は,申立人の業務に係る商品を表示するものとして需要者の間に広く認識されているものと認められないものであり,上記(2)のとおり本件商標と申立人商標とは非類似の商標であるから,本件商標の指定商品が申立人商品と同一又は類似のものであるとしても,本件商標は,申立人商標との関係において,商標法第4条第1項第10号に該当するものといえない。
したがって,商標法第4条第1項第10号に該当しない。
3 商標法第4条第1項第16号該当性について
商品の品質の誤認を生ずるおそれがある商標については,公益に反するとの趣旨から,商標登録を受けることができない旨規定されている。
同趣旨に照らすならば,商品の品質の誤認を生ずるおそれがある商標とは,指定商品に係る取引の実情の下で,取引者又は需要者において,当該商標が表示していると通常理解される品質と指定商品が有する品質とが異なるため,商標を付した商品の品質の誤認を生じさせるおそれがある商標を指すものというべきである(平成20年11月27日知的財産高等裁判所判決,平成20年(行ケ)第10086号参照)。
本件についてみると,申立人は,本件商標の構成中の0.02部分が,商品の品質等を意味する語であることを前提として,商標法第4条第1項第16号に該当する旨主張しているが,本件商標の構成中の0.02部分は,上記1(1)のとおり,商品の品質等として認識し得ないものであるから,申立人の前記主張は,その前提を欠くものであって,本件商標を付した商品の品質について誤認を生じさせるおそれもないというべきである。
したがって,本件商標は,その指定商品に使用しても,商品の品質の誤認を生ずるおそれがある商標とはいえないものであるから,商標法第4条第1項第16号に該当しない。
4 まとめ
以上のとおり,本件商標は,商標法第4条第1項第11号,同項第10号及び同項第16号のいずれにも該当するものではないから,その登録は,同法第4条第1項の規定に違反してされたものとはいえず,ほかに同法第43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせないから,同法第43条の3第4項の規定に基づき,維持すべきものである。
よって,結論のとおり決定する。
別掲
別掲1
本件商標(色彩については,原本参照。)



別掲2
引用商標(色彩については,原本参照。)



別掲3
申立人商標1(色彩については,甲第1号証の1参照。)



別掲4
申立人商標2(色彩については,甲第13号証の1参照。)



異議決定日 2020-05-13 
出願番号 商願2019-64901(T2019-64901) 
審決分類 T 1 651・ 272- Y (W10)
T 1 651・ 255- Y (W10)
T 1 651・ 263- Y (W10)
T 1 651・ 261- Y (W10)
T 1 651・ 262- Y (W10)
最終処分 維持 
前審関与審査官 赤星 直昭 
特許庁審判長 薩摩 純一
特許庁審判官 榎本 政実
小松 里美
登録日 2019-10-11 
登録番号 商標登録第6188248号(T6188248) 
権利者 ジャパンメディカル株式会社
商標の称呼 レーテンレーニウスピタクガクホーテンネンゴムノフィットカン、ゼロテンゼロニウスピタクガクホーテンネンゴムノフィットカン、ウスピタクガクホーテンネンゴムノフィットカン、ウスピタ、クガクホー、クラクホー、キューガクホー、キューラクホー、テンネンゴムノフィットカン 
代理人 野中 啓孝 
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